自己破産を申請すると、日常生活にはさまざまな変化が訪れ、経済的な制約が強まることがあります。収入や財産に対する制限が課される中で、どのように生活を維持していくかは多くの人にとって大きな課題です。
本記事では、自己破産申請中の生活がどのようなものになるのかを詳しく解説し、お金がない時に役立つ対処法についても紹介します。経済的な負担を軽減し、生活を安定させるためのヒントをお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。
自己破産申請中の生活でできないこと
自己破産を申請すると、日常生活にさまざまな制限が課せられます。制限は一時的なものですが、申請中は必ず守る必要があります。
ここでは、自己破産申請中にできないことについて詳しく見ていきましょう。
財産の処分
自己破産申請中は財産を自由に処分することができません。裁判所の許可なく財産を処分すると、自己破産が認められない可能性があるのです。高価な家電製品や車を売却したり、不動産を譲渡したりすることは避けましょう。
財産の処分が必要な場合は、必ず裁判所や担当の弁護士に相談してください。緊急性や必要性が認められれば、許可が下りる場合もあります。
居住地の変更
自己破産申請中は、裁判所の許可なく居住地を変更することができません。突然の転勤や家族の事情で引っ越しが必要になった場合でも、必ず裁判所に相談し、許可を得る必要があります。
裁判所からの重要な通知が郵送されるため、勝手に住所を変更してしまうと手続きに支障をきたす恐れがあるのです。引っ越しの予定がある場合は、早めに裁判所や弁護士に相談しましょう。
旅行
自己破産申請中は、裁判所の許可なく海外旅行に行くことができません。国内旅行も、長期間の場合は裁判所に相談が必要です。これは、裁判所からの呼び出しに応じられなくなることを防ぐためです。
短期間の国内旅行であれば問題ないことが多いですが、念のため弁護士に確認しておきましょう。海外旅行の場合は、必ず事前に裁判所の許可を得るようにしてください。
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郵便物の受け取り
自己破産申請中は、裁判所からの重要な通知が郵送されるため、郵便物の確認を怠らないようにしましょう。裁判所からの通知を見逃すと、手続きに支障をきたす恐れがあります。
万が一、住所変更が必要になった場合は、必ず裁判所に届け出てください。郵便局での転送手続きだけでなく、裁判所への届け出も忘れずに行いましょう。
一部の職業の制限
自己破産申請中は、弁護士や公認会計士など、一部の資格や職業に就くことができません。これらの職業は、高度な倫理観や経済的信用が求められるため、自己破産中の就業が制限されているのです。
具体的にどの職業が制限されるかは、ケースバイケースで異なります。不安な点がある場合は、弁護士に相談するのが望ましいでしょう。
クレジットカードの作成やお金を借りること
自己破産申請中は、新たにクレジットカードを作成したり、お金を借りたりすることはできません。これは、信用情報機関にブラックリストとして登録されるためです。
既存のクレジットカードも使用できなくなりますので、現金での生活に切り替える必要があります。お金を借りることもできないため、家族や友人からの借り入れも控えましょう。
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自己破産申請中の生活の注意点
自己破産申請中は、さまざまな制限がある一方で、注意すべき点もいくつかあります。ここでは、自己破産申請中の生活で特に気をつけるべきポイントについて解説していきます。
裁判所・専門家の指示に従う
自己破産申請中は、裁判所や弁護士、司法書士の指示に必ず従うことが重要です。専門家の指示に従わないと、自己破産が認められない可能性があるからです。
分からないことがあれば、遠慮せずに質問しましょう。自己破産の手続きは複雑で分かりにくい部分も多いですが、専門家はあなたをサポートするためにいるのです。
偏頗弁済に注意
特定の債権者だけに返済するような行為(偏頗弁済)は禁止されています。すべての債権者を平等に扱う必要があります。
例えば、親族からの借金だけを返済したり、特定の業者にだけ支払いを続けたりすることは避けましょう。このような行為が発覚すると、自己破産が認められない可能性があります。
自己破産申請中における離婚の注意点は?
自己破産申請中の離婚は、財産分与などの問題が複雑になる可能性があります。離婚を考えている場合は、必ず弁護士に相談しましょう。
財産分与の際に、自己破産の手続きと矛盾が生じないよう注意が必要です。また、離婚によって生活状況が大きく変わる場合、裁判所に報告する必要があるかもしれません。
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闇金の利用は無論厳禁
自己破産申請中は、絶対に闇金を利用してはいけません。闇金の利用が発覚すると、自己破産が認められない可能性があるだけでなく、新たな法的トラブルに巻き込まれる恐れがあります。
どんなに困っていても、闇金への相談は絶対に避けましょう。合法的な支援制度や相談窓口を利用することをおすすめします。
財産の隠蔽は刑事罰対象となるためNG
財産を隠したり、虚偽の申告をしたりすることは絶対に避けましょう。財産の隠蔽が発覚すると、刑事罰の対象となる可能性があります。
正直に全ての財産を申告することが、自己破産を成功させる鍵となります。小さな財産でも隠さず、全て報告するよう心がけましょう。
借金をすべて申告すること
すべての借金を正直に申告する必要があります。借金を隠していたことが後で発覚すると、自己破産が認められない可能性があるのです。
友人や親族からの借金、過去に完済したと思っていた借金なども、念のため全て報告しましょう。正直に申告することで、スムーズな手続きにつながります。
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自己破産申請中の生活でお金がないときの対処法
自己破産を申請する方の多くは、経済的に困窮している状況にあります。ここでは、自己破産申請中にお金がない場合の対処法について見ていきましょう。
大前提として借り入れに頼らない方法を探そう
お金がない時、つい借金に頼りたくなるかもしれません。しかし、自己破産申請中は新たな借り入れができません。まずは、借り入れ以外の方法でお金を工面する方法を考えましょう。
不要な物を売却したり、アルバイトを増やしたりするなど、自分でできることから始めてみましょう。家族や友人に相談し、一時的な支援を受けられる可能性もあります。
法テラスの民事法律扶助制度を利用する
法テラスの民事法律扶助制度を利用すると、弁護士費用の立替えを受けられます。収入や資産が一定基準以下であることが条件ですが、自己破産申請者の多くが、この条件に該当するでしょう。
立替金は、原則として分割で返済する必要がありますが、無利息で返済期間も長めに設定されています。経済的に困窮している方にとっては、大きな助けとなる制度です。
自己破産の手続きを司法書士に依頼する
弁護士より比較的安価な司法書士に依頼することで、費用を抑えられる可能性があります。ただし、司法書士に依頼できるのは簡易裁判所での手続きに限られます。
複雑なケースの場合は、弁護士に依頼しましょう。自分のケースがどちらに該当するか分からない場合は、まず無料相談を利用して専門家に相談してみましょう。
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まとめ
自己破産申請中の生活には様々な制限がありますが、決して乗り越えられない壁ではありません。正しい知識を持ち、専門家の助言に従うことで、困難な時期を乗り越えることができます。
お金がない時の対処法として、法テラスの民事法律扶助制度の利用や、司法書士への依頼など、いくつかの選択肢があることも覚えておきましょう。
当事務所では自己破産に関する相談も随時受け付けています。一人で悩まず、専門家に相談してみてはいかがでしょうか。新たな人生の一歩を踏み出すお手伝いをさせていただきます。いつでもご相談を受け付けています。ぜひお気軽に、お問い合わせください。
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