日本の裏社会では、ヤクザと闇金の関係がしばしば話題になります。暴力団の収益源のひとつとして知られる闇金は、一般的な消費者金融とは異なり、違法な高金利や強引な取り立てを行うことが多いです。しかし、ヤクザと闇金のつながりは一体どのようなものでしょうか?
本記事では、司法書士の視点からヤクザと闇金の関係を徹底的に解説し、その背景や法律面からの対策について詳しく説明します。
闇金とヤクザの関係
闇金とヤクザは、一見すると全く異なる存在のように思えるかもしれません。しかし実際のところ、両者の間には密接な関係性が存在しています。闇金業者の多くがヤクザと何らかの形で繋がりを持っているのが現状なのです。
ここからは、闇金とヤクザの関わり方について具体的に見ていきましょう。
ヤクザと闇金の関わり方
闇金とヤクザの関係は一様ではなく、さまざまなパターンがあります。
まず一つ目は、ヤクザが直接運営している闇金です。これは暴力団がそのまま闇金業者として活動しており、組織の資金源として利用しているケースです。
次に、ヤクザから資金提供を受けて運営している闇金があります。表向きは一般の業者に見えますが、実際にはヤクザの資金が流れ込んでいるパターンです。
さらに、ヤクザの組織力を背景にして強引な取り立てを行う闇金も少なくありません。両者の間には密接な関係性が存在しており、暴力団の威圧感を利用して借り手を脅し、取り立てを行うのです。
ヤクザが絡んだ闇金事件の事例
実際に起きた事件を見ていくことで、闇金とヤクザの関係性がより具体的に理解できるでしょう。ここでは最近の事例を2つ紹介します。
1つ目は2023年に沖縄県で起きた事件です。指定暴力団旭琉会二代目志多伯一家の構成員である男が、貸金業法違反と組織犯罪処罰法違反の容疑で再逮捕されました。
容疑者は2014年から2023年にかけて、4人の債務者に無登録で約540万円を貸し付けました。そして元金と利息の合計約1050万円を、容疑者が管理する他人名義の口座に振り込ませて、犯罪収益等の取得を仮装した疑いが持たれています。
貸し付けは計99回、返済は計197回におよびました。長期間にわたる組織的な闇金業務が行われていたことが明らかになったのです。
2つ目は同じく2023年、東京都で起きた事件です。元指定暴力団山口組旧五菱会系(現在の指定暴力団六代目山口組二次団体・六代目清水一家)のヤミ金融グループ従業員だった男が、貸金業法違反の疑いで逮捕されました。
容疑者は2018年から2023年までに約1万5000件の貸し付けを行い、約6億円の違法な利息を得ていたとみられています。「casuumo」(通称「センター」)という独自の信用情報照会サイトを使用していたことが分かっています。
この事例は、旧五菱会系のヤミ金グループが現在も活動している可能性を示唆しており、組織的な闇金ネットワークの存在が疑われているのです。
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ヤクザが運営する闇金の手口
ヤクザが関与する闇金は、一般の消費者金融とは全く異なる手口で金銭を取り立てます。その手法は非常に悪質で、借り手を精神的に追い詰めるものばかりです。どんな手口があるのか見ていきましょう。
主な取り立て手法
ヤクザ系闇金の取り立て手法は、主に以下の3つが挙げられます。
1つ目は電話による脅迫的な取り立てです。昼夜問わず執拗に電話をかけ、借り手を精神的に追い込みます。
2つ目は悪質な嫌がらせです。自宅や職場に何度も電話をかけたり、直接訪問したりして借り手の日常生活を脅かします。
3つ目はSNSを使った借り手や家族への嫌がらせです。借り手本人だけでなく、家族や友人にまで被害が及ぶ可能性があります。
どの方法も、精神的な負担は免れません。自身だけでなく、周りへも影響を及ぼすことになります。
闇金業者は取立て手段を選ばず、とにかく闇金被害者の方からお金を巻き上げることを考えています。 闇金業者からすれば「闇金であることを理解した上でお金を借りたのだから、利息をつけて返すのは当然」という考えもあるのでしょう。 しかし現代の[…]
暴力を伴う取り立ての実態
昔のヤクザ系闇金といえば、暴力的な取り立てが特徴でした。しかし現在では、実際に暴力をふるって取り立てることはほとんどありません。
