自己破産で仕事が制限されるって本当?職業制限について詳しく解説!

自己破産で仕事が制限されるって本当?職業制限について詳しく解説!

自己破産で仕事が制限されるという話を聞いたことがある方も多いでしょう。

むしろ、こういった言説によって、本来自己破産をして1日でも早く債務から解放されるべきか、違ったがなかなか踏ん切りをつけることができず、難儀されているというケースも多く見られます。

結論から言えば、たしかに各種規定により自己破産を行うと、仕事が制限されたり、あるいは所属している団体や保有している資格免許の規約等によって、一定の期間、その職業に就くことができないという事実はあります。

とはいえ、これは非常に限定的なものであり、期間も原則として生涯にわたるというものではありません。

そこで今回は自己破産で仕事が制限されるという説について、詳しく解説していきます。

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職業制限とは?

職業制限とは?

自己破産における職業制限とは、自己破産申立をしてから復権するまで、仕事に就くことができない職業・またはその資格のことを指します。

基本的に職業制限は、自己破産手続き中に、各種の職業団体及び職業に関連する法令法規等によってその就業が制限されるのに過ぎません。

余程のことがなければ、自己破産手続きが完了すなわち、免責許可決定がおりる段階で再び復権されることになります。

ご高齢の方がよく自己破産などすると生活保護しか受けられないようになると仰ることがありますが、こちらについても明確に誤りです。

また、余談ですが、自己破産をすると選挙権がなくなるという話を同時にされることもありますが、こちらについても間違いです。

自己破産の際に選挙権がなくなるという運用が過去をなされていたことは事実ですが、これは驚くべきことに戦前の話です。つまり、現在はこういった制限は一切ありませんので、ご安心下さい。

職業制限の内容

職業制限の内容について解説します。

基本的に職業制限がかかると、関連する業務を原則として行うことができなくなります

例えば、この後ご紹介するように、弁護士は職業制限がかかる代表的な資格となります。

自己破産を弁護士が行った場合、その弁護士は原則としてその日付から弁護士業務を一切行うことができなくなります。弁護士業務の中で特に弁護士資格を使って行うような、例えば、訴訟代理業務であったり、代理人として利害関係者に書面を通達するといったことができなくなるといったイメージです。

とはいえ、弁護士事務所の清掃であったり、いわゆる庶務全般までは制限されることがありません。

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自己破産で就業が制限されるおそれのある業種まとめ

自己破産で就業が制限されるおそれのある業種まとめ

自己破産を行うことによって就業又は業務が制限される恐れのある業種についてまとめてご紹介していきます。

ここでは、特に資格に関連したものではなく、一般的な業種として自己破産を行うことで就業が制限されるおそれのあるものをご紹介していきます。

なお、これ以外にも様々な職種によって、自己破産による欠格事由が定められているケースもありますので、詳しくは自己破産に強い司法書士にお問い合わせをいただくのがよろしいでしょう。

貸金業

まず代表的なものとして、自己破産を行った場合に、貸金業者はその職業に従事することができなくなります

貸金業法第6条では、「貸金業者について破産手続きの開始の決定があった場合、廃業の手続きについて貸金業登録の管轄を行う諸官庁へ連絡をする必要がある」と定めています。

教育委員会の委員(地方教育行政の組織及び運営に関する法律第4条、第9条)

地方教育行政の組織及び運営に関する法律の第4条並びに第9条では、「破産手続き開始決定を受けなおかつ復権を得ないものについて、東方で定める教育委員会等の委員または議長になることができない」と定めています。

自己破産手続きを申し立てることによって、現在の時点において教育委員会の委員などを行う要職におられる方は、業務に就くことができなくなります

ただし、この場合法律の条文では「復権を得ないもの」と規定がありますので、自己破産手続きが完了し、復権つまり免責許可決定が下りた段階で、再び教育委員会の委員の業務を行うことができるようになるわけです。

行政書士

行政書士法第2条2項に基づき欠格事由「破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者」と定められています。

自己破産手続きを行った場合、行政書士資格を使用した業務全般を行うことができなくなります

行政書士として活動されている方はもちろんのこと、全く別の業種についているものの、その会社の業務の中で行政書士の資格を利用した業務を行っている方でも、免責許可決定がおりるなど復権があるまでの間、当該業務に従事することができなくなります。

この場合、復権までの間別の部署で従事しなければならないなど様々な支障が出てくることになります。また会社バレは避けることができません。

銀行の取締役・執行役・監査役(銀行法第7条の2)

銀行法第7条2項の定めに基づき、銀行の取締役・執行役・関西役など、いわゆる役員クラスの人物についても、また自己破産を行うことによって欠格事由に該当します。

よって銀行の取締役・執行役・関西役など、いわゆる役員クラスの人物については、業務を行うことができなくなります

こちらもまた、破産手続き開始の決定を受けかつ復権を得ないものと規定がありますので、問題なく自己破産手続きが完了した後は、再び業務にあたることができます。

果たして、この記事をお読みの方のうち、何名がこの資格制限に該当するかは定かではありませんが、こうした条文があることはご紹介しておきます。

警備員(警備業法第14条)

警備業法第14条の各項においても、欠格事由として自己破産手続き、つまり破産手続きの開始決定を受けて復権を得ないものという条文があります。

これによって、警備業法に定められる業務を行うことができなくなります

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自己破産を行ったことが会社にバレるケースまとめ

自己破産を行ったことが会社にバレるケースまとめ

それでは、上記でご紹介したような自己破産によって仕事上の資格が制限される恐れのある方へ向けて、自己破産を行ったことが会社又は所属する団体等にバレるケースについて、まとめてご紹介していきます。

