自己破産をする場合、自分で手続きなどを進めるのは難しいものです。
そこで、厄介な自己破産の手続きを行うために弁護士よりも費用が安く済むという理由で司法書士に依頼するという人もいるはずです。
司法書士に自己破産の手続きを依頼し、失敗してしまわないためにはどうしたらいいのか、対策や回避方法について解説します。
司法書士に自己破産手続きを依頼→失敗する可能性のある事例まとめ
司法書士に自己破産の手続きを依頼したものの、失敗する可能性のある事例をまとめましたので参考にしてください。
そもそも破産免責が受けられない(免責不許可事由に該当する)場合
そもそも破産免責が受けられないケースとして免責不許可事由に該当するなど、免責を受けられない理由があるケースがあります。
また、免責不許可事由に該当しないとしても、免責不許可事由に相当するような重大な問題があるケースもあります。
こうしたケースでは、相談先が司法書士でも弁護士でも、そもそも条件からして免責が受けられないこともあるということを覚えておきましょう。
借金の額や収入が少なすぎて、却って任意整理のほうが適切な場合
例えば極端なケースでは、債権者が1社のみ、金額が10万円など、とても自己破産を行うには「もったいない」ケースです。
自己破産も制度上通るには通ると思いますが、デメリットと天秤にかけた結果、司法書士から別の債務整理方法を提案されたり、あるいは任意整理を勧められたりする可能性が高いと言えます。
債務者が司法書士に財産を隠していた場合
自己破産は債務整理の中でも効力が強い一方、専門家が介入すれば比較的簡単に行える手続きです。
しかし、一方で資産隠しや隠匿は厳しくチェックされます。特に不動産や株券、預貯金といった換金性の高いものは正直に申告が必要となります。
相談・生活態度が著しく悪い場合
これはもう本当に厳しいケースと言えますが、相談者の生活態度が悪いと、当然のことながら債権者からの印象が悪くなってしまいます。
また、生活態度の悪さは債権者だけでなく、裁判所からも指摘されることがあります。ですから、生活態度を改めることは必須事項と言えるでしょう。
これは司法書士がどれだけサポートしても、本人の意志がなければ難しいものです。
司法書士が自己破産に対応していない場合
司法書士は基本的に相続や登記関係の業務を主に行っているため、自己破産についてはあまり詳しくないケースも多いというのが現状です。
司法書士といっても得意分野はそれぞれ違うので、自己破産を得意としていない司法書士に依頼しても、結局うまくいかない可能性があります。
司法書士が認定司法書士でない場合
認定司法書士とは、法務大臣によって認定された司法書士のことです。
自己破産の手続きをする際には、必ず認定司法書士がいる事務所を選ぶことが大きなポイントです。認定司法書士がいない事務所だと、手続きに不備が生じる可能性が高くなるからです。
認定司法書士かどうかは、司法書士の公式HPで確認することができます。
司法書士が対応に不慣れで、債権者・裁判所とのやりとりを怠った場合
これもよくあるパターンですが、司法書士が対応に不慣れで、債権者や裁判所との連絡を怠った場合には、最悪の場合、免責が認められないこともあります。
連絡はこまめに行うようにお願いしておきましょう。
ちなみに免責が認められないと、再申請は非常に厳しいものになってしまいます。最悪、今回は自己破産そのものができなくなる可能性もあります。
こういったことにならないためにも、司法書士の得意分野や実績については必ず事前確認が必要です。
クレジットカード現金化などの行為があった場合
クレジットカード現金化はグレーゾーンであり、場合によっては詐欺罪が適用される場合もあります。
クレジットカード現金化は、カード会社から見れば「お金を貸したのに返さないどころか詐欺を働かれた」という状態になり、最悪は刑事事件としての立件も見えてくるぐらい重大な案件なのです。
よって、クレジットカード現金化は絶対に行わないようにしていただきたいことをお願いしておきます。
昨今、経済状況が悪化した関係で資金繰りにお困りの方が「クレジットカードの現金化」を行うことがあります。 ご自身のご判断で行うケースもあれば、他者からそうするように持ちかけられて行なってしまうというケースもあります。 その他最近増[…]
司法書士に虚偽の申告をしていた場合
これは非常に悪質なケースに発展するケースもある事例です。
というのも、司法書士からすれば依頼人からの情報を基に債務状況を把握するため、虚偽の報告をされると正確な債務情報が把握できず、結果として誤った判断を下してしまう恐れがあるからです。
ですから、嘘偽りなく正確に報告することが何よりも大切です。
依頼者が過去7年以内に自己破産をしている場合
2度目の自己破産となるとそもそも裁判所からの信用度が低いので、より慎重に行動する必要があります。
自己破産は債務整理の中でも効力が強く、同時にリスクも高いため、過去に自己破産をした人は、その事実を伏せたがることが多い傾向にあります。
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司法書士と自己破産を成功させるためのコツは?
