自己破産を考える際に、まず考えなければいけないことは今後の生活や家族への影響です。
家族に迷惑をかけたくない、今後の生活はどうなるのか不安、という理由で自己破産を躊躇してしまう人も少なくありません。
自己破産というのは、自分の借金をチャラにしてもらう代わりに自動車やマイホームなど、一定価値のある財産を全て手放す必要があります。
自動車やマイホームがなくなってしまったら、家族にバレないということは不可能ですし、今後の生活も一変してしまいます。
そこで今回は、自己破産したら家族にバレるのか?自己破産後の生活や家族への影響について解説します。
自己破産をすると家族にバレてしまう?
まず、残念ながら「絶対に家族にバレないように自己破産の手続きを進めてくれ」というご依頼について、絶対に大丈夫だと太鼓判を押す専門家は居ないと言えます。
もし100%バレないように出来ると断言する事務所があるなら、却って疑問を持ったほうがよいことすらあるほどです。
自己破産手続きは、そもそも家族への影響は決してゼロではありません。むしろ可能な限り家族には事前に説明をして協力を仰いだ方が良いです。
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家族に自己破産手続きがバレるポイントまとめ
家族に自己破産手続きがバレるポイントとしては、具体的に以下が多いので参考にしてください。
財産の処分作業
自己破産は原則として当面の生活に必要なものを除き、住宅や自家用車などは全て売却する必要があります。
こうした行動は社会通念上、同居の家族にはほぼ確実に気づかれると言って間違いありません。別居であっても明らかに処分する財産も多く、また頻度も高ければ確実に何らかの疑念を持たれます。
必要書類の収集作業
自己破産には様々な書類が必要になりますが、そのほとんどは裁判所に提出する必要があるものです。
これらは一般的にテーブルの上に無造作に乗っているようなものではありません。さらに言えば、貴重品としてタンスであったり、あるいは金庫などに保管されていることも多いもののはずです。
また、裁判所に提出する必要のある書類は他にもあり、例えば債権者一覧表や財産目録なども該当します。債権者一覧表や財産目録は別途、自分で保管している契約書や督促状から書き起こす必要もある書類です。
債権者からの電話連絡・郵送物が止まる
一般的に自己破産を司法書士へ依頼すると、債権者からの様々な郵便物などがストップします。
なぜなら、手続きを開始するとそれ以降は司法書士が窓口になるからです。
また、債権者からの手紙が届かないことを不審に思った家族が「取り立て 手紙 突然止まった」などで検索するケースも最近は多くなっています。
こういった検索で表示されるサイトの中には答えとして「自己破産や債務整理を行った可能性が高い」などと書いてあるものもあるため、ここで家族に判明する可能性もあります。
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自己破産時に家族へ影響する可能性のある物事まとめ
では、自己破産をすると、家族にはどういった影響があるのでしょうか?
ここでは「配偶者への影響」「子どもへの影響」「親への影響」に分けて解説します。
配偶者への影響
まず、最も影響が大きいのは配偶者です。配偶者に関しては、バレずに自己破産を行うのはほぼ難しいと言えます。
まず夫婦間で何かしら「連帯保証人契約」がある場合も考えられます。
自己破産をすると、債務を引き継いだ保証人や連帯保証人が債務残高を一括返済しなければならないというのが一般的です。
夫が自己破産すると当然、その支払は連帯保証人である妻の方に請求が来ることになります。つまり、夫に自己破産されると妻は多額の債務を背負うことになるというわけです。
一般的にはこうした事情から、夫が自己破産する際は妻の方も何かしらの債務整理を取ることが望ましいケースもあります。
子どもへの影響
配偶者の次に影響を受けるのは子供です。
なお、成人済みの実子については、ほぼ親の自己破産による法的な影響等はないと見て良いでしょう。
親への影響
自分の親に関する影響ですが、こちらもさほど影響はないと見て良いと言えます。もしあるとすれば法的な影響というよりかは、どちらかというと精神的な面での影響が強いでしょう。
自己破産をしても、実際のところは必ずしも生活が困窮するわけではなく、むしろ生活は債務から解放される分楽になるという方のほうが多いのですが、自己破産をしたことのない人にとってはイメージがとても悪いというのが現状です。
ちなみに、ご高齢の方がよく「自己破産すると選挙権を失う」と言うことがありますが、これは誤りで、現在は自己破産しても公民権に影響はありません。これは、戦前の旧破産法で定められていたものであり、現代社会においては特に気にしなくても良いポイントです。
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【家族別】自己破産をした後の生活はどうなる?
