闇金といえば、取り立てが怖い貸金業者というご認識をお持ちの方が多いかと思います。しかし、最近はソフト闇金と言われる貸し付け時の対応が丁寧という、従来の闇金のイメージとは一線を画す新たな闇金があります。
ソフト闇金も闇金の一種ですが、通常の闇金とはどう違うのでしょうか。ソフト闇金とは一体どのような闇金なのか、ご興味を持たれている方も多いのではないでしょうか。
本記事ではソフト闇金とは何かをご説明するとともに、闇金との違い、ソフト闇金の集客手口などソフト闇金についてご紹介します。
ソフト闇金とは何か
ソフト闇金は貸し付け時の対応が丁寧であるという点で、従来の闇金のイメージと差別化された新しいタイプの闇金のことです。具体的にソフト闇金とはなにか見ていきましょう。
【原則】闇金同様、貸金業登録の無い違法金融
ソフト闇金は、従来の闇金と同じく貸金業者として登録されていない違法な金融業者のことです。
この部分については一般的な闇金業者と何ら変わることはありません。
通常、貸し付けといった金融業を行うには貸金業登録を受ける必要があります。登録した貸金業者は財務局や都道府県のホームページなどで公開されています。
この登録を行わずに貸金業を行うと無登録営業として罰則が課されます。
しかし、闇金やソフト闇金はこの貸金業の登録を行わずにお金を貸し付けており、無登録営業となります。
試しに、上記「登録貸金業者情報検索サービス」から闇金業者の名前を検索してみください。検索結果には出て来ないでしょう。
重要なのは貸金業法における貸金業登録番号が記載されているか否かと、貸金業登録の情報を確認した際にご自身が申し込まれようとしている業者の情報と、データベースの情報が一致しているかどうかなどもポイントとなります。
闇金よりもソフトな接客を標榜
ソフト闇金は、闇金よりもソフトな接客を標榜しています。
闇金というと、丁寧な対応はまず期待できないでしょう。
言葉遣いも乱暴であり督促の時などもはや、反社会的な勢力による取り立てではないかと思うほど酷いケースもあります。
（もっとも、実際にそういった勢力の系列に属する闇金業者も多数存在はしますが・・・）
このようにソフト闇金は、闇金のような対応とは一線を画し、よりお客様に優しいソフトな対応を心がけています。これにより、ソフト闇金はより多くのユーザーを引き付け、利益をあげています。
とはいえ違法業者であることに変わりはないので、そもそもは利用しないことが重要です。
審査なしでの違法貸付
ちなみにソフト闇金は貸金業登録済みの正規貸金業者が行うような、一般的な審査項目を持ち合わせていません。
例えば個人信用情報の照会や開示請求などがこれにあたります。
そもそもCIC・JICCなどが提供している個人信用情報は、貸金業登録を行っている業者であり、なおかつその業者が個人信用情報機関に加盟していなければ取得・照会をかけることができません。
さらに、貸金業者として登録されている正規の貸金業者は、融資の審査を行う際、返済能力の有無や総量規制などの審査も行うものであります。
しかしソフト闇金に関しては無登録の違法操業業者であるため、こういった返済力に関する審査も厳密には行わず、独自の審査で貸付を行うのが特徴です。
ソフト闇金のホームページには実質審査なし、審査通過率98%以上といった審査に通りやすいことをアピールするケースがあるほどです。
ただし、ソフト闇金と言っても、20歳以上で収入があることといった貸付条件は提示しています。この条件を満たしていなければ、そもそも審査には通過しないと言われています。
これについては、未成年の契約が民法上保護者が取り消し可能としている定めなど、様々な要素が考えられ、ソフト闇金側もある程度は法律上の制度に準じる形で対策を行っている傾向にあります。
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闇金との違いは？
続いて、ソフト闇金と闇金の違いについてご説明していきます。どちらも違法金融業者であることに変わりありませんが、細かいところで異なるポイントもあります。
審査・対応の違い
ソフト闇金と闇金との違いに審査や対応面で違いがあります。
丁寧な言葉遣い・対応が比較的多い
ソフト闇金は比較的、丁寧な言葉遣いで対応してくれる傾向があります。ソフト闇金のホームページでも、敬語を用いた説明を行っているなど丁寧な印象を与えるようサイト設計されています。中には、親切丁寧な対応を行うと謳っているほどです。
また、ハードな闇金に比べ返済について比較的優しく対応してもらえる可能性があるのもソフト闇金の特長です。
