低調な経済状況が続く中、資金繰りに困る経営者や生活が苦境に立たされる個人が増えています。そんな中で、少しでも手っ取り早く手元に現金が欲しい、ということで、後払い現金化サービスに手を出す人が多く見られます。
そこで本記事では、後払い現金化によって発生するトラブルや、そのトラブルを解決するためにやってはいけないことについて解説していきます。
また、後払い現金化トラブルの解決に繋がらない弁護士・司法書士と、逆に、解決に向けて心強い味方となる弁護士・司法書士のそれぞれの特徴についても説明します。
後払い現金化とは?
後払い現金化は、手軽にスピーディーに現金を手に入れられるサービスを指します。後払い現金化は闇金業者が営業していることも多く、近年では特にトラブル報告が増えているのです。
まずは、後払い現金化とはどのようなものであるのか、その概要から詳しく解説していきます。
後払い現金化の概要
まず”後払い現金化”とは、いわゆる “Buy Now Pay Later”(BNPL)サービスを使って商品を購入し、(実質的に)その商品を転売することで現金を得る方法です。
通常の後払いが可能なアプリ・サービスと、今回紹介するような後払い・ツケ払い現金化は明確に「別物」です。
具体的には、「後払いアプリの現金化」の場合、後払いアプリを使ってECサイトで商品を購入し、転売して現金化するというものです。(ガイドライン・各種規約違反であるケースがほとんどです)
後払い現金化の違法性
他方、後払い・ツケ払い現金化とは、まず特定の業者から後払いで商品を購入します。
実際にはほとんど価値のない商品を購入し、その謝礼としてキャッシュバックを受けることができる仕組みとなります。このスキームは、収入状況の証明や職場への在籍確認が必要です。
そしてこれは事実上の融資であるため、登録貸金業者ではないものが行なった場合には違法になると考えられます。
なお、本記事で取り上げる「後払い現金化」とは、「後払い・ツケ払い現金化」のことを差します。
消費者庁より、注意喚起も出ていますので一度確認してみることをおすすめします。
後払い現金化の摘発事例
超高金利など違法性が指摘されている後払い現金化ですが、実際に後払い現金化業者が摘発されています。
2022年9月には「ツール市場」などのサイトを運営していた男女10人が出資法違反の容疑で逮捕されました。
容疑者らはサイト上で情報商材を販売し、商品のレビュー投稿をもってキャッシュバックが得られると謳って集客していました。情報商材の販売購入と見せかけ、実質的には法定金利をはるかに超える金利で貸付を行っていたのです。
また、2021年3月、大阪では後払い現金化における全国初の一斉提訴が行われています。
原告の1人が業者から画像データを購入すると、すぐに3万円が振り込まれました。後日データ代として振込額を超える5万円を支払いました。その後、同様の取引によって他の2社から計約30万円を受け取り、計約41万円を支払ったとのことです。
これは、実質的な貸金行為とみられ、金額差を金利に換算すると、貸金業法などで定められた法定金利を大幅に超えた金利設定です。
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後払い現金化におけるトラブル例3選
後払い現金化を利用することによって、様々なトラブルに巻き込まれる可能性が出てきます。
ここでは、そのようなトラブルについて、代表的なものを3つ紹介していきます。
トラブル1:知らずに闇金を利用していた
後払い現金化サービスを利用する場合、気づかないうちに違法な闇金業者を利用している危険性がありますので、注意が必要です。
後払い現金化の実態が融資であり、事業として行われているのであれば、形式的には商品の売買であっても貸金業とみなされることがあります。
貸金業登録をせずに貸金業を行う者は違法な業者です。闇金は元々法律を守る気がないため、法外な手数料や違法な取り立てを受ける可能性が高まります。
さらに、そのような闇金業者からは個人情報が流出してしまうケースが多く見られ、その結果、別のトラブルに巻き込まれてしまうケースも多く見られます。
トラブル2:法外な金利や手数料を請求してくる
後払い現金化サービスを利用して商品を購入するだけで、すぐに現金を手に入れることができるため、金策に行き詰まった人や、正規の貸金業からお金を借りられない人などが、利用するケースが見られます。