ここからは、家族別に自己破産をした場合の生活への影響について解説していきます。
破産者から見た配偶者の場合
残念ながら最も影響を受けるのは配偶者です。
基本的には破産した配偶者を援助し、夫婦二人三脚で生活再建を目指していくのが望ましいと言えるでしょう。ただ、現実問題として自己破産をすると、離婚を求められることもあります。
また、場合によっては夫が自己破産をし、妻については住宅ローン特則が適用できる個人再生手続きを行うといった方法も考えられるため、自己破産=夫婦のチーム戦と考える方もいらっしゃいます。
配偶者の方の理解を得て自己破産をするのが最善の策と言えるでしょう。
破産者から見た子どもの場合
子どもの場合には特に生活に影響は無いことが多いですが、やはり小さいうちは通学や生活の面で特段の配慮が必要とされることもあります。
また、思春期の子どもの場合は、自己破産をすることで親子の関係がギクシャクすることも考えられます。ですから、自己破産をする場合は、事前に子どもの気持ちをしっかりと聞いておくことも時には必要です。
自己破産をすると、官報に掲載されますが、一般人が見るということはほぼないと見ていいので、官報にのることが原因で子どもの周りの人間に知られるということもありません。
また、戸籍や住民票などにも親が自己破産したという事実の掲載はされないので、親が自己破産することで子どもの結婚や就職などに影響することもありません。
影響があるとすれば、子どもの奨学金や車や家を購入する際の保証人にはなれないということです。自己破産をしていると信用力が低いので、保証人として認めてもらえません。
また、子どものために学資保険を組んでいる場合などには解約の必要性も出てきます。しかし、学資保険に関しては子どもの財産として見てもらえる場合もあるので一概には言えません。
破産者から見た親の場合
親の場合には、先述のとおりほぼ影響しないと言っていいでしょう。
ただし、2世帯同居であったり、車両等を家族で共有している場合には、住む場所がなくなってしまったり車に乗れなくなってしまったりします。
また、破産者の名義で契約していたクレジットカードの家族カードを親御さんが使用しているケースや、携帯電話の料金を破産者に合算していた場合は、生活に影響を与える可能性がある場合も考えれます。
このような場合は、破産者と親御さんで諸々の話し合いが必要になるケースもあります。
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まとめ
今回は「自己破産をした場合に家族にバレてしまうのかどうか」という、自己破産を検討されている方が最も重要視するポイントの一つについてわかりやすく、かつ網羅的にご紹介してきました。
結論からいうと自己破産をした場合、配偶者の方には極めて高い確率でその事実が判明してしまうと考えられます。
特に共有財産がある場合や連帯保証契約がある場合などについては、自己破産の際に事実上100%、遅かれ早かれ判明してしまうことになります。
これを秘匿・隠匿しながら手続きを進めるよりも、むしろきちんと説明をして協力を仰ぎつつ、夫婦二人三脚で自己破産を進めていく方が何事もスムーズになると言ってよいでしょう。
またご家族の方にバレないように自己破産を進めることも不可能ではありませんが、やはり自己破産ともなると効力が強い分だけ、様々なところに影響する恐れが出てきてしまいます。
とはいえ配偶者の方以外はお子様であったり親御さんであったりと、自己破産を行ったことで生活に物理的な支障がでてきたり法的に何か制限がかかるといったことはありませんのでその点については安心して自己破産手続きを行うことが可能と言えます。
自己破産以外の債務整理方法で家族バレを防ぎたいという状況の方も、一度当事務所までお問い合わせください。例えば任意整理といった方法であれば家族にバレることなく手続きを進められる可能性が格段にアップすると言ってよいでしょう。
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