最近、「即日現金化アプリ」というキーワードが多重債務者の方を中心に様々なコミュニティで話題となっています。
これは結論から言えば最近流行りのBNPL（Buy Now, Pay Later＝今買って後で払おう）アプリを悪用した現金化の手法であり、クレジットカード現金化と大差ない手法でもあります。
もっとも、クレジットカード現金化との大きな違いは、その枠を得るために個人信用情報が必要ないアプリも存在するといったところでしょうか。
ここでは即日現金化アプリについてその概略を説明すると共に、即日現金化アプリを使用する注意点を分かりやすく解説していきます 。
即日現金化アプリとは？
「即日現金化アプリ」は、いわゆるスマートフォンアプリ等によってバーチャルカード（VISAプリペイドなど）が発行でき、さらにアプリ運営業者等によってそのカードやアカウントに一定額の後払い決済枠が付与されるといったものです。
なお、こういった名目で呼ばれる各種アプリはあくまでも後払い決済枠が付与されるだけであって、現金化自体はクレジットカードの現金化同様に規約違反であるケースがほとんどです。
しかし実際のところはこういった方法で即日現金化できるケースもあるため、これを「即日現金化アプリ」と呼ぶ方々もいるというのが「即日現金化アプリ」のあらましです。
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「即日現金化アプリ」と呼ばれる各種アプリ利用の利点
ではここで「即日現金化アプリ」と呼ばれる各種アプリ利用における利点を解説していきます。
具体的には以下のようなメリットがあります。
メリット１：スマホ完結で利用できる
まず、何と言っても一番大きなメリットはスマホだけで取引が完了する点です。
例えば、一般的な融資であれば、申し込みから契約締結までに数日～数週間を要しますし、場合によっては数ヶ月かかるケースすらあります。
さらに言えば、融資の際に収入証明や身分証の写しなど、画像ではなく原本で郵送送付する必要があります。
つまり、物によっては最短数分でお金が手に入る（厳密には買い物等で使えるプリペイドカードへの後払いチャージが完了するイメージ）わけです。
メリット２：信用情報の審査不要で一定金額まで利用可能なケースもある
通常、こういったサービスは貸金業者からの借り入れ同様に個人信用情報の審査が必要になります。しかし、「即日現金化アプリ」の場合、一定の条件を満たしていれば、その審査をパスして利用可能になるケースも多いのです。
具体的に言うと、以下の条件を満たすことで審査なしで即日現金化が可能になる場合があります。
- 過去に同業者または系列他社で事故を起こしていないこと
- 登録情報に矛盾がなく審査上問題ないこと
上記に問題がなければ、CICなどの個人信用情報機関への照会を行わず後払いで決済枠を付与することが可能なため、審査なしの即日利用が実現します。
このように、通常の消費者金融よりもハードルが低い分だけ、利用までのリードタイムが短いものもあります。
また、金額も数万円程度の一定金額まで枠が出るケースがほとんどです。
メリット３：（非推奨）即日現金化できるケースもある
これはメリットとして掲載すべきでは本来ありませんが、こういった検索キーワードで飛んで来られる方も多いようですからあえて掲載しておきます。
こういったアプリの中には、事実上、即日で後払いでの決済枠がチャージまたは付与され、それで換金性の高い商品をオンライン購入することによって、即時に現金を手にすることができるものがあります。
もちろん、この手のアプリの利用にはリスクが存在します。それは、後払い分の返済義務が発生するという点です。
つまり、アプリを利用した時点で借金を背負ってしまう可能性があるということです。
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国内における即日現金化アプリの事例5選
なお、以下の紹介順は順不同であり、特に紹介順において優劣を示すといった性質のものでは一切ありません。
１：バンドルカード
バンドルカードは、オンライン決済に利用できるVISAプリペイドカードの老舗的存在です。バンドルカードは、ネット決済で長年にわたり信頼を得てきました。
サービス開始以来、大きな注目を集めているのは上記のようなポイントが要因といえるでしょう。
「ポチッとチャージ」機能は、多くのユーザーにとって「借金ではないが、買い物の支払いを先延ばしにできる」という画期的なものでした。
他方、この機能でギフト券などを後払いで購入し、これを現金化する手法も横行しています。
２：Kyash
Kyashは株式会社Kyashが提供しているスマートフォン向けアプリであり、それぞれ送金及び決済の機能を持つものです。
もともとこちらのアプリは2017年の春からリリース・提供されていたアプリで、当初の機能としては個人間送金アプリとしての側面が大きかったものです。
この機能によって実質的な即日現金化アプリとして一躍知られるようになったというわけです。
３：Paidy
株式会社Paidyが提供している同名のサービスは後払い決済サービスであり、アプリの提供こそあるものの、実質的には「総合的な後払いサービス」としての色合いや側面の方が強いでしょう。
また、提携しているオンラインショッピングサイトであれば、クレジットカードなしでアプリの与信枠によって後払い購入が可能なケースもあります。
決済毎に都度審査が入るのが特徴ですが、支払い代金は一定期間の間に決済したものを取りまとめて翌月10日までに銀行振込かコンビニ払いにて支払うことで手続きが完了します。