問題は、即日現金化業者の場合、買取の際の換金率が70~85%に設定されていることがほとんどであることです。買取商品の価格が少ないため、手数料が15〜30%と高くても、利用者は負担に感じず、すぐに現金を手に入れることを優先する傾向があります。
貸金業法の上限金利が20%を超えることはありません。このことからも、手数料の請求額は法外なものであるといえます。
トラブル3:違法な取り立てで精神的に追い詰められる
後払い現金化業者は、実態は貸金業でありながらも形式的には貸金業でないことをいいことに、貸金業法の観点で言えば違法と言えるような取り立て方をしてくるケースが数多くあります。利用者が精神的に追い詰められることもしばしばです。
例えば、時間に関わらず、取り立ての電話がかかってきます。
本来、貸金業の深夜の取り立て電話は違法で、午後9時から午前8時の間は取り立ての電話は禁止されていますが、違法な後払い現金化業者は闇金と同じようなものであり、そのような法律上の決まりは無視してきます。
他にも、勤務先に取り立ての電話がかかってくることもあります。正当な理由なく、職場に取り立ての電話をかけることも貸金業法で禁止されている行為ですが、電話がかかってくることも少なくありません。
電話の回数も常識の範囲を超えており、スマホの利用が困難になったり、業務に支障をきたすレベルになります。
また、電話だけでなく、他にも家や職場に押しかけてきたり、家族に対して取り立てを行うケースもあります。
以上のような取り立てが行われると、利用者は精神的にも追い詰められてしまい、仕事や私生活に影響が出てしまいます。
後払い現金化トラブルに遭った際のポイント
後払い現金化を利用して起きたトラブルを解決するためにはどのようにすれば良いのでしょうか?
ここでは、後払い現金化のトラブルに巻き込まれた際の解決のヒントとなるポイントを3つご紹介します。
ポイント1:自力で解決しようとせず、弁護士や司法書士に相談する
まず第一に、自分で解決しようとせずに、弁護士や司法書士に相談しましょう。これが一番効果的な方法であり、後払い現金化業者との縁を切ることにつながります。
繰り返しになりますが、後払い現金化は違法に近いグレーゾーンの業者です。だからこそ、弁護士や司法書士が、問題を指摘するだけで、取り立てや督促の電話をストップさせることができます。
仮にそれだけでは取り立てを止めてくれない強硬な業者であっても、闇金業者の対応に長けている先生方であれば、適切な対処を行い、利用者と業者との縁を断ち切ってくれます。
基本的には今後の支払いが不要になるように交渉してくれますし、交渉を進める間、自分で業者側と連絡をとる必要もなくなり、取り立てや追い込みで精神的に疲れている場合、業者と直接連絡を取らなくてよくなるだけでも気持ちが楽になります。
中には、ネットなどで聞きかじった知識を使って自力で交渉を行おうとする人もいます。しかし、後払い現金化業者はそういったトラブルに慣れており、理論武装もきっちりとされています。法律の素人の交渉などは業者から簡単にあしらわれてしまいます。
ポイント2:連絡を無視すると取り立てがエスカレートする可能性がある
後払い現金化の業者は、携帯電話を使って営業しています。特定されないように複数の携帯電話回線を使用し、警察の捜査から逃れているのです。
以上のように、無視することで取り立てがエスカレートするケースも多く、おすすめできません。
取り立てや嫌がらせなどを我慢して無視しても、後払い現金化業者との関係が終わるわけではないことを念頭に入れておいてください。
ポイント3:返済のために別の業者を利用しようとしない
返済ができなくなった場合、他の業者から借りたり、キャッシングして現金を調達する方がいますが、この方法もお勧めしません。
別の業者もまた、手数料や金利を請求してきます。言うまでもなく、手数料や金利負担はどんどん増えていくことになります。その結果、借金が膨らみ、多重債務状態に陥ってしまうのです。
覚えておいて欲しいのですが、後払い現金化は違法貸金と判断されるケースも多くあり、そうなれば不法原因給付に当たると考えられて、返済の必要はなくなるということです。
そのためにも、まずは専門家に相談しトラブルを根本的に解決できるように動きましょう。
