誰もが一度は「借金はいくらからやばいのだろう?」と疑問に思ったことがあるのではないでしょうか。実際、借金を抱える状況は人によって異なり、返済能力や家計状況によって「やばい」と感じる金額には個人差があります。
本記事では借金がどの程度からやばいといえるのか、どのような状態になると返済が厳しくなるのか、そして万が一そのような状況に陥った場合の対処法について詳しく解説しましょう。
借金がやばい状態とは?
「借金がやばい」という感覚は主観的なものですが、客観的な指標や平均値と比較することで、自分の借金状況がどの程度危険な状態にあるのかを把握できます。まずは借金がやばいと判断できる指標について見ていきましょう。
借入総額が年収の1/3を超えている場合
借金がやばいと判断する一つの明確な基準は、借入総額が年収の3分の1を超えているかです。貸金業法で定められた総量規制では、年収の3分の1を超える貸付は原則禁止されています。
例えば年収300万円の人であれば、100万円を超える消費者金融やカードローンからの借り入れはできないことになります。この規制は銀行カードローンには適用されませんが、返済能力の目安として参考になる数字です。
総量規制は消費者を過剰な借金から守るための制度です。返済能力を超えた借り入れは、返済が困難になるリスクが高まります。そのため、年収の3分の1という基準は借金がやばいかどうかを判断する目安となるでしょう。
借金している人の割合
総務省の家計調査によると、借り入れ金のある世帯は二人以上世帯で20%強、単身世帯でも15%を超えています。長期的に見ると、1980年以降、借入金のある世帯の割合は40%前後で推移してきました。最も借入率が高かったのは1996年で、当時は48%強の世帯が何らかの借金を抱えていました。
このデータからわかるように、借金をしている人は決して少数ではありません。重要なのは借金の有無ではなく、返済能力に見合った借入額かどうかという点です。
借金をしている人の平均借入額
借入額の平均値をご存じでしょうか。二人以上世帯の平均借入残高は1,303万円、単身世帯では384万円となっています。
年齢別に見ると、30歳代の平均借入残高が1,852万円と特に高くなっているのです。これは住宅ローンの影響が大きく、ライフステージによって借入額が変動することを示しています。単身世帯の場合も、平均借入残高のうち242万円が住宅ローンです。
ただし、平均値はあくまで参考値です。住宅ローンのように資産形成につながる借金と、消費者金融からの借り入れのように返済だけが残る借金では性質が異なります。
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借金がやばい状態に陥るケース
借金の金額だけでなく、借り入れの方法や返済状況によっても「やばい状態」かどうかが変わってくるのです。以下に、借金が危険な状態に陥りやすいケースをいくつか紹介します。
リボ払いを利用して残高が減らない
クレジットカードのリボ払いは、毎月の返済額が一定で支払いやすい反面、高い金利がかかるため、返済が長期化するデメリットがあります。毎月の支払額が少ないため気づかないうちに残高が膨らみ、元金がなかなか減らないという事態に陥ってしまうのです。
リボ払いの残高が高額になってしまった場合、利息の負担が重く返済が進まなくなるでしょう。こうした状況では債務整理を検討することで、リボ払いの負担を軽減できる可能性があります。
長期間返済していない借金がある
返済期限を過ぎた借金が長期間放置されていると、元金に加えて遅延損害金が発生し、借金総額が膨らみ続けます。遅延損害金は通常の利息よりも高い利率で計算されるため、返済負担は急速に増加してしまうのです。
長期間返済していない借金がある場合は、早急に債権者と連絡を取り、返済計画を立て直すか、専門家に相談して債務整理を検討しましょう。遅延損害金は債務整理によって大幅に減額される可能性があります。
なお借金の返済が遅れると発生する遅延損害金ですが、法的に認められている範囲としては最大で年率20%という高い利率が適用されることもあります。通常の利息よりも高利な「ペナルティ的な利息」として設定されているため、返済の遅延が続くと借金総額が急激に膨らみます。
遅延損害金は利息とは別に計算され、元金と利息の合計に対して発生する仕組みです。遅延損害金が発生している状況は既に借金がやばい状態といえるでしょう。
複数の借金を抱えている
複数の金融機関から借り入れをしている場合、各社への返済管理が煩雑になり、返済漏れが生じるリスクが高まります。また、複数の借金の利息を支払うことで家計の負担が増大し、返済が困難になることもあるのです。