基本的に携帯電話番号とメールアドレスのみで認証が行えることもあり、個人信用情報をチェックしない後払いアプリまたは現金化アプリとしても知られます。
４：みんなの銀行
2021年1月から銀行としてのシステム稼働を開始し、同年5月28日にサービスを正式に開始したのが「みんなの銀行」です。
こちらはふくおかフィナンシャルグループの系列の銀行であり、「すべてのサービスがスマートフォンで完結する銀行」を標榜しているものです。
このサービスの中にあるアプリの一機能として「Cover（カバー）」があります。こちらは実質的に融資サービスとして使われるものとなっています。
「国内の銀行が自動貸越機能を持ったアプリを発行した」ということでリリース当初、大変な話題を呼びました。
またこの時、口座開設の際に紹介者コードを入力することができ、実際にコードを入力された紹介者には一定のインセンティブが付与されたという斬新な仕組みも手伝い、口座開設が爆発的に増えたという経緯もあります。
５：PayPayあと払い
キャッシュレス決済アプリとして日本国内で最も有名なアプリの一つにPayPayがあります。
PayPayにも後払い決済機能が付与されており、「PayPayあと払い」と呼ばれます。
なお、この機能に関してはオンラインショッピングのみならず、PayPay加盟店であれば実店舗でも支払いができるなど、換金性の高い商品を購入するにあたってはある意味でハードルが低いものと言えます。
また、業者を使用せずとも故意にこの機能を悪用して現金化を行うこともできてしまうのは大きな問題であり、ポイントと言えるでしょう。
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即日現金化アプリの注意点
では、ここからは即日現金化アプリの注意点について解説していきます。
注意点１：手数料が高額になりがち
まず、即日現金化アプリを利用する際の最大のネックとなるのが、手数料の高さです。一般的にこういったアプリは後払いでチャージする際に所定の手数料がかかります。
よって、あまりにもこういったアプリに依存してしまうと、あっという間に生活資金を失ってしまったり、支払いに追われかねません。
注意点２：上限額が少ないことも多い
次に、即日現金化アプリの上限額の少なさについても注意が必要です。基本的に即日現金化アプリのチャージ上限額は審査によって決まります。
審査の基準としては明確には公開されていないケースがほとんどですが、特に個人信用情報を使用しないところでは、下記の基準で総合的に判断されていると言われています。
- 今までのアプリ利用実績
- 過去の同アプリまたは系列における支払い実績
- その他、住所・氏名・電話番号などの個人情報
つまり、過去に一度も後払いを利用したことがない人だと、いくら審査に通ったとしても最初は限度額にさほど期待できないわけです。
注意点３：闇金トラブルに発展する可能性もある
最近は後払い現金化アプリでチャージした枠で換金性の高い商品を購入させ、実質的に融資を持ちかけるような業者の存在も複数確認されてきました。
こういった業者は「即日現金化アプリ」の運営会社とは関係なく、あくまで善意の第三者として買取や換金を行っているため、業者としては「うちはただの買取ショップです」とか、「お客さんが買取を希望しているなら、うちとしては入手経路など聞きません」という言い分があるわけです。
低調な経済状況が続く中、資金繰りに困る経営者や生活が苦境に立たされる個人が増えています。そんな中で、少しでも手っ取り早く手元に現金が欲しい、ということで、後払い現金化サービスに手を出す人が多く見られます。 しかしこの後払い現金化は、様々な[…]
注意点４：正規業者からの督促に悩まされる可能性もある
また、後払い現金化アプリで購入した商品を転売して現金化しようとすると、業者側からの督促を受ける可能性もあります。
これは、業者側が「後払いの代金をお支払いください」と、至極まっとうに主張・請求するものです。
つまり、後払い現金化アプリを悪用すると、結果的に業者からの取り立てを受けてしまう恐れがあるということです。
現実的には正規貸金業者やクレジットカード会社各社での債務整理同様の手続きを必要とすることがほとんどです。
注意点５：弁護士事務所から督促される恐れもある
そもそも、後払い現金化アプリで換金性の高い商品を購入した場合、後払いでの決済が追いつかないケースがほとんどです。
後払いで購入し、現金化したお金はそのまま生活費や他社返済などに流れていき、いざ期日が到来したとき、業者側へ支払うお金がないというケースはよくあります。
具体的には弁護士事務所へ債権の回収を委託し、場合によっては訴訟提起してくることもあり得ます。
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まとめ
今回は即日現金化アプリについてその仕組みや注意点をわかりやすくご紹介してきました。
また、このような後払いアプリでの現金化を使用して他の貸金業者や違法金融業者への支払いを行わざるを得ないような状況におられる方の場合、このまま事態を静観していても状況が好転することはまずないと言わざるを得ません。
そのうち、こういったアプリの決済枠も枯渇したり、あるいは永久利用停止処分などによって新規に現金を得ることができなくなる可能性が極めて高いと言えるでしょう。
ということで、このような状況に陥っている場合はその負の連鎖を断ち切る必要があります。
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