世界情勢などを背景とした急激に進む物価高や、電気料金やガス料金といったインフラの値上げ、その一方での一向に上がらない賃金など、日本の経済状況は非常に厳しいものとなっています。そのような背景で、経済的な困窮を抱える家庭の数が増えています。
そしてその中には、妻が作ってしまった借金に悩んでいるケースも見られます。そのような時に、夫として、家族としてはどのような解決を図るべきなのでしょうか。
そこで今回は、妻が作った借金を解決する方法や、借金のある妻を説得するための方法、そして妻の借金を見つけ出す方法について詳しくご紹介いたします。
妻が作った借金を解決するには?
妻が作った借金を解決する方法は以下の3つがあります。
- 任意整理
- 個人再生
- 自己破産
以下、順に説明していきます。
任意整理
任意整理を行うメリットとしては、まず何より、借金の総額を減らすことができますし、毎月の返済額を減らすことができます。
また、債務整理後の生活への影響を最小限に抑えられます。加えて、裁判所を通さない手続きのため、家族に秘密のまま借金問題を解決できるという点も挙げられます。
一方で、デメリットとしては、まず、任意整理を行った場合、借金完済後から数えて5年間はブラックリストに登録されるため、その期間は新たな借り入れができなくなってしまう点が挙げられます。
個人再生
この手続きを行うためには、「継続的または繰り返して収入を得られること」や「借り入れが個人のものであること」「住宅ローンをのぞく借金の金額が5000万円以内であること」といった条件があります。
個人再生のメリットとしては、まず、借金の総額を大きく減らせる点が挙げられるでしょう。また、住宅などの資産を残すことも可能であり、個人再生の手続きをしたあとの生活への影響を極力小さくすることができます。
一方、デメリットとしては、個人再生を行うと官報に掲載されてしまうため、周囲に借金をしていることがバレてしまいやすいという点などが挙げられます。また任意整理と同様、5〜10年間はブラックリストに登録されるという点も挙げられます。
自己破産
自己破産のメリットとしては、まず、借金の全額をゼロにすることができるという点です。自己破産後の収入は生活費に充てることができ、借金問題からの生活再建を実現できます。
一方で、デメリットとしては、まず、自己破産を行った時点で、高価な財産は手放さなければなりません。また、クレジットカードやローンカードなどは全て使えなくなるため、今後お金を借りることが難しくなってしまうという点もあります。
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借金のある妻を説得するには?
借金のある妻を説得したい場合には以下の3つの方法が考えられます。
- 妻が借金した理由を聞く
- 離婚を匂わせて説得する
- 借金返済の計画表を作成する
以下では順に説明していきます。
妻が借金した理由を聞く
まずなにより、妻が借金をした理由について聞いてみることが大切です。理由も聞かずに頭ごなしに借金についての話をしても、問題の解決にはつながりません。
理由を聞いて明らかにすることで、その原因の解決を図ったり、問題の構造をはっきりさせることができるようになります。
離婚を匂わせて説得する
妻が借金の問題について、家族の話を聞いてくれない場合には、夫から妻へ離婚を匂わせて説得するというのも一つの方法です。
「もうこれ以上、妻とはやっていけない」「こんなに苦しい思いをしてまで一緒にいる意味はない」などと伝えれば、妻は冷静になって家族の話に耳を傾けてくれるようになるかもしれません。
借金返済の計画表を作成する
妻が借金の問題を抱えている場合に、最も大切なことは「借金を返す意思があるかどうか」です。
その上で、借金返済の計画表を作成して、妻に借金を返すための具体的な行動を示してあげることで、妻が借金を返すために前向きになるきっかけを作ることができます。
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妻に借金があるかも…見つけ出す方法は?
