闇金による被害は後を絶ちません。例えば、闇金の被害者は、法外な金利のために借金を返済できなくなったり、悪質な金融業者から悪質な取り立てを受けたりすることがあります。
そして闇金被害に遭った場合は、適切な機関に通報し解決することが大切です。しかし、通報先や相談先を間違えると解決までに時間がかかったり、無事に解決できなかったりする可能性があります。
そこで今回は、闇金被害の通報先・相談先として考えられる選択肢を紹介した上で、闇金業者からの悪質な取り立てを終わらせる方法について検証していきます。最後に、闇金からの取り立てを安全に止めるための詳しい手順について解説します。
【選択肢】闇金被害はどこに通報すればいい?
日本における闇金被害にあった場合の通報先・相談先としてどこが考えられるでしょうか。
ここでは以下の5個の選択肢を用意しました。
- 弁護士・司法書士
- 法テラス
- 国民生活センター
- 各都道府県貸金業協会の苦情・相談窓口
- 警察
一番のおすすめは弁護士・司法書士への相談です。
【おすすめ】弁護士・司法書士
弁護士・司法書士は依頼者の代理人となったことを「受任通知」で闇金へ通知します。そうすることで、闇金から債務者に連絡をとることができなくなり、取り立てや嫌がらせをストップさせることができます。
そのため、闇金からの直接連絡もなくなります。直接連絡がなくなることで、精神的な負担がグッと減るでしょう。
また、弁護士・司法書士に支払う解決費用はかかってしまいます。しかし、闇金に支払いを続けることやそれに伴う精神的な負担を考えれば、相談する価値はあります。
闇金に強い専門家である、弁護士・司法書士に相談するのが最適です。
※それ以外の専門家へ対応をお願いすることは非弁行為にあたる可能性があります。
\LINEで気軽に相談可能!/
法テラス
法テラスは法律相談にのってくれ、近隣の弁護士・司法書士を紹介してくれる国が設立した機関です。法的な相談窓口として、耳にしたことがある方も多いでしょう。
法テラスでは闇金トラブルも相談が可能です。そして、法テラス経由で弁護士・司法書士に依頼することも可能です。
また、通報というよりは相談する場所です。通報するのであれば警察等を検討してください。
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国民生活センター
国民生活センターはお金や経済生活の相談窓口です。商品やサービスのトラブル・苦情を相談することが可能です。
消費者ホットライン(188)という窓口で、闇金トラブルの相談にも対応してくれます。
しかし、具体的にトラブルに介入するわけではありません。話を聞いた上で、警察や弁護士、司法書士への相談を勧めてくれるにとどまります。
ただし、消費生活センター等に寄せられた相談内容を精査し、定期的に報道発表を行っています。2020年には「給与のファクタリング取引と称するヤミ金に注意!」といった闇金の注意喚起を行っています。
貸金業協会の苦情・相談窓口
貸金業協会とは、貸金業の適切な運営が行われるよう監査や指導を行う機関です。
貸金業協会に、賃金業相談・紛争解決センターが設置されており、貸金業界に関する相談を受けてくれます。このセンターでは闇金への対処法についても相談を受け付けてくれます。
ただし、実際に何か対応してくれるわけではないため注意が必要です。
貸金業に安心と信頼を。貸金業界の自主規制機能を担う日本貸金業協会です。…
闇金の実例検索も提供しているので、情報収集にも利用できます。
日本貸金業協会は設立から10年。消費者の皆さまに安心してご利用いただける貸金市場を目指した協会の10年のあゆみと市場のこ…
警察
警察では刑事事件を取り扱ってくれます。闇金の悪質な行為が続くようであれば警察へ相談も可能です。
特に、暴力性や事件性が高い場合は、被害届を出すことで警察が捜査に動いてくれます。
しかし、民事性が強い事案、例えば金銭トラブルの場合などは、すぐには動いてくれない可能性もあります。
警察が動くポイントは、違法行為があり、かつ証拠があるかというのが重要になります。
参考:警察への闇金相談は意味ないって本当?正しく解決するためには
日本クレジットカウンセリング協会
日本クレジットカウンセリング協会では、多重債務ほっとラインを開設しており、借金に関する相談を受け付けています。
電話番号は0570-031-640で、平日の受付時間は10:00-12:40と14:00-16:40です。
債務の相談の受付及び助言をしてくれる他、闇金の勧誘方法をまとめたページも公開しています。相談は無料で、秘密は厳守してくれます。ただし、通話料は相談者の負担になります。
闇金に関する相談も受け付けてくれる可能性がありますが、実際の解決というよりアドバイスや助言にとどまる点に注意が必要です。
闇金を警察に通報するとどうなるの?
