最近、闇金業者ですらない、極めて悪質な行為を行う違法金融業者または詐欺師の類が急増している情勢にあります。
その中でも筆頭格とも呼べるのがいわゆる「キャンセル金融」です。
これはお金の貸し借りが介在しないケースが極めて多く、昨今多重債務者の方が被害に遭われる事例が多発しています。
この記事では、闇金が不法にキャンセル料を要求してくる事例=キャンセル金融が多発していることを受け、それらの手口から対処法まで徹底的に解説していきます。
なお、すでにキャンセル料を支払うようにと悪質な嫌がらせや違法な督促を受けておられる方におかれましては、今すぐにでも闇金対応に強い司法書士にご相談されるのが最適な方法の一つです。
こういった業者は詐欺師の類にはなるものの、系列や運営母体は闇金と極めて近しいところが多く、そもそも行っている行為自体が闇金同様「完全なる違法行為」となります。
このような案件は、闇金対応に強い司法書士であれば適切に介入し対応できる可能性があります。
【急増】闇金の派生形「キャンセル料闇金」被害とは
全国各地で被害が拡大しているのが、闇金という名称の元に営業を行っている「キャンセル料闇金」です。
それでは一体、キャンセル料闇金とは何なのでしょうか。詳しく解説します。
ポイント1.申込者が闇金からの融資を断ると恫喝してキャンセル料を要求する
最初に、このキャンセル料闇金の手口をご紹介しましょう。
具体的な手口としては、申し込み者に対してホームページやSNS上で、一般的な闇金同様に多重債務であっても融資を行う旨の勧誘を行います。
勧誘に応じた多重債務者の方や債務者の方が、闇金業者へ申し込みを行うところから始まります。
この時の勧誘文句は非常に耳当たりの良い内容ばかりであり、特に多重債務状況という切羽詰まった状況におられる方からすれば、救世主のように感じられるケースもあるほどです。
しかしこのような業者は、最初から好条件を書き連ねているのと同時に、視認性が極めて低い、もしくは社会通念上、一見しただけではわからないようなところにキャンセル料に関する規定を設置していたり、あるいは簡単な事前審査と言っていたにもかかわらず、申し込んだ時点で融資の申し込みが完了していると主張するケースもあります。
総括すると、多重債務者の方はこのような業者からの融資に対して後から高額な利息や闇金ということを差し引いても「到底ありえないような悪い融資条件」に気づき、キャンセルを申し出るようになります。(つまり、こうした手合いは最初からキャンセルされるように仕向けています)
ポイント2.簡易的な事前審査と称して強引に申し込みさせるケースも
また先述のとおり、何とも巧妙にして面妖な手口として「簡易的な事前審査」を名目に融資申込みを強引に受けたと強弁するケースも見受けられます。
「申し込みたいと一言も言っていない者を無理やり申込みさせ、その後でキャンセル料を請求する。」
これらは全て「キャンセル料闇金」の典型的な手口です。
ポイント3.いずれの場合も悪質な手口であり大変危険
ここまで融資実行を念頭に置かないキャンセル前提での悪質業者についてご紹介してきました。
しかし、闇金の中には「取れるものなら何でも取ってやろう」と考えている手合いも多く存在することから、最近は闇金融として違法操業しながらも状況によって、キャンセル金融のような不当なキャンセル料を支払うようを強く求めてくるケースもあります。
どちらのケースでも大元は闇金業者であり、非常に暴力性・反社会性が高い組織が運営しているケースも多く、要注意と言わざるを得ません。
手口は極めて悪質であり、また意志の疎通が図れない対応を行う担当者も闇金業者は数多く抱えています。いわゆるテレビドラマで言うところの「血の気の多い連中」とでも言ったところでしょうか。
建設的な意見交換・意思疎通が不可能な人物が担当についてしまうと、文字通り多重債務者の方やこうした業者に申し込んでしまった方では「事態のハンドリング」が効かなくなってしまい、状況をコントロールできなくなってしまうリスクが高いと言わざるを得ません。
それでは次の章では、キャンセル料闇金が法的根拠を持たないことについて詳しくご説明します。
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闇金のキャンセル料には法的根拠がありません
そもそも論で恐縮ですが、解説させていただきたいことがあります。
「闇金のキャンセル料には何らの法的根拠もない」ということです。
例えば、一般的な正規金融業者が提供するカードローンやキャッシングにおいて、契約をキャンセルした際にキャンセル料を請求されることが果たしてあるでしょうか。
答えは「ほぼない」と言って差し支えはありません。