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後払い現金化トラブルを解決するための対処法
後払い現金化トラブルに遭った場合は、様々な対処法があります。
消費生活センターに相談する
消費者センターに相談することで、トラブルの解決方法や法的な手続きなどのアドバイスを受けることができます。
他方、原則として後払い現金化業者は違法操業の闇金が主体となっているケースが多いため、必ずしも消費者センター等で対処が出来るとは限らないのが現状です。
とはいえ消費者センターは無料で相談できるため、最初の相談先であったり、選んだ業者が悪質かどうかの判断基準としてはある程度、適しているでしょう。
ただし、危険が迫っている場合にはここをスキップして司法書士へご相談になる方法がおすすめです。
警察に相談する
現金化業者が詐欺や恐喝などの犯罪行為を行っている場合は、警察に相談することもできます。警察は現金化業者の捜査や摘発を行うことがあります。
司法書士に相談する
対処法の中で、最も有効なのは司法書士に相談することです。
司法書士に相談することで、以下のようなメリットがあります。
- 司法書士が依頼主に代わって後払い現金化業者と交渉してくれる
- 後払い現金化業者に違法な取り立てや嫌がらせを止めさせることができる
- 司法書士が現金化業者と和解すれば、支払い義務を免れることができる
司法書士は後払い現金化業者にも詳しく、毅然とした態度で対応します。後払い現金化業者も、裁判や検挙のリスクを冒してまで取り立てを続けることはほとんどありません。
したがって、後払い現金化トラブルに遭った場合は、早急に司法書士に相談することをおすすめします。
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後払い現金化トラブルを弁護士・司法書士に依頼するメリット
実際のところ、後払い現金化に関するトラブルは1人での解決が難しいケースも多く存在します。
後払い現金化でトラブルが生じたら、弁護士や司法書士などの法律の専門家に相談することが得策と言えるでしょう。
続いては、後払い現金化トラブルを弁護士・司法書士に依頼するメリットについてご紹介します。
業者との交渉をすべて依頼できる
後払い現金化業者との交渉は、素人がひとりで行うと思わぬトラブルに発展することがあるのです。
弁護士や司法書士は豊富な法律の知識を有しており、的確な交渉を行うことができます。後払い現金化業者とのすべての交渉を専門家に依頼することで、解決の糸口を見つけやすくなります。
取り立てを停止できる
後払い現金化業者は、返済が滞ってくると強硬な態度で取り立てを行うことがあります。
しかし、弁護士や司法書士に依頼すれば適切な手続きを行ってくれるため、取り立てを停止させられる可能性が高まるでしょう。
とはいえ、彼らは法をかいくぐって後払い現金化を営む業者ですから、取り立てを禁止されたところで簡単に応じない可能性も否定できません。
そのような場合にも弁護士や司法書士は業者との交渉を行ってくれるので、安心して毎日を過ごすことができるでしょう。
借金問題の相談もできる
後払い現金化を利用する方の中には、すでに借金問題を抱えている人も少なくありません。弁護士や司法書士は、借金問題に関する相談にも親身になって対応してくれます。
自分の状況に見合った適切な専門家に相談することで、後払い現金化を利用するきっかけになったトラブルの解決にもつながることがあるのです。
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後払い現金化トラブルに対応できるとは限らない弁護士・司法書士の特徴
全ての弁護士・司法書士が後払い現金化の問題に対応できるわけではありません。この項目では、後払い現金化に関するトラブルの解決ができない弁護士・司法書士の特徴について解説していきます。
特徴1:闇金業者の言いなりになってしまう
闇金業者の言いなりになってしまう弁護士・司法書士は、後払い現金化のトラブルに対応できません。
闇金業者の脅しに屈してしまい、言いなりになってしまうケースと、元々闇金業者とグルであるケースが考えられます。
どちらのケースでも、業者の都合の良い和解条件を提示されてしまいます。