ところで、闇金を警察に通報すると、どのようなことになるのでしょうか。結論から言うと、何も起こらないというのが残念ながら今のところの結論です。
原則として、闇金が家に来て帰って来れないであるとか、闇金から殴打されて鼻血を出しているといった緊急性のある事案でない限り、警察はすぐに動くことが出来ません。
それも民事の領域ではなく、いわゆる暴行や傷害事件に発展しているなどの現行犯逮捕ができる事案でない限り、警察官が現場に駆けつけてくれることはまずないと言えるのです。
これには、民事不介入の原則が大きく関係していることに加えて、昨今の警察の業務状況等を考えると、ほぼ全ての都道府県警察で同じような運用が取られていると考えられます。
また、闇金問題については、被害届を提出してもなかなか受理されることがなかったり、確実に捜査が始まるといった確約が得られないケースも多いなど、警察に通報しても、思うような結果につながらないケースが圧倒的に大多数であると言わざるを得ないのが現状です。
司法書士・弁護士への相談を促す
ちなみに、先ほども軽く述べましたが、司法書士や弁護士への相談を促されるケースも往々にしてあります。
警察に相談した結果、民事不介入の原則があり、警察では即座に動くことができないため、このような事案は司法書士や弁護士への相談を促すケースも、どうしてもあるわけです。
これは、警察が職務怠慢をしているというわけではなく、実質的に警察が介入できないと判断した案件において、このようなアドバイスや助言をするケースがあるというわけです。
なお、この手の事案に限らず、例えば詐欺事案であっても、犯意が立証できなかったり、あるいは詐欺師の素性が不明である場合には、司法書士や弁護士への相談を促すというケースもあります。
総合して、こういったケースでは相談番号等が発行され、警察しては「一応話を聞いた」という記録として残る程度の扱いになるケースも多くなってしまいます。
闇金に警告を行う
警察は闇金問題について事件捜査を行い、最終的には闇金業者を逮捕・摘発することは目的としてあるわけです。実際に、闇金が多数逮捕されており、報道でも折に触れてこうしたものを見るケースも多くなってきているでしょう。
また、闇金被害の相談を受けた警察等は、「電話による警告等を積極的に行う」という行動に出るケースも多くなってきています。
しかし、多くの方が希望するような、最短即日での警察からの逮捕・摘発や現行犯逮捕といったものはなかなか厳しいものがあります。
そのため、闇金に対してすぐさま取り立てを停止するように求められるのは、司法書士や弁護士の中でも特に闇金対応に強い事務所ということは覚えておきましょう。
携帯等を停止する
悪質性が高いと判断した警察が携帯会社へ緊急照会等を行い、闇金業者が使用している携帯端末等の電波・回線を停止するという強硬手段に出るケースもゼロではありません。
しかし、これは明らかに犯罪性が高く事件であると警察が認識した場合にのみ行われることであり、全ての事例でこのような対応が取ってもらえるとは限りません。
被害届を受理する
被害届を受理してくれるケースも少ないながらあります。
例えば、警察の中で既に特定の闇金業者についての内偵捜査を行っており、あとひと押し、つまりあと1枚か2枚の被害届があれば闇金業者を逮捕できるような状況にある場合などは、積極的に被害届を受理してくれるケースもあります。
また、被害者の方を警察署へ呼んで事情聴取を行うなどして捜査を進めていくというケースもあります。
ただし、多くのケースでは先ほどまでにご紹介している通り、民事不介入の原則もありますから、不受理になる可能性もあるということを覚えておく必要があるでしょう。
首謀者を逮捕する
闇金の「首謀者」を逮捕するということも、十分に有り得る話ではあります。
実際のところ、闇金の首謀者が逮捕されたり、闇金グループが摘発されたという報道が出ますが、これは警察の地道な捜査の結果といって差し支えはないでしょう。
ただし、首謀者を逮捕するということは、状況に応じて数年単位で時間がかかるケースも多いことから、今すぐに対応してもらえるということはない、ということを理解しておく必要があります。
結論として、警察に闇金問題を通報しても即座に動いてくれる可能性はほぼゼロであり、よほどの緊急性のある暴行事件であったり、拉致監禁事件に発展していない限りは、現行犯逮捕もなかなか望みづらいものであります。
警察に今すぐ通報すべきタイミングやケースはある?
