最近は様々な事情で、主婦の方が債務整理を行わなくてはならないような状況に陥るケースも増えてきています。その中でも特に効力の強い自己破産を行おうと考えていらっしゃる主婦の方も一定数おられます。
そこで今回は主婦の自己破産にスポットライトを当て様々なことを解説していきます。
主婦の自己破産、夫にはバレる?
これは裁判所から通知が来るわけではなく、官報に掲載されるため、自己破産を行えば、誰であれ、自己破産の事実を知ることができる、といった要素も含まれます。
ただし、この官報掲載以外にも、基本的には以下のような理由・事情によって夫(配偶者)には自己破産の事実が伝わってしまう可能性が高いと言わざるを得ません。
主婦の自己破産が夫にバレる理由1:連帯保証の存在でバレる
そもそもなぜ夫が妻が自己破産をしていることを知ることになるかというと、まず大きなものとして連帯保証契約があります。
- 例えば旦那さんが何かしらのローンを組んでいたとして、その連帯保証人が奥様になっているケースも実務上、往々にしてあるものです。こうした時に奥様が自己破産手続きを行うと、その中でローン会社から「連帯保証人が自己破産しているようなので、至急別の連帯保証人を立てるように」と通知されてしまうケースもあります。
- その他、住宅ローンがあり奥様に持分がある場合、これもやはり同様に、結果として自己破産をしたことが夫に知れてしまう、といったことも起こり得ます。
主婦の自己破産が夫にバレる理由2:破産費用の捻出でバレる
次に考えられる理由としては、自己破産をするにあたって必要となる「破産費用」の問題です。
自己破産をするためには、基本的に20万円~30万円の費用が必要となります。
これは申立人の財産が少なければ少ないほど、また財産があっても処分しなければならなくなる財産が少ないほど、金額は少なくて済みます。
一方、これが無料になることはまずありませんので、大原則として自己破産をする際にはまとまった金額を拠出する必要があります。
この費用の捻出・拠出をどうしても旦那さんに頼らざるを得ないというケースでは、たとえどういった理由を述べて借りたとしても、結局は自己破産をしたという事実が夫に知られてしまう可能性が高くなります。
なお、夫婦間の金銭トラブルが原因で離婚に至るという事例は決して少なくないのが実情です。
主婦の自己破産が夫にバレる理由3:家計収支表の提出でバレる
最後に考えられる理由としては、「家計収支表の提出」があります。
旦那さんにバレないように債務整理を行いたいと考える主婦の方が多いことは、十分に理解ができます。
他方、それでもやはり家計収支表の提出であったり、裁判所への出頭、その他こうした細かい部分があるため、旦那さんにバレないような形で自己破産の手続きを進めていくのは困難を極めると言ってよいでしょう。
また、仮に、自己破産を旦那さんにバレないように秘密裏に行えたとしても、あとからその事実が判明するのは夫婦生活の実務上「時間の問題」と言わざるを得ません。
- 例えば将来的に住宅ローンを組もうとした場合に、奥様が自己破産の履歴があると審査に影響するケースも少なからずあるでしょう。(特に持分があるケースなど)
- その他、最近は破産した方の情報をまとめたサイトの存在も問題視されていますが、こうしたサイトにお名前と住所が掲載されるケースもあリます。外部からの指摘によって旦那さんが自己破産の事実に気づくというケースもあります。
先ほども述べたように夫婦間の金銭トラブルが原因で離婚に至るという事例も決して少なくないのが実情であり、こうした部分から自己破産の事実を隠匿したまま手続きをすることによって大きなトラブルになる可能性もあります。
旦那さんの理解が得られなかったり、旦那さんから叱責を受けるリスクはあるにせよ、やはり夫婦で協力しながら自己破産の手続きを行っていくことが重要と言えそうです。
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自己破産をすると夫のローンに影響はある?
自己破産をしても、夫のローン契約に影響することはまず無いと言って良いでしょう。
というのも自己破産はあくまでも個人で行う場合、その効力は個人に対してのみ適用されることになるからです。
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主婦の自己破産=子どもに影響する?