融資条件・返済サイクル等が明確
ソフト闇金のホームページには、融資の流れや融資条件、利息と返済周期などが明確に提示されています。
とくに利息と返済周期は必ずといっていいほど分かりやすく説明されています。
むしろ、利息は高いものの、審査はほぼ通過し即日融資のメリットがあるといった点をアピールすることさえあります。
店舗がなく、携帯電話でのやりとりが多い
警察の摘発を免れるために、ソフト闇金は店舗を持たず、仮に事務所があったとしてもその住所はまず公開しません。仮になんらかの住所があったとしても、そこでの営業実態はまずないでしょう。
そのため、ソフト闇金は対面融資ということはまずなく「来店不要」、電話やメール、LINEを用いたやり取りがメインとなります。
最近は「優良ソフト闇金でLINE完結」とLINEだけで借り入れから返済まで対応するというソフト闇金業者も多数登場しています。
貸付条件（利息）の違い
ソフト闇金と闇金業者では貸付条件や利息にも違いがあることがあります。
初回5万円～30万円まで貸し出すケースあり
ソフト闇金では、初回融資に5万円から30万円程度を貸し出すケースもあります。
従来の闇金では初回融資が数万円であることが多いので、闇金としては非常に良い条件であると考えられます。
闇金よりわずかに低利率なケースも（ただし違法金利）
ソフト闇金業者の場合、従来の闇金業者よりも若干金利が低く設定されているケースもあります。
従来の闇金融業者では10日で30％、10日で50％といった非常に高い金利を設定しています。これはトサンやトゴと呼ばれるもので、正規の貸金業者ではまずありえないほどの利息です。
しかし、ソフト闇金の中には、トイチなど闇金業者の中でも比較的低い金利で融資を行う優良ソフト闇金業者と謳うケースもあります。
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ソフト闇金における取り立ての特徴
ソフト闇金と闇金業者には、取り立てにも違いがあることがあります。すべてのソフト闇金がこうなるというわけではありませんので、その点はご注意ください。
ソフト闇金は以下の様な、多少独特な取り立てを行います。
【結論】ソフト闇金の取り立て＝慇懃無礼な闇金
まず結論としてソフト闇金は闇金業者と異なり、乱暴な言葉遣いをすることはさほど多くはないのです。
その代わりに、慇懃無礼な取り立てを行います。つまり言葉尻は丁寧ではあるが、言っていることや「やっていること」は闇金業者と何ら変わりがないというわけです。
自宅訪問等は事例として少ない
闇金業者の場合よくテレビドラマで見かけるように自宅まで突撃してきてドアをドンドンとたたいたりするシーンが思い浮かぶでしょう。実際このような行為を行っている闇金業者も最近は出てきています。
しかしソフト闇金の場合は、SNSやLINEなどで完結するタイプの契約を行っていることが多く、貸付を行っている事業者と債務者の物理的な距離が大きく離れているケースもあります。
このような事情から、自宅への直接訪問による督促や取り立てはさほど多くはありません。
ただし、最近出てきた新しい事例として、ソフト闇金の利用者同士で近隣への嫌がらせを行わせるといったケースも出てきているため、油断は禁物です。
これによりソフト闇金は、従来の闇金業者が地域密着で行なっていたような物理的な督促や脅迫を実現しているのです。
個人情報の拡散等で脅すケース多数
ソフト闇金は一般的な闇金業者と違って全国対応というケースが多く、なおかつSNSやインターネット上での取引をメインとしています。
その流れの一環で、ソフト闇金の返済が遅れると取り立ての方法や嫌がらせの一つとして個人情報の拡散等を用いて、債務者の方にお金を返すように脅すケースがあります。
これはここ数年の間、ツイッターなどでよく見られる光景です。
ひどい場合はコラージュ画像を生成してネットに拡散するケースもあるなど、今後の生活において極めて不利となる状況に追い込まれてしまうこともあります。
【注目】口座売買など他の方法で回収しようとするケースも
ソフト闇金の場合取り立ての手法は何も、暴力的なものばかりではありません。いわゆる知能犯的なものも増えてきています。
債務者の方にお金が返済できないのなら、返済を待つ代わりにこれをやってほしい、と交換条件を持ちかけ、具体的には銀行口座を可能な限り開設し、それを通帳や印鑑と共にソフト闇金業者側へ「売却」するように脅迫するケースもあります。
※言うまでもなくこういった行為は固く禁じられています。
一般的にソフト闇金は、返済先の口座を多数用意する必要があります。