特徴2:弁護士・司法書士ではなく、職員だけが対応する
弁護士・司法書士が直接対応せず、事務所の職員が対応するケースも、トラブルに適切に対応できない可能性があります。
後払い現金化やそれに大きく関連する闇金の問題に取り組んでいる弁護士・司法書士事務所であれば、真摯に対応するはずです。
対応に弁護士・司法書士の先生が一切出てこない場合は依頼を考え直した方が良いでしょう。
特徴3:相談料や報酬金が高い
弁護士・司法書士に後払い現金化のトラブル解決を依頼する場合、費用が気になるところです。
相場より高いケースの背景は2つ考えられます。1つはシンプルにその弁護士・司法書士が悪質であるというものです。時には、後払い現金化業者や闇金業者と裏で繋がっているケースもあります。
もう1つは、後払い現金化のトラブル解決に強くないため、つまりそのようなトラブル解決の経験や実績がないため、どれぐらいのコストで解決を図れるか見通しが立っていない現れである可能性です。
弁護士・司法書士の費用相場を知って、見積もり費用が妥当かどうか判断しましょう。
後払い現金化トラブルに強い弁護士・司法書士の特徴
後払い現金化のトラブルに強い弁護士・司法書士には以下のような特徴があります。
特徴1:闇金トラブルの実績がある
債務整理を受け付けてくれる法律事務所は数多くありますが、闇金相手となるとその数は激減してしまいます。闇金相手の対応は、それだけ対処が難しいものなのです。
そのため、闇金対応に強く自信のある弁護士・司法書士は、ホームページで、これまでの闇金対応の実績や依頼者の声などを公開しています。
これにより依頼者は、どの法律事務所に依頼するか、十分な情報を得た上で判断することができるのです。
後払い現金化トラブルと闇金トラブルは、同根のものです。業者同士が繋がっていることもしばしばです。だからこそ、後払い現金化を解決したければ、闇金対策の経験が豊富な法律事務所であればあるほど、安心して依頼することができます。
また、弁護士・司法書士事務所から発信される情報だけでなく、ネット上などでの口コミや評判を確認することも大切です。
当事務所の口コミ評判はこちらからご覧いただけます
特徴2:支払いゼロを視野に入れた強気の交渉ができる
これ以上の支払いをしない、支払いゼロを視野に入れた強気の交渉をしてくれる弁護士・司法書士がおすすめです。
強気で戦ってくれる弁護士・司法書士であれば、依頼主にとって有利な条件で和解を結んでくれ、満足のいく結果になりやすいです。
このような強気な交渉ができる弁護士・司法書士の多くは、やはり上述の「特徴1」で述べたような、闇金トラブルの実績を持っています。
特徴3:オンラインでも相談できる(対応が早い)
オンラインで相談できる弁護士・司法書士事務所はおすすめです。
もちろん、より詳細な相談や、実際に依頼する時には、事務所に赴いたほうがいいかもしれません。しかし、解決に向けたはじめのとっかかりは相談です。そしてそれは、ハードルが低いに越したことはありません。
実際に事務所に赴かなければいけない、相談の時間やタイミングを選ばなければいけない、初対面の弁護士・司法書士と面と向かって話さなければいけない……
そういったハードルを少しでも軽減できるオンライン相談を受け付けている弁護士・司法書士事務所は信頼できます。
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まとめ
今回は、後払い現金化によって発生するトラブルや、そのトラブルを解決するためにやってはいけないことをまず解説し、後払い現金化トラブルの解決に繋がらない弁護士・司法書士の特徴と、解決に向けて心強い味方となる弁護士・司法書士の特徴について説明しました。
司法書士もまた弁護士同様、後払い現金化トラブルに強い先生方であれば、この問題解決に大きな力となってくれる法律の専門家です。
また刑事事件の取り扱いや他の弁護士業務の傍らでこういった業者への対応を行っている弁護士の先生が多いのが現実です。
取り扱い件数や対応経験値の面では、当事務所のように日頃から闇金業者等とやりとりしている事務所の方がより具体的な解決へのロードマップをご用意できるケースも往々にしてあります。
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