多重債務者に目の前の現実を知ってもらいたい―　営業電話一切なしの借金返済シミュレーターを公開

2024年12月5日
お知らせ

司法書士法人ライタス綜合事務所(所在地：神奈川県横浜市、代表司法書士：伊藤威、神奈川県司法書士会登録番号1203号)はこのたび、借金返済の道筋を示す無料・無勧誘の借金返済シミュレーターを公開しました。

司法書士運営の「借金返済シミュレーター」
https://lightus-shihou.co.jp/simulator/

個人情報は一切登録不要、完全匿名型システムです。そのため、しつこく強引な営業電話も一切ありません。
「相談したいが、誰にも知られたくない」「相談すると営業電話が何度もかかってくる」といったお困りの声に真摯に向かい合った結果うまれたサービスであり、もちろん24時間いつでも、どなたでもご利用可能です。

一人で悩む時間を、解決への第一歩に変える新発想の支援ツールとして早くも注目を集めています。

1 増加する多重債務と“相談できない人々”
2 【借金相談＝営業が増える】という“悪習”に終止符を─業界でも異例の“後追い営業なし”・完全匿名の借金返済シミュレーターを無償公開
3 借金問題へ真摯に取り組んで来た私たちが考える「借金相談の理想形」とは
4 シミュレーターの具体的な使い方と活用方法
5 さいごに
- 5.1 「司法書士法人ライタス綜合事務所」の概要

増加する多重債務と“相談できない人々”

現在、世界情勢が不安定であるため、物価高騰や雇止めなど、生活を直撃する問題が山積しています。

結果、多重債務に悩む人々が増加し、誰にも打ち明けられず孤立する状況が深刻です。救済の糸口となるはずの法律相談さえ、二次被害への不安から避けられがちです。

“サイレント債務者”急増の実態

借金問題は決して特殊な事例ではありません。現代社会における構造的な課題です。むしろ誰もが当事者になり得る状況であり、法律事務所には相談の電話が日々寄せられます。

中でも目立つのが、「誰にも言えなかった」という声です。借金の事実を知られたくない。一度相談したら営業電話が何度もかかってくる―。心理的な重圧と社会的な不安が相談者の一歩を踏み出せなくしています。

“相談したくてもできない”深刻な理由

借金問題を抱える人々が専門家への相談を躊躇する背景には、切実な事情があります。強引な営業電話で家族に事実が露見する不安。仕事中の着信で職場に知られる恐れ。

SNSには「相談したら営業電話が何度もかかってきた」との書き込みが散見されます。声なき声に耳を傾けると、支援の在り方そのものを見直す必要性が浮かび上がってきました。

「情報収集型」の業者による二次被害も

借金問題に関する相談窓口を名乗る業者の中には、個人情報収集を主目的とするケースも確認されています。入手した連絡先は業者間で名簿化され、執拗な営業電話の的に。

非弁行為(弁護士や司法書士の資格なく法的助言を行うこと)の疑いがある業者も存在し、相談者の心理的負担は増すばかりです。

【借金相談＝営業が増える】という“悪習”に終止符を─業界でも異例の“後追い営業なし”・完全匿名の借金返済シミュレーターを無償公開

相談者の立場に立った支援体制の構築―。多くの弁護士事務所・司法書士事務所が事業としての採算性を重視する中、ライタス綜合事務所は異なる道を選びました。完全匿名での利用を前提とした借金返済シミュレーターを開発し、このたび一般公開に踏み切ったのです。

営業活動は士業経営において重要な要素です。しかし私たちは、目の前の利益よりも相談者の心理的負担軽減を優先すべきと判断しました。

完全匿名での利用を実現したシステム設計

シミュレーターは徹底した匿名性を確保しています。名前、住所、電話番号といった個人情報の入力は一切不要。IPアドレスも保持しないため、利用履歴が残る心配もありません。

司法書士事務所の事業としてみれば、相談者の連絡先を得られないことは大きな機会損失です。しかし、相談者が主体的に状況を把握し、次の一歩を自由に選択できる環境づくりにこだわりました。

「利用者が今後を決められる」相談窓口との連携

シミュレーション結果はPDF形式で出力可能です。まるで問診票のように、専門家との相談時に活用できる設計です。相談開始時から状況が整理され、スムーズな問題解決につながります。