もちろん、不動産担保融資であったり、銀行が行う事業性資金における大規模な貸付においては、融資実行までに様々な実費が発生するケースが多く、この限りではありません。
融資実行直前のキャンセルともなれば、このような実費の部分で名目はどうあれ事実上のキャンセル料が発生することは十分に考えられます。
しかし、闇金から融資を受けたとしても、その契約自体が違法であることからキャンセル料の法的な根拠は存在しません。
以下、これについて詳しくみていきます。
ポイント1.そもそも闇金との契約は法的に無効です
「不法原因給付」とは不法な原因に基づいてなされた給付のことであり、貸金業者としての許可を持たない違法な闇金との契約による融資も、大まかに言えばこの「不法原因給付」にあたります。
もっと簡単に言うと、お金を事業として貸し付けて利息という形で利益を上げることは日本の国では貸金業として許可を得ないと行うことができません。
正規の貸金業登録を行い許認可を持って営業しているカードローン業者や金融機関がお金を事業として貸し付けし、適法な範囲内で利益を得ることには何ら問題がありません。
これは不法原因給付ではなく、正規のビジネスとしての貸し付けですので、法律で罰せられることは一切ない、というわけです。
(ただし、法定金利を超える利息の徴収を行っていた場合はその限りではありませんが…)
闇金業者の場合は、利息について利息制限法および出資法の両方を「圧倒的に凌駕する暴利」を貪っており、法律に違反している場合がほとんどです。
利息制限法や出資法に違反することはもちろん、貸金業法にも違反する存在として問題視されます。
つまり、闇金業者は「法律に基づかない違法な業者」ということになります。
結果的に、闇金業者がお金を貸し付ける行為は、その時点で不法な原因によって金銭もしくは物品を第三者に給付したとみなされるのです。
これは民法708条で定められる不法原因給付の要件に該当すると考えられ、この理由から給付したものの返還を請求することはできません。
また、利息を徴収しようとすることについても出資法や利息制限法、その他貸金業法の規定によって違法とされます。
したがって、違法な闇金との契約は法的に無効であると十分に主張できますし、いくら闇金がキャンセル料を請求してきても、そもそも闇金からの貸付の段階から法的な根拠がないわけですから、無効な請求と言えるのです。
ポイント2.法的根拠が無いために暴力的な督促で無理を通そうとします
ところで、闇金業者はここまでご紹介してきた通り、極めて法的な観点で考えると不利な立場であると言えます。
にもかかわらず、闇金業者が暗躍し続けているこの状況は、どのように改善されるべきでしょうか。また、一般的に闇金から融資を受けると、借金を返済できない時に行われる取り立て行為に恐怖を感じることでしょう。
闇金は不法なキャンセル料を請求する際にも、そのような暴力的な催促を行います。「契約のキャンセル料を払え!」と要求されても、困惑するしかありません
しかし、先ほど説明したように、闇金との契約は法的に無効であり、その無効な契約に基づくキャンセル料の請求もまた法的根拠が存在しないのです。
ここに闇金業者や今回ご紹介しているキャンセル金融と呼ばれる闇金の亜種のような存在が、今もなお違法操業を続けている原因や理由のようなものが見え隠れしています。
つまり、法的根拠がなく法律論で追われると、闇金業者やキャンセル金融業者としては全く太刀打ちができないことになってしまいます。
そのため、債務者を暴力や威圧的な態度によって封じ込め、無理やりお金を搾り取ろうとしているとお考えいただくのが「妥当線」というものです。
法的根拠がないゆえに、暴力的な督促で無理を通そうとする、と言っても良いでしょう。
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ポイント3.一度支払うと「カモリスト」に入れられてしまう可能性があります
闇金の被害者が一度キャンセル料を支払うと、その後も様々な理由をつけて更なるお金を要求されることが多いようです。
というのも、あまり比較対象にすらならない話で恐縮ですが、例えば…
セールスマンは全く関係性のない新規の顧客に飛び込み営業を行うのと、以前購入履歴がある既存顧客に飛び込み営業を行う場合、おそらく後者の方にリソースを割くことになるでしょう。そう思いませんか。
闇金業者も、そして今回ご紹介しているキャンセル金融と呼ばれる闇金業者の亜種のような存在の業者も、こうした考え方を持つことがあります。
一度キャンセル料という「無理筋きわまりない」話を呑み込み、お金を払ってしまった方については、その後も様々な理由をつけてお金を請求すれば、支払ってくれるのではないかと悪質な業者は考えるものです。