妻に借金があるかどうか見つけ出そうとする場合ですが、まず前提として「信用情報や消費者金融の利用歴は本人に内緒で調べるのは難しい」という点は頭に入れておいてください。
妻に借金があるかどうか、信用情報や消費者金融の利用歴に頼らずに見つけ出す方法として有効なものは、主に以下の3つになります。
- 銀行の利用明細を確認する
- クレジットカードの利用履歴を確認する
- 興信所に調査を依頼する
順を追って説明していきます。
【前提】信用情報や消費者金融の利用歴は本人に内緒で調べるのは難しい
まず大前提として、信用情報や消費者金融の利用歴は本人に内緒で調べることは困難です。
- 信用情報機関には個人情報保護法が適用されており、本人が開示請求を行わない限り、第三者が勝手に情報を閲覧することができないからです。
- 消費者金融の利用歴も同様です。正規の消費者金融であれば、個人の利用歴を本人以外に見せることはありません。
貯金を確認する
妻に借金があるかどうか見つけ出そうとする場合、まず妻の貯金を確認してみましょう。
- 家計簿をつけている場合、毎月の収支をチェックしてみると、借金の返済のために支出を見直したり、借金の返済に回したりしている可能性が高くなります。
- 家計簿をつけていない場合でも、銀行口座の残高をチェックしてみると、毎月の入金と出金の額を確認できるため、借金の返済に回っているかどうか確認することができます。
クレジットカードの利用履歴を確認する
妻に借金があるかどうか見つけ出そうとする場合、次にクレジットカードの利用履歴を確認してみましょう。
クレジットカードは利用明細書が郵送されてくるため、毎月の支払額や利用したサービスの内容を把握することができます。
また、クレジットカードのショッピング枠の残額も、クレジットカード会社に問い合わせることで、おおよその金額を知ることができます。ただしこちらも名義人以外がすることはあまりおすすめできません。
クレジットカードの利用履歴を確認する時にチェックするべきはキャッシング枠だけではありません。いわゆる「クレカ現金化業者」を利用して実質的な借金を抱えている痕跡を、ショッピング枠に見つけるケースもあります。
昨今、経済状況が悪化した関係で資金繰りにお困りの方が「クレジットカードの現金化」を行うことがあります。 ご自身のご判断で行うケースもあれば、他者からそうするように持ちかけられて行なってしまうというケースもあります。 その他最近増[…]
探偵に調査を依頼する
最後に、探偵に調査を依頼してみることも有効です。
もちろん探偵への依頼料というコストがかかってしまう、というデメリットはあります。依頼するにしても、家族の経済状況を考慮しながらにすることをおすすめします。
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妻の借金は夫に影響する?
妻が借金をしている場合、それは夫に影響を与えることはあるのでしょうか。
まずなによりも、家計への圧迫という問題が考えられます。日々の生活費だけでなく、家族の将来設計や子どもにかけられる教育費なども切迫させます。
また、妻が多額の債務を抱えていた場合、その事実は、夫の社会的な信用を大きく損なう可能性があります。特に、住宅ローンや自動車ローンなどの高額なローンを組む場合には、その影響は大きいでしょう。
また、妻の借金によって、夫は妻に対して不信感を抱く原因にもなります。さらに言えば、夫婦間での会話が減り、家庭内の雰囲気が悪くなる可能性もあります。
このように考えると、「妻が借金を抱えている」という事実は、夫にとってあまり良い影響をもたらすとは言えません。だからこそ、妻に借金を背負わせたままにしておくわけにもいきません。家族として解決を図るべき問題なのです。
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夫婦の借金問題を解決するには?
夫婦の借金問題を解決するためには、外部の力を借りることも重要です。その中でも特に、弁護士や司法書士に相談するというのは、考慮すべき選択肢です。
夫婦の借金問題を解決するためには、まずは夫婦だけで抱え込まないことが重要です。一人で悩んでいても解決しないと思ったら、法律の専門家の力を借りてみてください。
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まとめ
今回は、妻が作った借金を解決する方法や、借金のある妻を説得するための方法、そして妻の借金を見つけ出す方法について詳しくご紹介してきました。
妻が作った借金を解決するためにも、まずは借金を作った理由や経緯をしっかりと聞き出すことが大切です。その上で、借金を返す意思があるのか、借金を返すために具体的に何をするべきかを、妻に示してあげましょう。
妻の借金は、家族で解決していく問題でもあります。それでも、夫婦や家族の中だけでは解決できないこともあります。
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当事務所は任意整理・個人再生・自己破産に対応しています(司法書士業務の範囲内に限る)。どの手続きが良いか分からない場合、ご依頼者様の状況を見てご提案しますのでご安心ください。
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