リボ払いは月々の支払いが一定額で済むため便利に思えますが、実際には高金利で元金が減りにくい仕組みです。月々の返済額が少額に設定されているため気づかないうちに負債が膨らみ、自己破産に追い込まれるケースが増加しています。
今回は、リボ払いが原因で自己破産に至るメカニズムや、リボ払いによる借金を自己破産した場合のデメリット、さらに自己破産以外の解決方法について解説します。リボ払いで悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
リボ払いが原因で自己破産できるか？
リボ払いによる借金は自己破産の対象となるのか、気になる方も多いでしょう。結論から言えば、リボ払いによる借金も自己破産の対象です。
では、具体的にどのような場合に自己破産が認められるのか、加えてどのようなケースでは認められないのかについて詳しく見ていきましょう。
リボ払いの借金も自己破産の対象になる
クレジットカードのリボ払いによる借金は、自己破産の対象となる借金です。自己破産の手続きを終えることができれば、返済義務の免除が認められます。
自己破産は裁判所が現在の収入や財産から返済能力を判断し、借金の返済が不可能と認められた場合、支払義務を免除してもらえる手続きです。返済が困難な状況に陥った方を救済するための制度と言えるでしょう。
リボ払いが理由でも自己破産が認められる条件
リボ払いによる借金の理由が生活苦や低所得である場合、自己破産の条件である「支払不能状態」を満たしている可能性が高く、認められるケースが多いです。
自己破産は「免責不許可事由に該当していないこと」も条件に含まれますが、生活苦や失業等のための利用であれば、免責不許可事由には該当しません。生活のためにやむを得ず利用したという事情が認められやすいのです。
リボ払いの返済ができなくなった理由を正直に伝え、反省の態度を示すことができれば、裁判所に自己破産が認められる可能性は高いでしょう。借金を重ねてしまった経緯を、正直に説明することが大切です。
リボ払いの借金を自己破産できないケース
クレジットカードのリボ払いを利用した理由が、趣味などの浪費やギャンブル・投資など免責不許可事由に該当する場合、自己破産が認められないことがあります。
ただ、免責不許可事由に該当する場合でも、債務者の態度や反省などを考慮した結果、裁判官の職権で免責を許可する場合もあります。免責不許可事由に該当していたからといって、自己破産が絶対に認められないわけではありません。
借金の理由だけで諦めずに、一度借金問題に精通した司法書士に相談することが重要です。浪費を深く反省していると判断されれば、免責も認められる場合が多いです。
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リボ払いが原因で自己破産に陥る理由
なぜリボ払いは自己破産の原因になりやすいのでしょうか。リボ払いの仕組みや金利の高さ、複数社からの借入れが増える状況など、背景にあるメカニズムについて理解しておきましょう。
リボ払いは高金利で元金が減りにくい仕組み
リボ払いとは、毎月の支払額がほぼ一定額になる支払方法です。高額なものを買っても支払額は変わらないため、便利だと感じる方もいるでしょう。
ただし、リボ払いの利息の年率は15%前後と高く、毎月の返済額の大部分が利息に消えてしまうため、残高が減らずにどんどん借金が増えてしまう状況が生じます。
月々の支払いが少額なため負担を感じにくいですが、実際には長期間にわたって多額の利息を支払う結果となるのです。
リボ払いで複数社からの借入が増えてしまう
1社目のクレジットカードが上限額に達して生活が苦しくなると、別の会社で新たなカードを作る方が多いです。新たなカードを作ると一時的に生活が楽になるため、2社目、3社目と複数のカード会社からの借入れをするケースが多くあります。
海外旅行などでクレジットカードを多用し、リボ払いで返済していたものの、気づけば負債額が数百万円にもなってしまった事例もあります。複数社からの借入れが増えると、全体像が把握しにくくなり返済計画が立てづらくなるのです。
そもそもリボ払いは自己破産に陥りやすい
新たなクレジットカード利用や借入れを繰り返しているうちに、返済額がどんどん膨れていき、返済負担がさらに上乗せされる形となり、自己破産に陥りやすくなるのがリボ払いの特徴です。
かろうじて家計をやりくりしながら返済を続けていても、生活は全く楽にならない状況に陥ります。最終的に毎月の返済さえできない状態になると、滞納が発生します。
一括返済を求められ、多額の遅延損害金を請求されることもあり、ブラックリストに載る可能性もあるのです。そうなると新たな借入れができない状態になり、自己破産へと進むケースが多く見受けられるのです。
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リボ払いの借金を自己破産するデメリット
リボ払いによる借金を自己破産で解決する場合、いくつかのデメリットが生じます。自己破産を検討する際は、これらのデメリットを理解した上で判断することが大切です。
一定期間クレジットカードが利用できなくなる