結論から申し上げれば、当該の資格を使った業務が行えなくなるという部分で、明らかに不自然な行動が目立つようになります。

よって、会社や団体には、自己破産を行ったことがバレてしまう可能性が高いと言えるでしょう。

バレるケース1:官報掲載でバレる

まず第1に、官報掲載によって自己破産の事実が、会社や団体等に知られてしまう可能性は、多分にあると言って過言ではありません。

元々、官報は日本の政府が発行している様々な法的情報を掲載するものであり、特に面白い読み物というわけではないため、大衆一般が広く閲覧するようなものではありません。

とはいえ、職業制限等が関連する事業所や団体等については、従業員が自己破産を行っていることを知らずに業務に就かせていた場合に、団体や事業体が何らかの不利益処分を被る可能性が高いことから、定期的に官報のチェックを行っているケースがほとんどです。

その他、最近はAI等の活用によって、登録していた人名で自己破産の情報が官報に掲載されると、即座にそれが通知されるというシステムを導入しているところもあります。

こういったところから、官報掲載によって自己破産を行ったことが会社にバレてしまうケースも、往々にしてあるというわけです。

バレるケース2:業務に従事できないことでバレる

そもそもの話で大変恐縮ですが、業務に従事できないことで、何か不都合があるのではないかと、会社の上司などに自己破産を疑われる可能性は大いにあると言ってよいでしょう。

というのも、業務に従事できないということは、それ相応の理由が必要となります。

自己破産手続き中にその資格を使った業務に就くことができないにも関わらず、様々な理由をつけて業務に従事しようとしないなどのケースがあれば、有資格者を雇用・使用している会社側としては、自己破産の可能性を疑うでしょう。

そのうち面談等によって、結果的に自己破産の事実が判明してしまう可能性はあると言えるでしょう。

バレるケース3:いわゆる横のつながりでバレる

一般的に自己破産の事実が、欠格事由や就業・職業制限に該当する職種は、全般的に裁判所及び国の団体等との繋がりがあります

その他、弁護士や行政書士などの士業との繋がりを持つケースもあり、こうしたところのいわゆる「横の繋がり」によって、自己破産の事実が判明してしまうケースも、事実上は存在します。

無論、こういった職種に就いている人たちや、こうした裁判所等の役所へ出入りする人物については徹底した守秘義務教があり、またその教育も丹念に行われているものです。

他方、やはり最終的には「人の口に戸口は建てられない」と言う通りで、事実上どこかから自己破産の情報が会社に入ってきてしまう恐れもあるわけです。

自己破産の事実を隠して業務に就いていたとなれば、それ相応の処分を受ける可能性があるなど「いわゆる大事」になる可能性が高いと言えます。

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職業制限がかかる可能性のある職場で自己破産を円滑に行う方法は?

職業制限がかかる可能性のある職場で自己破産を円滑に行う方法は?

それでは職業制限がかかる可能性のある職場に属する、もしくは業務範囲を受け持っている方が円滑に自己破産を行うにはどのようにすれば良いでしょう。

自己破産を行う際、基本的にはどういった状況であれ職場との関係性を良好なものに保つことは非常に重要なことと言えるでしょう。

それでは詳しく解説していきます。

職場の上司に事前に相談する

「これができれば苦労しない」との声が聞こえてきそうな方法ですが、非常に重要であり、場合によっては職場の上司が協力的に行動してくれる可能性もあります。

特に信頼できる上司に対して相談をしてみるのが良いでしょう。

基本的に業歴の長い職場であり、なおかつ従業員数が一定規模以上ある場合、従業員が自己破産を行い、その関係で従業員が職業制限を受けるということは会社としての知識や経験則として蓄積されている可能性も十分に考えられます。

特に法律関係の業務を行う職場であれば、自己破産等の手続きや職業制限についても知見がありますので、まずは上司に相談するというのも一つの方法となり得ます。

この時、事情をきちんと不足なく、また虚偽申告を含めずに報告することによって、今後の不利益を被らないようにできる可能性もあるでしょう。

自己破産に強い専門家に相談しながら手続きを進める

これがもっともおすすめな方法のひとつです。

職場での立ち回りや各種対応について自己破産に強い専門家に相談しながら手続きを進めることによって、ご自身へのダメージを最小限に抑えることも可能でしょう。

具体的には当事務所のような債務整理全般に強い司法書士事務所へご相談をいただくことによって、こうした職場との関係性の維持や職業制限について、影響を最小限にとどめるような立ち回りをご提案することも可能です。
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まとめ

まとめ

今回は自己破産によって仕事が制限されるという言説について、実際のところを詳しくご紹介してきました。

結論から言えば自己破産によって解雇されるといったことは法律上、原則としてありません。

その一方で一部の資格を保有し、またその資格を使って従事している場合には自己破産手続きが完了するまでの間、一時的に職業制限を受けることもあるのも事実です。

ということで重要なことは、自己破産手続きを行う際には自己破産に強い専門家に相談しながら手続きを進めたり、事前に職場の上司に相談するなどによって、可能な限りご自身、そして会社へのダメージを最小限にするということです。

今後の立て直しのためにも可能な限り早い段階で手続きを進めていくことをお勧めしております。

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