それでは警察に今すぐ通報すべきタイミングや特段の事例などはあるのでしょうか。
まず最初に、警察に今すぐ通報すべきタイミングとしては以下のようなものが挙げられます。
- 自宅に来て帰ってくれない
- 携帯やドアを壊された・壊されている
- 日常の平穏を脅かされる取り立てを受けている
- 脅迫・強要を受けている
これらについては順を追って説明します。
自宅に来て帰ってくれない
まず自宅に来て帰ってくれないのは不退去罪に抵触する恐れがありますので、警察が駆けつけて現行犯逮捕できるケースもあります。
これに関連付随して、例えば住居侵入や建造物侵入等の容疑で闇金業者を逮捕できるケースもゼロではないです。
ただし、闇金としても正当な理由があって訪問しているという建前があり、逮捕までは至らないケースの方が多いように思います。
携帯やドアを壊された・壊されている
また、携帯電話やドアを壊されたり、壊されている現在進行形の状況にあっては、これは完全に器物損壊事件となりますから、警察が出動し犯人を現行犯で逮捕できる可能性が極めて高いと言えるでしょう。
ただし、一般的に警察官に通報を行い、警察官が現場に到着するまでにはタイムラグがあります。
闇金業者も肌感覚でこうした警察が到着するまでの時間帯を理解しているわけですから、壊すだけ壊してすぐにその場を立ち去ることによって、警察の逮捕を逃れるというケースもあるでしょう。
また、警察が現場に駆けつけている間に姿をいずれかに隠し、警察が立ち去ってから再び督促や脅迫を行うというケースも見受けられます。
日常の平穏を脅かされる取り立てを受けている
日常の平穏を脅かされるような取り立てを受けている場合については、例えば迷惑防止条例違反等で警察が出動できるケースもあります。
ただ、こちらについては程度問題ということもあり、主観的な判断も必要となってくることから、近隣に警察官がいて事件を直接目撃している(※内部用語で”現認”といいます)していない限りは、どうしても摘発が難しいケースもあります。通報することは可能です。
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脅迫・強要を受けている
脅迫や恐喝・強要についても、残念ながら上記同様に程度問題であったり、受け取り方の問題として闇金業者が突っぱねる余地が出てくるため、現行犯逮捕は難しい可能性があります。
とはいえ、警察への通報が全く無意味かどうかで言えば、そうでもないのが現状です。
【注意】通報してもすぐに闇金が逮捕されるわけではない理由
ちなみに闇金問題を警察に通報しても、すぐに闇金が逮捕されるわけではないというのは、ここまでご紹介した通りです。
では実際のところ、なぜ警察はここまで闇金の逮捕摘発が遅いのでしょうか。
警察としても、犯罪行為を行っている闇金業者の存在は百も承知なのです。ただし、内偵捜査や裏付けといったものが、逮捕においては重要な項目となり、この辺りの素性調査・内偵捜査が非常に難しいという事情もあって、なかなか逮捕に至らないのが現状です。
よって、例えば、闇金業者の中でも特に悪質な取り立てを行っている業者がある日突然連絡がつかなくなったりするケースがありますが、こちらについては警察が内偵捜査を地道に行っており、逮捕に至ったというケースが多いわけです。
【実際に逮捕摘発された業者】
ソフト闇金・・・ピカソやメビウス
後払い・ツケ払い現金化業者・・・ツール市場
最新の新型闇金業者として目される先払い買取業者・・・ステップやファースト
上記の業者がすでに逮捕摘発されています。闇金業者のことを通報しても、警察が全く動かないわけではないことが分かります。
なお、闇金業者が逮捕摘発される場合にはよくある罪状として、貸金業法違反の無登録営業に関するものであったり、あるいは高金利の貸付を行ったことによる出資法違反で逮捕されるケースが大多数です。
比べてみました!闇金の取り立ての回避方法
ここでは、闇金の取り立てから逃れるための方法を紹介します。
その方法とは以下の4つです。
- 悪質な取り立てをしないでくれ、と自力で頼む
- 闇金に少しでもいいからお金を返す
- 夜逃げする
- 弁護士・司法書士に依頼して取り立てを止める
この中にはおすすめできるものと、まったくおすすめできないものがあります。一つずつみていきましょう。
方法1:悪質な取り立てをしないでくれ、と自力で頼む
まず最初にご紹介する方法は、債務者自身で自力で闇金に頼んでみるものです。
自力で取り立ての停止を頼むのはリスキーと言えるでしょう。
方法2:闇金に少しでもいいからお金を返す
闇金は貸金業として登録しておらず、法定金利もオーバーしている違法業者です。
そのため、闇金からの借入金は返済義務はありません。利息も元本も支払う必要はありません。
方法3:夜逃げする(NG!)