このPDFを持って、当事務所に相談していただくことも、他の弁護士事務所や司法書士事務所に相談されることも、まったく自由です。もちろん、シミュレーション結果を参考に、ご自身で解決の道を探ることもできます。事務所の収益よりも、相談者の選択の自由を優先する―。その判断には覚悟が必要でしたが、これこそが私たちの目指す「真の支援」だと考えています。

あくまでも次のステップを決めるのは相談者自身。その意思決定を、営業活動を差し控えることで、むしろ積極的にバックアップする仕組みを整えました。

【開発秘話】なぜライタスは「匿名システム」を選んだのか

日々の相談業務で痛感したのは、法律相談―特に「借金問題の相談」に対する根強い抵抗感です。営業活動は法律サービスを提供する事業者として当然の権利です。しかし、その営業手法が相談者を遠ざける要因となっているのも事実でした。

私たちは、短期的な収益よりも相談者の信頼を選びました。それは決して他の事務所の営業活動を否定するものではありません。むしろ、健全な営業活動は適切な法的サービスを広める重要な手段です。

しかし、明らかに社会通念上の許容範囲を超えた悪質な勧誘による二次被害を目の当たりにし、司法書士事務所として看過できない思いが募りました。

代表司法書士の「主体的な相談こそが確実な解決への近道」という信念は、数十年以上の実務経験から導き出された確信です。短期的な機会損失を覚悟の上で、この信念を貫き通すことを選びました。

執拗な営業活動はしない。相談者が自分で選択できる環境を整える。そして何より、金銭的な困難を抱える方々の心の内に寄り添える仕組みを作る―。それが私たちの出した答えです。

健全な営業活動と、相談者の心理的負担軽減。この両立の難しさに直面しながらも、誰もが安心して専門家の知見にアクセスできる社会を目指して、ライタスは匿名システムという新しい扉を開きました。

借金問題へ真摯に取り組んで来た私たちが考える「借金相談の理想形」とは

長きにわたり借金問題に向き合い続けてきた経験からみえてきた本質があります。2024年、物価高による生活苦から借金問題に直面する方が増加の一途を辿る中、私たちはあらためて自問自答してきました。

相談者に真摯に寄り添う支援とは何か。押しつけではない、しかし確実な解決とは何か。そして何より、法律の専門家として持つべき倫理的責任とは何か。

日々の相談業務の中で、数多くの実例と真摯な対話から導き出された私たちなりの答えを、本シミュレーターリリースのお知らせによせて記します。

「相談」ではなく「状況把握」から

まずは自分の状況を正確に知ることが重要です。シミュレーターは具体的な完済時期や利息負担を可視化します。法的整理を活用した場合の返済額を提示することで、漠然とした不安を具体的な数字へと変換していきます。

専門家の視点を、匿名で得られる仕組み

司法書士ならではの正確性と、押しつけではない情報提供を心がけました。PDFによる状況共有機能は、のちの相談時の意思疎通を円滑にします。匿名でありながら、専門家の知見を最大限活用できる仕組みは、法律相談のあり方自体を変える可能性を秘めています。

「誰かに話す」ことで踏み出す一歩を

私たちが提供するのは、具体的な解決プランと、生活スタイルに合わせたいわば「オーダーメイド」での解決にむけた計画です。そしてこのシミュレーターの真価は、実は最後の画面で発揮されます。

完全匿名のシミュレーションを終えた方には、弊所の専用相談窓口の電話番号が表示されます。この番号にお電話を頂きご相談いただくと、シミュレーション結果に基づく最適な解決プランを、「オーダーメイド」にてご提案することが可能です。匿名だからこそ安心して相談でき、かつ具体的な解決に直結する―。これこそ私たちが最もこだわったポイントです。

むろん、シミュレーターを利用する際には本名も電話番号も、連絡先情報も、一切入力の必要がありません。お名前はニックネームで結構です。

借金問題の解決は、決して遠い夢ではありません。むしろ、シミュレーターを通じて自分の状況を客観的に把握し、専門家と共有することで、具体的な希望となっていきます。診断結果をご確認いただき、もし専門家のアドバイスを聞きたいと感じた際には、電話やLINEでお気軽にご相談ください。あとは私たちプロフェッショナルが、相談者の人生に寄り添う伴走者として、最適な解決策を共に見出していきます。

テクノロジーの力で相談のハードルを下げながら、実際の解決は温かみのある人的支援で実現する―。このシミュレーターは、まさにその両輪を実現する私たちからの提案です。オンラインとオフライン、匿名性と専門性、テクノロジーと人間味。これらの調和こそが、2024年の法律相談の新しい形であると確信しています。