自己破産をすると一定期間クレジットカードの審査に通らず、カード発行を受けることができなくなります。
クレジットカードの更新や新規契約時にカード会社は信用情報機関に照会を行います。事故情報が登録されていると、申込者の信用情報に問題があるとして審査に落ちてしまう可能性が高まります。
キャッシュレス決済が主流になりつつある現代では、日常生活での利便性が低下する点は覚悟しておきましょう。
価値の高い財産が処分される可能性がある
自己破産の手続きを行う場合、99万円を超える現金、20万円を超える預貯金、不動産、20万円を超える保険の解約返戻金など、価値の高い財産を処分する必要があります。
自己破産手続きでは破産者の所有する財産を換価し債権者への配当に充てるため、価値が高いものは処分される可能性があるのです。高額な家電製品や装飾品などは処分対象となることを理解しておきましょう。
なお、生活に欠かせない必要最低限の財産などの「自由財産」と呼ばれるものは、自己破産後も所有が認められています。日常生活に必要な家具や家電、衣類などは処分されず手元に残せるのでご安心ください。
官報に個人情報が掲載される問題
自己破産によって、国が発行している機関紙である「官報」には、個人再生や自己破産をした人の名前や住所が記載されます。プライバシーの観点から気になる方もいるかもしれません。
しかし、官報を閲覧している一般の方はごく一部であり、官報を経由して自己破産をした事実が知られることはほとんどありません。現実的には官報掲載によって周囲に自己破産の事実が知られる可能性は低いと言えるでしょう。
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リボ払いの借金を自己破産以外で解決する方法
リボ払いによる借金問題は自己破産だけが解決策ではありません。自己破産のデメリットを避けたい場合は、別の債務整理方法も検討してみましょう。
任意整理によるリボ払い借金の解決方法
任意整理とは、裁判所を介さずに弁護士が債権者と毎月の返済金額やスケジュールを交渉し、新たな返済計画を取り決める手続きです。毎月の返済金額を減額し、発生する利息をカットして返済負担を軽減し、3〜5年で完済を目指します。
リボ払いは手数料の金利が高く利息が増えやすい支払方法なので、任意整理により利息がカットされれば、返済が容易になる可能性があります。元金だけの返済に切り替えることで返済の見通しが立ちやすくなるでしょう。
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個人再生によるリボ払い借金の減額方法
個人再生とは裁判所に申立てを行い、収入や財産から借金の返済が困難であることを認めてもらい、借金を大幅に減額してもらう手続きです。
借金の額や資産状況によって減額率が変わりますが、条件によっては最大で10分の1まで減額することが可能で、利息のカットだけでなくリボ払いの残高(元本)までも減額できます。借金が多額で任意整理では返済が難しい場合には、検討する価値があります。
住宅ローンがある場合にも「住宅資金特別条項」を使えば持ち家を残すことができるため、リボ払いの借金問題と住宅ローンの両方を抱える人には有効な選択肢です。自己破産では失うことになる不動産を残せるメリットは大きいでしょう。
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どの手続きが適しているかは専門家に相談して判断
現在の借金問題をどう解決すれば良いのか迷った時には、専門家に相談することが最善の方法です。自分だけで判断するのではなく、法律の専門家のアドバイスを受けることがとても重要です。
専門家に相談することで、どの債務整理手続きが自身にもっとも適しているかを知ることができます。個々の状況に応じて最適な解決策は異なるため、プロの視点からのアドバイスが役立ちます。リボ払いの悩みがある方は、早めに専門家に相談すべきです。
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まとめ
リボ払いは返済額が一定額のため便利だと感じますが、高金利で元金が減りにくい仕組みであるため、自己破産に陥るリスクもある支払方法です。リボ払いによる借金も自己破産の対象ですが、自己破産にはクレジットカードが使えなくなる、財産が処分される、官報に情報が掲載されるといったデメリットもあります。
自己破産以外にも任意整理や個人再生といった解決方法があり、それぞれ特徴やメリット・デメリットが異なります。どの手続きが自分に適しているかは、専門家に相談して判断することが大切です。
当事務所ではリボ払いによる借金問題に関する相談も随時受け付けています。どうかお気軽にご相談ください。
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当事務所は任意整理・個人再生・自己破産に対応しています（司法書士業務の範囲内に限る）。どの手続きが良いか分からない場合、ご依頼者様の状況を見てご提案しますのでご安心ください。
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