法規制と警察による取り締まりが強化されたため、直接的な暴力は減少傾向にあります。ただし、現在は社会的な制裁の側面が強く、身体的暴力を伴う取り立てよりも社会的ダメージが大きいともいえる情勢にあるのです。
例えば、借り手の職場に借金の事実を知らせるといった行為は、借り手の社会的信用を失墜させ、生活の基盤を奪うことにつながります。こうした手法は、かつての暴力的な取り立て以上に借り手を追い詰める結果となっているのです。
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闇金とのトラブルを回避する方法
闇金被害に遭わないためには、事前の対策が重要です。ここからは、闇金とのトラブルを回避するための方法について解説していきます。
怪しい業者の見分け方
闇金を見分けるには、いくつかの重要なポイントがあります。
まず「ブラックOK」「審査なし」などの甘い文句を謳う業者には要注意です。信頼できる金融機関では必ず審査があるため、これらの文句は要注意サインとなります。
法定の上限を超える極端に高い金利を提示する業者も避けるべきです。これは違法行為の証拠となる可能性があります。
貸金業登録番号の確認も重要です。正規の業者には必ずこの番号があり、確認できない場合は闇金の疑いが強まります。これらのポイントに注意を払うことで、安全で合法的な金融サービスを選択する助けとなるでしょう。
借金が苦しい時の対処法
借金返済に困った時、闇金に手を出すのは最悪の選択です。他の方法を検討しましょう。
まず検討すべきは債務整理です。任意整理、個人再生、自己破産など、状況に応じた方法があります。これらの手続きを行うことで、借金問題を法的に解決できる可能性があります。
どうしてもお金が必要な場合は、友人や家族に相談するのも一つの手段です。身近な人からの支援は、経済面だけでなく精神面でも大きな助けになることがあります。
公的支援制度の利用も検討しましょう。例えば、生活福祉資金貸付制度などがあります。これらの制度は低金利で、返済条件も柔軟なため、困難な状況を乗り越えるための有効な手段となるでしょう。
闇金のトラブルに巻き込まれた際の対処法
不幸にも闇金とのトラブルに巻き込まれてしまった場合、一人で抱え込まないことが重要です。まずは、弁護士や司法書士に相談することをおすすめします。法律の専門家が適切なアドバイスをしてくれるでしょう。
ただし、弁護士・司法書士事務所にもやはり「得意分野」というものがあります。一般的な社会通念上、企業法務を中心にご活動されておられる事務所にこうした案件を持ち込んでも対応出来るかどうかは未知数なところがあります。
同様にこうした事案に日頃から取り組み、こうした手合い(業者)とのやり取りに長けている事務所であれば相手との交渉の「ツボ」を理解していますから、比較的平和的な交渉が期待できるでしょう。
もちろん警察に相談するのも有効な手段です。闇金の取り立ては違法行為です。警察に相談することで、取り立てを止めることができる可能性があります。
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まとめ
闇金とヤクザの関係性について詳しく見てきました。闇金問題は決して他人事ではなく、誰もが潜在的な被害者となる可能性があります。
金銭的に困難な状況に陥った時、闇金という選択肢が頭をよぎることがあるかもしれません。しかし、それは問題を更に悪化させるだけです。闇金に手を出す前に、まずは専門家に相談することが重要です。
債務整理は状況に応じたさまざまな選択肢があり、個々の状況によって異なります。弁護士や司法書士など、法律の専門家に相談することで、最適な解決策を見出すことができます。
当事務所では司法書士業務の範囲内で、債務整理全般に対応可能です。どの手続きが良いかは状況を見てご提案させていただきます。一人で悩まず、まずはご相談ください。皆様の問題解決のお手伝いをさせていただきます。
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委任契約後は闇金業者に対してスピーディに受任通知を送付し、最短即日中に取り立てを停止します。当事務所はご依頼者様のご要望を第一に闇金業者と交渉します。お気軽にご相談ください。
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