親の借金は肩代わりしなければならない?司法書士が徹底解説!

親の借金は肩代わりしなければならない?司法書士が徹底解説!

近年、経済状況の変化により親の世代の借金問題が深刻化しています。世間体や親子関係の悩みを抱え込む方が増えていくばかりです。「親が借金していたなんて知らなかった。親の借金は子供が払わないといけないの?」と思う方も少なくないのです。

実は、親の借金の肩代わりは法律上の義務ではありません。司法書士として親の借金問題に直面した際の対処法を解説します。

当事務所では24時間365日、借金問題に悩まれている方からのご相談を受付し、最短即日での取り立て停止や借金の減額交渉を行います。まずはご相談ください。

借金返済にお困りなら今すぐご相談ください


親の借金を肩代わりする際の注意点

親の借金を肩代わりする際の注意点

親の借金問題は法律面だけでなく、家族関係にも大きく影響する問題です。まずは様々な視点から総合的に見た注意点を解説します。

法的側面

法律面で最も重要な点は、原則として子供は親の借金を肩代わりする義務がないことです。民法上、借金返済の義務を負うのは借主本人のみとなります。

保証人として署名している場合のみ、返済義務が発生します。保証人の署名を頼まれた場合は慎重に考えて行動しましょう。保証人になれば本人と同等の支払い義務が発生して、生活に困り苦しむ可能性が高まります。

署名時の状況によっては保証契約の無効を主張できる場合もあります。瑕疵(かし)ある意思表示(強要や脅迫を受けた場合)は保証契約の無効を主張できる可能性が高いです。

民事介入暴力(いわゆる債権回収会社)からの取り立て問題も重要です。親への取り立てを子供が代わりに受けることは違法行為になります取り立て行為がしつこい場合は、すぐに弁護士や警察へ相談しましょう。

債務整理の選択肢として任意整理、民事再生、自己破産などがあります。親の状況に応じて最適な方法を選択しましょう。

経済的側面

驚くかもしれませんが、親の借金を肩代わりする場合、贈与税が発生する可能性があります。年間で110万円を超える金銭の受け渡しには贈与税がかかるので気を付けましょう。

贈与税は贈与額から基礎控除額を差し引いた残額に対して課税されます。税率は贈与額に応じて10%から55%以上まで段階的に上がるのです。軽い気持ちで借金を肩代わりすると予期せぬ税負担を招く恐れがあります。

特に高額の借金肩代わりの場合、税務署の調査対象となる可能性が高まります。申告漏れが発覚した場合、加算税が課される恐れがあり、経済的負担が更に重くなるでしょう。

肩代わりした借金の返済計画も念入りに立てる必要があります。返済する元手の確保、返済期間の設定、緊急時の対応など、具体的な計画が必須です。

精神的な側面

親子間の金銭問題は精神面での負担が大きく、家族関係が悪化するきっかけになりがちです。特に、親と同居している場合や近隣に住んでいる場合は、影響がはっきり出てくるでしょう。

将来の揉め事を防ぐために、肩代わりを行う場合は必ず借用書を作成します。借用書には返済予定額、返済方法、利息の有無などを明記し、お互いの名前を書いて印鑑を忘れずに押しましょう。

親子といえど金銭問題は慎重に扱う必要があります。感情的な判断は避け、客観的な視点で状況を見極めることが重要です。弁護士や司法書士などの専門家に相談し、中立的な立場からアドバイスを受けることをお勧めします。

家族会議の開催も有効な手段です。兄弟姉妹がいる場合、皆で話し合い、解決策を模索することで、一人で抱え込む負担を減らすことができるかもしれません。

\LINEで気軽に相談可能!/

親の借金と相続

親の借金と相続

相続時には親の借金も一緒に引き継ぐことになります。しかし法制度を活用することで、過大な借金を抱え込まずに済む方法があるのです。相続放棄と限定承認の仕組みを詳しく見ていきましょう。

相続放棄とは

相続放棄は借金を含めた相続財産全体を放棄する制度です。一部だけを放棄することはできず、プラスの財産もマイナスの財産も全て放棄することになります。

相続放棄を検討する際はプラスの財産とマイナスの財産を比較する必要があります。不動産や預貯金などの資産総額が借金総額を下回る場合、相続放棄が有効な選択肢となるでしょう。