基本的に自己破産は、債務者本人に対する影響(あるいは効果)が大きい債務整理方法になります。
一方で子どもについては、親権者(保護者)が自己破産をしたとしても特に影響が及ぶようなことはありません。
ただし例外があるので注意が必要です。
例えばお子様が成人していて、かつ主婦の方の債務(借金)についてお子様が連帯保証人になっている場合には、直接的に子どもに影響が出る可能性があります。
この場合、お子様に債務の弁済について債権者から督促が行くことは避けられないと言えるでしょう。
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主婦の自己破産、認められないケースはある?
では、主婦の自己破産が認められないケースはあるのでしょうか?
ここでは主婦が自己破産を申し立てたのに免責許可決定が出ず、自己破産が失敗に終わる可能性のあるいくつかの状況・要素について解説します。
ママ活やホスト通いが借金の原因となった場合
まず最初に考えられるケースとしては、いわゆる「ママ活」や「ホスト通い」による借金を自己破産しようとしたケースが挙げられます。
- ママ活とは、簡単に言えば、経済的に困窮している若い男性にお金を渡す代わりにデートをしたり食事をするといった援助交際のような行為を指したものですが、最近では主婦の間でも流行っていると言われています。
- ホスト通いについては文字通りホストクラブへ通い散財を繰り返した結果、多額の負債を抱えてしまったというものです。
このような場合は、免責不許可事由に該当し、自己破産が認められることは厳しいものとなってしまいます。
実際には、裁量免責といって裁判所の裁量で免責をしてもらう方法を模索することになります。
ギャンブルが原因の場合
次に考えられるのが、パチンコ・パチスロなどの賭け事が原因で作った借金を自己破産しようとするケースです。これも免責不許可事由に該当してしまいます。
ギャンブル依存症とは、賭博行為を繰り返し行うことにより、正常な判断力を失ってしまう病気です。この病気は、一度発症するとなかなか治らないことが多く、治療にも長い時間がかかることが多いものです。
そのため、自己破産をして債務整理を行ったとしても、またすぐに同じことをしてしまう可能性が高いと判断されるのです。これも裁量免責を受けるために動いていく必要があります。
重課金・高額なアクセサリーの購入など「浪費」が借金の原因になった場合
次に考えられるのは、浪費が借金の原因となっている場合です。
これらの場合も、やはり免責不許可事由に該当すると見られてしまうことがほとんどなので、ストレートな自己破産は難しくなります。
その他、こうした浪費行動に端を発するクレジットカードの現金化・キャリア決済の現金化等の行為についても、自己破産における免責許可を阻害しうる理由の一つとなっています。
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Q:夫にバレずに債務整理をする方法はありますか?
任意整理について簡単におさらいすると、債権者との話し合いによって借金を減らすといった方法です。
裁判所を通すことなく、債務者と債権者の間で交渉を行いますので、その事実を知る人間も必要最小限に留めることが出来るでしょう。
- 月々の支払い額が減る
- 督促がストップする
- 他社にバレづらい
といったメリットのある方法なので、こちらも一度検討してみましょう。
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まとめ
今回は主婦の自己破産というテーマで、様々な要素をご紹介してきました。
結論としてパート勤めや専業主婦の方であっても、自己破産を行う、あるいはその申立を行うことが可能となっています。
配偶者の方への影響はさほどローン契約上は大きくないものの、やはり生活の中で影響を受ける可能性は高いと言えます。
その中で、配偶者の方にバレないように自己破産手続きを行うのは極めて難しく、ほぼ不可能な水準にあると言ってよいでしょう。
重要なことは、主婦の方の債務問題は早めに解決しておくということです。
そしてその方法として自己破産以外に任意整理や個人再生など、いくつかの方法があります。
債務の金額が大きいからといって即座に自己破産しか選択肢がないということにも、実はならないのが最近の情勢です。
当事務所にも自己破産以外に選択肢がないとしてご相談を頂いた後、丁寧にヒアリングを行った結果、任意整理で配偶者の方にバレないように最大限の配慮を行った上で債務整理を行うことが出来たという事例もあります。
専業主婦の方だからこそ、債務整理や借金問題は専門家にご相談いただくことが大切です。
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当事務所は任意整理・個人再生・自己破産に対応しています(司法書士業務の範囲内に限る)。どの手続きが良いか分からない場合、ご依頼者様の状況を見てご提案しますのでご安心ください。
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