ちなみに債務者側の心理からみても、各種バイアスをはじめ様々な心理的側面から「一度支払った相手については今後も支払いを行うことで自らの安全が保証される」とか「絶対に支払わなければならない」といった考えに基づいて行動しがちであり、結果的に多額の金銭を(経済状況が良くないにも関わらず)支払ってしまうということがあります。
結果、闇金からすれば、いい「カモ」としてみられてしまうということです。
一度でもこのようなリストにノミネートされてしまうと、そこから抜け出すのが極めて難しくなります。
あの手この手でお金を搾り取ろうとする不貞の輩が、まさしく「ピンポイント」で連絡をつけてくるようになります。情報が共有されるからです。
中には「多重債務者の方であっても社会的な相互扶助の観点からお金を貸し付けている」といった甘言を用いて近づいてくる手合いもいるでしょうから、さらなる多重債務地獄に陥ってしまう可能性も決して否定できるものではありません。
このような状況に陥らないようにするためにも、闇金からの不法なキャンセル料の要求には絶対に応じないことが重要です。
闇金からの融資に関与しないことが最善ですが、関与してしまった場合には早急に専門家へ相談してください。
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「キャンセル料闇金(金融)」のよくある手口
ここまでキャンセル料、ヤミ金や闇金業者が不当に請求するキャンセル料について法的な問題から、なぜこのようなことを行うのかといったことについてご紹介してきました。
ここでは続けて、このような業者がよく取りうる手口について見ていきましょう。
一般的には通常の社会生活を送っている方々ではなく、日々各所への返済や支払いに追われ精神的に極めて困窮しており、判断力が低下している多重債務者の方向けに以下のような手口で近づいてくることがあります。
つまり「キャンセル料闇金」は、闇金業者が利用者にキャンセル料を要求する新たな手口の形ですが…その実態と手口はどのようなものなのでしょうか?
詳しく見ていきます。
闇金を名乗り営業しているが闇金としての融資実態すら存在しない
まず、「キャンセル料闇金」の一つの特徴として「融資実態が存在しない」というケースが多いものです。
これは、闇金業者自体が実際の融資を行うことなく、申し込み者からキャンセル料を取ることを目的とした業者が多いためです。
彼らは、申し込み者に対して融資を行う意思を示す一方で、実際には「申し込みをキャンセルした」などの理由でキャンセル料を要求します。
簡易審査・事前相談などを契約成立と扱いキャンセル料を威迫的に要求する
次に、「キャンセル料闇金」の手口としてよく見られるのが、申し込みの段階での「簡易審査」や「事前相談」を契約成立とみなすというものです。
この場合、実際には借り手側が融資の契約を行っていなくても、「審査が始まった」あるいは「相談を行った」ことを理由にキャンセル料を請求します。
これは記事の冒頭で少し触れた通り、正規の貸金業者や金融機関でも担保が介在する案件において審査途中のキャンセルによって、進行度合いによってはキャンセル料のような性質のお金が発生するケースもあることが関係していると考えられます。
こうした業者は、このような部分を悪用し「多くの人間が通常の正規審査に通過できないような方でもお助けできるように審査や各種調整を行った」と主張し、その人件費やキャンセル料を支払ってもらわないと困る、という論拠で詰めてくる可能性が十分にあります。
同時に、これがほぼ共通する手口と言っても差し支えはありません。
さらにひどい話になれば、簡易審査であったりいわゆる「3秒審査」と言ってまず申し込みが可能かどうかが確認できる仮審査のようなものであると誤認させ誘導した後で、実は本審査が進んでおり、すでに引き返せないところまで来ていると主張してくるケースもあります。
無論言うまでもありませんが、このような論拠はむちゃくちゃであり、無理筋極まりないことは言うまでもありません。
融資実行の実態がなく最初からキャンセル料狙いの業者が多い
以上の手口から見て取れるように、「キャンセル料闇金」の業者の多くは、最初からキャンセル料を狙って業務を行っています。
そのため、これらの業者は、融資を実行する意思や能力がなく、最初から利用者からキャンセル料をだまし取ることを目的とした非常に悪質な手口を用います。
このことからも、闇金業者に接触すること自体、避けるべきと言えるでしょう。
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キャンセル料闇金の督促手口は?