イタチごっこのように金融機関や警察当局がその銀行口座を凍結させ続けていることによるものであり、闇金業者やソフト闇金業者としては「銀行口座などいくらあっても足りないくらい」なのです。
この場合、債務者の方が無理やり買い上げられてしまった銀行口座は闇金やその他の犯罪事案で入金先口座として使われるケースが多くみられます。
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ソフト闇金の集客手口はSNSメイン
ソフト闇金の集客手口は、概ねSNSがメインとなります。SNSで集客し、さらに手の込んだHPや、LINEへ誘導するケースが目立ちます。
ここではソフト闇金の集客手口について解説します。
検索エンジンを対策する
ソフト闇金はホームページ上に金策に困っている方の助けになるような情報を多数掲載し、検索エンジンで上位表示されるようにSEO対策を行うことで集客につなげているケースもあります。
よってお金に困っている方が一般的に検索すると思われるキーワードで検索したところ、ソフト闇金業者が出てくることがあり、これによってソフト闇金に手を出してしまう方が多くなっています。
SNS
SNSでも集客を行っています。具体的には以下の様なプラットフォームで集客の魔の手を伸ばしています。
その他最近はInstagramやtiktokなど、お若い方や借金に慣れていない方がよく利用するプラットフォーム上で情報を掲載したりしているケースもあります。
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借りた相手がソフト闇金かも…見分け方は？
借りた相手がソフト闇金かどうか判断がつかない、又はソフト闇金かもしれず、今後の督促に恐怖しているという方もいらっしゃるでしょう。
ここではソフト闇金かどうかの見分け方についてご紹介します。
貸金業登録があるかどうか
まずは貸金業登録があるかどうかを確認してください。これが最も重要なポイントとなります。
貸金業登録は一般的にホームページに掲載される「貸金業登録番号」で判別することができます。例えば「〇〇財務局長(1) 第XXXXX号」といったような表記になります。
相手の所在を確認できるかどうか
相手の所在が確認出来るかどうかも重要な事項となります。
正規の貸金業者であれば、たとえどんなに小さなところであったとしても、貸金業法に基づき所在地が明記されています。
ホームページが豪華・ポップ・可愛いデザインではないか
ホームページが豪華であったり、可愛いデザインなどになっていないかも注目すべきポイントです。
最近のソフト闇金業者は大手の消費者金融顔負けの豪華なデザインで費用をかけたホームページを制作していることがあり、こういった業者についてはより丹念に、上記でお伝えしたような登録や相手の所在地を確認できるかどうかについて確認をされるとよろしいでしょう。
またお金を借りてしまっている場合は、初回の督促が来る前に一刻も早く司法書士や弁護士に相談の上、ソフト闇金と縁を切れるように対策をとっていきましょう。
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ソフト業者からの取り立て被害を止めるには？
ソフト闇金からの取り立て被害を止めたり防止するにはやはり、弁護士や司法書士にご相談いただくのが一番の近道と言ってよいでしょう。
一刻も早く闇金対応に特化している弁護士や司法書士事務所にご相談をいただければと思います。
なお当事務所についてはソフト闇金をはじめとする新型闇金各種にも多数の対応・解決実績があり、闇金被害と同様にご相談を承っております。
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まとめ
ソフト闇金では法外な利息も請求されるため、返済できなくなり借金のスパイラルに陥ってしまうことも少なくありません。
そして取り立てについても、一般的な闇金業者とは多少異なり慇懃無礼かつソフトなものであるケースも多いものですが、本質的には闇金業者と変わりません。
その他、ソフト闇金業者は反社会的な人物が運営しているケースも多く、解決のためには当事務所のようなベテラン司法書士が在籍している事務所へご相談を頂くのが宜しいでしょう。
当事務所では24時間365日、いつでもご相談を受け付けている窓口を設置し、ソフト闇金被害者の方のご相談受付けております。
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