では、司法書士と自己破産を成功させるためにはどうしたらいいのでしょうか?
成功させるためのコツについて解説します。
依頼する司法書士の人柄をチェックすること
まずは、依頼する司法書士の人柄をチェックすることが大切です。
以下のポイントをチェックしてください。
- 信頼できる人物か?ということを見極めなければいけません。
- 法律知識が豊富にあるのか?ということも重要なポイントです。法律知識は豊富な方が望ましいですが、過信しない方が良いでしょう。
- 誠実さがあるかどうか?なぜなら、誠実さが無ければ司法書士としての資質に欠けるので信頼して任せられないからです。
債務整理に強い事務所を選ぶこと
司法書士に自己破産の手続きを依頼する場合には、債務整理の実績が多い事務所を選ぶことが、成功させるコツと言えます。
債務整理に強い事務所は、債務整理のノウハウを持っているので、スムーズに手続きが進む可能性が高く、スピーディーかつ的確なアドバイスを受けられるという安心感があります。
借金の原因や理由を明確にしておくこと
借金をしてしまった原因や理由をはっきりさせておくというのも重要なポイントです。
- なぜお金を借りたのか?
- どのような経緯で借りてしまったのか?
- いつ頃借り始めたのか?
- いくらくらい借りていたのか?
- 毎月どれくらい返済していたのか?
- 月々の支払い額はどのくらいだったのか?
- 借金をしたきっかけになった出来事はあるか?
- その出来事が起こった時期と時期はいつか?
- その時の状況はどういったものだったのか?
など、可能な限り詳しく説明できるようにしておくようにしましょう。
相談のうえ、任意整理、個人再生、自己破産など適切な手続きを選択すること
債務整理をする上で、自己破産だけが解決策とは限りません。
- そもそも本当に自己破産がベストなのか?
- 任意整理の方がメリットが大きいのではないか?
- 自己破産以外の選択肢はないのか?
自分では正しい判断をするのは難しいものです。司法書士に相談した上で適切な手続きを選択することも重要です。
依頼者の立場に立って親身になってくれる事務所であること
依頼者の立場に立って親身になってくれる事務所を選ぶのも成功に導くポイントとなります。
- 依頼者が納得するまで丁寧にヒアリングしてくれるか?
- 依頼者に寄り添った提案ができるか?
などのポイントをしっかり押さえている事務所を選ぶようにしましょう。
料金体系が明確になっていること
司法書士に依頼する際に一番気になるポイントというのは、費用だという人も多いでしょう。
- 着手金、報酬金の金額が明確になっているか?
- 分割払いが可能なのか?
- 成功報酬の割合が明示されているか?
などは依頼する前に事前にしっかりと確認しておくことが大切です。料金体系が明確になっていない事務所は相場よりも高い可能性もあるので見極めが必要です。
相談しやすい雰囲気作りをしているか?
相談しやすい雰囲気作りを心掛けている事務所かどうかもしっかりチェックしましょう。
- 相談料が無料であるか?
- 相談しやすい環境を整えているか?
などは重要なポイントです。
繊細な内容なので、しっかり相談できる環境でなければ失敗してしまう可能性も考えられます。親身になって話を聞いてくれる、この人なら任せられるというところを選ぶようにして下さい。
相談内容の秘密厳守・アフターフォローを徹底していること
- 秘密厳守を徹底しているか?
- アフターフォローが充実しているか?
- 債務整理後の生活設計までサポートしてくれそうな雰囲気があるか
こういった点はしっかりチェックしておきましょう。
相談内容を外に漏らしてしまうような事務所はNGです。債務整理を行ったらそれで終わりという困った時に助けてもらえないような事務所を選ばないように注意が必要です。
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まとめ
今回は、司法書士に自己破産の手続きを依頼して失敗しないようにするための対策やポイントについて紹介しました。
せっかく司法書士に依頼したのに、失敗してしまっては大損になってしまいます。失敗しないためには、紹介したようなポイントをしっかりチェックし、必ず成功させるようにして下さい。
自己破産をしたら終了というだけでなく、アフターフォローが徹底している事務所を選ぶようにしましょう。
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当事務所は任意整理・個人再生・自己破産に対応しています(司法書士業務の範囲内に限る)。どの手続きが良いか分からない場合、ご依頼者様の状況を見てご提案しますのでご安心ください。
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