複数の借金を一本化するおまとめローンという選択肢もありますが、新たな借金で古い借金を返済するため、根本的な解決にはならないケースもあります。金利が下がる場合もありますが、返済期間が長期化して総支払額が増えることもあるため注意が必要です。
複数の借金を抱えている状態では、返済計画を立てることが難しく、債務整理を検討した方が良い場合も少なくありません。特に、複数の消費者金融から借り入れをしている場合は要注意です。
学生で消費者金融から借金をしている
学生が消費者金融から借金をしている場合は特に注意が必要です。安定した収入がない学生は返済能力が限られており、返済が滞りやすい傾向があります。将来の収入も不確定なため、借金が長期化するリスクが高いです。
学生時代につくった借金は、社会人になってからも大きな負担となり、新生活のスタートに影響を与えます。特にブラックリスト入りすると、住居の賃貸契約や携帯電話の分割払いなどにも支障をきたす可能性があります。
学生が消費者金融から借りる場合は、アルバイト収入などの返済能力を十分考慮し、返済計画を綿密に立てましょう。困った場合は一人で抱え込まず、家族や専門家に早めに相談することをおすすめします。
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借金がやばい場合の対処法
借金がやばい状態に陥ってしまった場合でも、適切な対処法を取ることで問題解決の糸口を見つけられるのです。ここでは、借金問題を解決するための主要な方法について解説します。
収支の見直しをして生活費を切り詰める
借金が厳しい状況にある場合、まずは自分の収支を徹底的に見直すことが重要です。無駄な支出を減らし、生活費を最低限に抑えることで、返済に充てるお金を確保できます。
具体的には、食費や光熱費、娯楽費など、生活に必要な部分を見極め、削れるところを削減する。支出を最小限にすることで、借金返済を少しでも早く進めることができます。生活の質を少し落としてでも、返済を優先させることが重要です。
副収入の確保
本業だけでは返済が厳しい場合、副収入を得る方法を考えることが大切です。副業を始めることで、収入源を増やし、返済の負担を軽減できます。
例えば、スキマバイトやデザイン、ネットショップ運営、フリーランスの仕事など、自分のスキルに合った仕事を探すと良いでしょう。最初は時間や労力がかかるかもしれませんが、安定した副収入を得ることができれば、借金返済が楽になります。
債務整理
借金の返済が困難になった場合の有効な対処法として、債務整理が挙げられます。債務整理には任意整理、個人再生、自己破産などの方法があり、状況に応じて最適な方法を選ぶことが重要です。
任意整理は、弁護士や司法書士が債権者と交渉し、将来の利息をカットしたり、返済期間を延長したりする方法です。裁判所を通さずに行える比較的軽度な債務整理方法で、信用情報への影響も比較的小さいという特徴があります。
個人再生は、借金を大幅に減額して3〜5年で分割返済する方法です。住宅ローンがある場合でも住居を手放さずに債務整理できる点がメリットといえます。一方、自己破産は借金を免除してもらう代わりに、一定の財産を手放さなければならない方法です。
債務整理は専門的な知識が必要なため、弁護士や司法書士など専門家のサポートを受けることが望ましいでしょう。適切な債務整理方法を選ぶことで、毎月の返済負担を軽減し、新たな出発を切ることができます。
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まとめ
借金は金額だけでなく、借り方や返済状況によって「やばい」かどうかが変わってきます。年収の3分の1を超える借り入れ、複数の借金を抱えている状態、リボ払いで残高が減らない状況になると要注意です。
借金問題は早期発見・早期対応が重要です。返済に困難を感じ始めたら、状況が悪化する前に専門家に相談することをおすすめします。債務整理などの適切な対処法を取ることで、借金の負担を軽減し、経済的な再スタートを切ることができるでしょう。
当事務所では借金問題に関する相談も随時受け付けています。返済に困っている方、借金がやばい状態なのかどうか判断に迷っている方は、まずは一人で悩まず相談されてみてはいかがでしょうか。経験豊富な専門家が、あなたの状況に合った最適な解決策を提案します。
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当事務所は任意整理・個人再生・自己破産に対応しています(司法書士業務の範囲内に限る)。どの手続きが良いか分からない場合、ご依頼者様の状況を見てご提案しますのでご安心ください。
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