財産の調査は専門家に依頼することをお勧めします。相続放棄は一度行うと基本的に取り消すことができないので、判断する時は慎重にしましょう。

相続放棄の手続き

相続放棄は相続の開始があったことを知った日から3か月以内に家庭裁判所で手続きを行います。期限を過ぎると単純承認扱いとなり、相続放棄ができなくなります。

手続きには、相続放棄の申述書や申述人の戸籍謄本、被相続人の戸籍謄本などが必要です。申述書の作成や必要書類の準備は司法書士に依頼できます。

提出書類に不備があると受理されないため、専門家の確認を受けることをお勧めします。また、基本的に一度受理されると取り消しができないため、慎重な対応が必要です。

限定承認とは

限定承認はプラスの財産を限度として、マイナスの財産を引き継ぐ方法です。プラスの財産とマイナスの財産を比較して、マイナスの財産が少なければ手元に財産が残り、マイナスの財産がプラスの財産より多ければ、相続する財産は0円になります。

相続人にとって好都合な方法ですが、手続きは複雑になっています。限定承認をやりたい方は専門家のサポートを受けながら進めることをお勧めします。

限定承認の手続き

限定承認も相続放棄同様、相続の開始を知ってから3か月以内に家庭裁判所での手続きが必要です。限定承認の申述書や財産目録などを提出します。

財産管理や、貸し借りの関係を整理・解消するのは複雑で専門的な知識が必要です。財産の見積もり、債権者への返金、残余財産の分配など、複雑な手続きが必要になります。司法書士などの専門家に相談すると手続きが楽になるでしょう。

\LINEで気軽に相談可能!/

親の借金問題への対応

親の借金問題への対応

借金問題の解決には、まず現状を正確に把握することが欠かせません。存命中か死亡後かで調査方法は大きく変わってくるのです。状況に応じた適切な調査方法を解説します。

親の借金を調べる方法(存命の場合)

借金状況を把握する最も確実な方法は本人への確認です。ただし本人が正直に話さない場合も少なくありません。

郵便物や通帳からも借金の痕跡が見つかることがあります。督促状や返済用の口座引き落としなどをチェックしましょう。金融機関からの請求書や督促状は重要な証拠となります。日付順に整理し、保管することをお勧めします。

不動産を所有している場合は、法務局で登記事項証明書を取得し、抵当権設定の有無を確認することができます。根抵当権や担保権の存在は借入の証となります。

民間の調査会社への依頼も選択肢の一つです。ただし、費用対効果を考える必要があります。調査費用が高額になる場合は、司法書士や弁護士に相談することで、自分自身にあった方法で問題解決をできる場合があります。

借金の調査は時間との戦いです。早期発見・早期対応が問題解決の鍵となります。定期的な親との対話、金融機関からの郵便物の確認など、継続的な状況把握が重要です。

関連記事

自己破産をするにあたり、やはり心配なのは子どもへの影響ではないでしょうか。 親が自己破産するとなると、「子はどのような影響を受けるのか」「子からみて祖父母からの遺産を相続することは可能か、相続させるにはどうすれば良いか」といった疑問をお持[…]

親が自己破産すると子はどうなる?生活や相続など様々なケース・注意点を解説

親の借金を調べる方法(死亡後の場合)

死亡後の借金調査は生きている時と比べ難しいので、司法書士などの専門家に依頼するのがおすすめです。

金融機関や信用情報機関への調査、財産調査を総合的に行ってくれます。相続開始後は時間との勝負になります。早期に専門家に相談し、適切な対応を取ることが重要です。

\LINEで気軽に相談可能!/

まとめ

まとめ

親の借金問題は法律知識と冷静な判断が求められます。肩代わりの判断は慎重に行い、必要に応じて専門家に相談することをお勧めします。

当事務所では親の借金問題に関する相談を随時受け付けています。一人で悩まず、まずは専門家に相談されてはいかがでしょうか。

借金返済にお困りなら今すぐご相談ください

【全国対応】 司法書士法人ライタス綜合事務所(旧・伊藤事務所)
1社44,000円 分割払い可 最短当日対応

当事務所は任意整理・個人再生・自己破産に対応しています(司法書士業務の範囲内に限る)。どの手続きが良いか分からない場合、ご依頼者様の状況を見てご提案しますのでご安心ください。

1社44,000円 分割払い可最短当日対応

当事務所は任意整理・個人再生・自己破産に対応しています(司法書士業務の範囲内に限る)。どの手続きが良いか分からない場合、ご依頼者様の状況を見てご提案しますのでご安心ください。

\24時間365日受付/
PHP Code Snippets Powered By : XYZScripts.com

ご相談は電話・メール・LINEで受け付けております。
お気軽にご相談ください。

0120-961-282
※24時間365日お電話がつながります