闇金業者はさまざまな督促手法を持っていますが、その中でもキャンセル料を請求する「キャンセル料闇金」に関して調査を行いました。
恐ろしい手口をご紹介します。
是非参考にして、被害に遭わないようご注意ください。
本人の携帯へ鬼電する
まず一つ目の手口として、キャンセル料闇金業者は「本人の携帯への鬼電」と呼ばれる方法を用いています。
これは極端なまでに度重なる連絡を通じて精神的な圧力を与えてしまうという手法です。
日常生活が一変することは間違いありません。
精神的な圧力がかかり続けると、自分には落ち度がないにも関わらず「私はどこで間違いをおかしてしまったのだろう」などと自己嫌悪に陥ってしまい、闇金業者に支払いを強いられてしまうケースが見受けられます。
ご注意ください。
自宅へ嫌がらせの督促状を送付する
二つ目の手口は「自宅へ嫌がらせの督促状を送付する」です。
これは、闇金業者が手紙を通じて無理な請求を行い、支払いを促すという手法です。
キャンセル料の詳細や支払いの期限などを詳細に記載し、時には過度な脅迫表現を用いてあなたを追い詰めてしまうのです。
このような違法な請求に心を乱される方も多くみられます。
そのため、もしも同様の督促状が届いた場合は、決して動揺せずに専門家へ相談を行うことをおすすめします。
実家・職場等への嫌がらせを行う事例も存在
また、極めて悪質なケースでは「実家や職場への嫌がらせ」を行う事例も見受けられます。
極端な例では、闇金業者が個人情報を乱用し、あなたの家族や同僚にまで無理な請求を行ってしまうのです。
「職場に闇金からの督促がきたら職を失ってしまうかもしれない」という恐怖にかられ、結果的にキャンセル料を支払ってしまう方もいます。
無理な要求に屈しないためにも、闇金業者からの督促に対する適切な対処法を学んでおきましょう。
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闇金に申し込んでキャンセル料を請求された場合の対処法
これまで多くの闇金関連の問題を考察してきましたが、最もシビアな状況とも言える「闇金からキャンセル料を請求された」という事態に立たされた場合、どのような対処をすれば良いのでしょうか?
ここでは、闇金に手を出してしまった状況からうまく抜け出すための具体的なアクションを3つのポイントに絞って解説します。
まずは相手の話を聞き、録音などで証拠を保全する
闇金からキャンセル料を請求された場合、まず頭に浮かぶのが「泣き寝入りするしかないのでは…」という恐怖感かもしれません。
しかし、最初に取るべき行動は、相手の話を丁寧に聞き、そのやり取りを録音することです。
「録音?」と思うかもしれませんが、それこそが強力な証拠となり、あなたを闇金の脅迫から守る盾となります。
自分自身を法的に守るためにも、録音のような証拠保全は欠かせません。
追い込みが始まる前に闇金対応に強い司法書士へ相談する
次に、自分で対処しようとせず、確かな知識と経験を持つ闇金対応に強い司法書士へ相談を持ち掛けることが求められます。
闇金対応は時間との勝負という側面もあります。スピード感が必要となるため、迷わず素早く行動すべきです。
専門家に相談することで、自分一人で闇金の脅迫に耐えるのではなく、適切な行動を導くことができます。
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司法書士からキャンセル料闇金に督促停止を通達してもらう
そして最後の重要なアクションは、闇金対応に強い司法書士からキャンセル料闇金に督促停止を通達してもらうことです。
これにより、無法な要求からあなた自身を守る道筋が見えてきます。
先に書いたように、闇金からの貸付の段階から法的な根拠がないわけですから、キャンセル料も無効な請求と言えるのです。
その点を踏まえて司法書士から闇金に通達してもらうことで、闇金からの督促を阻止することが可能になる、というわけです。
以上、闇金がキャンセル料を要求してきた際に取るべき対処法をご紹介しました。
ただし、最も重要なのは闇金を一切頼らないことです。かかわりを持った時点で、あなたの日常生活は揺らぎ始めます。
絶対に闇金に手を出さない、その決意があなた自身を闇金の恐怖から守ります。
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まとめ
闇金によるキャンセル料の不法な請求という悪質な手口が、現在急増しています。その対象は、闇金との契約を断ろうとする者や、簡易審査を受けさせられる者など様々です。
そして一度支払ってしまうと、さらなる脅迫の対象となる恐れがあります。
このような被害に遭ってしまった場合、まずは相手の言葉を聞き、証拠を保全しましょう。
そして、闇金からの追い込みが始まる前に、闇金対応に強い当事務所の司法書士に相談してください。被害者が再び脅されることのないよう、督促停止の通達を行います。
何よりも大切なのは、一人で悩むのではなく、適切な専門家に相談することです。闇金問題は手遅れになる前に、早急に対処しましょう。
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