一番の悪手が夜逃げしてしまうことです。
夜逃げしてしまった場合、闇金業者に居場所を知られないように住民票を移すことができません。そのため、住民票がない生活になってしまいます。
現住所が証明できないと、就職も難しく、新規の携帯電話の契約も難航する場合があります。
家族を連れて夜逃げをした場合は、家族にも迷惑がかかります。子供がいる場合、入学や転校にも苦労することが考えられます。
また、闇金は逃げた人間を追うノウハウを持っているため、見つかってしまう可能性も低くありません。
元々法外の闇金では、時効という考え方もありません。そのため、逃げた年数分の延滞料金が加算され、さらに高額の請求をされる可能性も捨て切れません。
方法4:【おすすめ】弁護士・司法書士に依頼して取り立てを止める
闇金からの取り立てを止めるためには、弁護士や司法書士に依頼するのが最適です。
弁護士や司法書士が代理人になった旨を「受任通知」で闇金へ知らせることで、本人への取り立てや直接交渉ができなくなります。
そのため取り立てはストップし、これ以降の返済も必要なくなります。
最近話題のソフト闇金やLINE闇金、先払い買取や後払いツケ払い現金化業者は、総称して闇金と呼んで差し支えありません。言う…
闇金からの取り立てを安全に止める手順は?
闇金からの取り立てを安全に止めるためには、弁護士・司法書士に相談するのが一番です。ここではその具体的な手順について解説します。
手順1:闇金問題に強い弁護士や司法書士を探す
まず、闇金問題に強い弁護士や司法書士事務所を探しましょう。
闇金問題に強い弁護士や司法書士を探すポイントは以下の通りです。
- 闇金対応の実績があるか
- 専門の窓口はあるか
- 費用が相場にあっているか
- 費用の分割・後払いが可能か
- 闇金から相談された弁護士・司法書士でないか
これらのポイントを確認して最適な事務所を探しましょう。
手順2:必要な情報を手元に用意して弁護士・司法書士に相談する
取引内容や被害状況などをまとめたものを用意しましょう。
口頭での説明や、スマホにやりとり記録が残っているだけでは、上手に説明できない場合がほとんどです。
必要な情報が多く揃っていれば、それだけ早く解決に向かいます。
手順3:納得したら契約して弁護士・司法書士に任せる
相談の段階で弁護士や司法書士が解決方法を提案してくれます。
提示された提案内容に納得できれば、弁護士・司法書士と契約しましょう。
契約後は解決まで依頼した先生方にお任せしてしまいましょう。
手順4:必要ならばアフターフォローしてもらう
しつこい闇金業者の場合、問題解決後に再び督促など接触してくる可能性もあります。必要に応じて、先生方にアフターフォローを依頼しましょう。
アフターフォローも最初から料金に含んでいる先生方もいますので、相談の段階で確認しておくとよいでしょう。
闇金に強い司法書士を選ぶ際のポイント
闇金に強い司法書士を選ぶ際にはいくつかのポイントがありますので、簡単にご説明いたします。
まず、そもそも闇金問題に特化しているかどうかは重要なポイントとなります。
例えば、債務整理全般に対応していると表記している司法書士事務所の場合、果たしてどこまで闇金対応ができるのか、疑問符の残るケースもあるでしょう。
その他、成功実績がきちんと数字の面で掲載されているかどうかも重要なチェックポイントとなります。
「今まで全く闇金の対応実績がないが、一応闇金の対応も受け付けている」といった事務所と「常日頃から闇金業者と渡り合っており、闇金の世界でもその名が知れている司法書士事務所」であれば、その対応レベルの差はやはり歴然ということになるわけです。
その他、相談に対する対応の早さや丁寧さについても注目しておくべきポイントでしょう。これらは基本的にネット上の口コミや公式サイトで確認できますので、吟味して相談するようにしたいところです。
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まとめ
闇金被害にあった場合の相談先を紹介しました。
もし闇金被害に遭ってしまった場合、その解決に実績のある弁護士や司法書士に相談することが得策です。当事務所では、お客様の状況を丁寧にお伺いし、これまでの闇金問題解決の実績をもとに、お客様が最も安心できるプランをご提案させていただきます。
メール・LINE・電話による相談窓口を開設しており、24時間365日いつでも受付けております。
相談料などは一切かかりません。詳しくは、下記ボタンより当事務所の詳細ページをご覧ください。
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委任契約後は闇金業者に対してスピーディに受任通知を送付し、最短即日中に取り立てを停止します。当事務所はご依頼者様のご要望を第一に闇金業者と交渉します。お気軽にご相談ください。