借金癖に悩む人の数は年々増加傾向にあり、社会問題としても深刻化しています。借金を重ねる背景には、見栄や依存体質といった心理的な要因が潜んでいることが少なくありません。
今回は、借金癖の特徴や問題点を整理し、具体的な改善方法を解説します。
借金癖とは何か?
借金癖とは単なる資金不足を補うための一時的な借り入れではなく、お金に対する考え方や生活習慣の問題から生じる借金の繰り返しを指します。
収入に見合わない支出を続ける行動パターンとして現れることが多く、根本的な解決には心理面での改善が欠かせません。
見栄や「認められたい気持ち」が借金につながる
周囲との比較で高価な物品を購入し、収入を超えた借金を繰り返す傾向があります。収入に見合わない生活水準を維持しようとするあまり、クレジットカードや消費者金融からの借り入れに頼ってしまう人が目立ちます。
SNSで生活水準を偽って、アピールする行為が借金の直接的な要因になるケースも多く見られる状況です。投稿のためにブランド品を購入したり、豪華な食事や旅行に費用をかけすぎたりする行動が借金の元となっています。
「人から認められたい」という心理が、無計画なクレジット利用を止められなくするのです。自分の価値を物質的な豊かさで証明しようとする心理が働くと、借金してでも高額な商品を手に入れようとする衝動が抑えられなくなってしまいます。
やめたいのにやめられない借金への依存
ギャンブルや買い物依存症を併発すると、理性で支出を制御できなくなる場合があります。借金をしてまでギャンブルや衝動買いを続ける状態は、単なる浪費ではなく依存症の症状として捉える必要があるでしょう。
ストレス解消目的で、借金を重ねる悪循環に陥りやすいという側面もあります。仕事や人間関係のストレスから逃れるために買い物やギャンブルに走り、それが新たな借金を生んでさらなるストレスの原因となってしまうパターンです。
アルコールや薬物依存との重複事例も報告されており、複数の依存症が同時に発症する場合は特に深刻な状況です。借金問題を解決するには、依存症としての側面からもアプローチが必要になります。
お金の知識が乏しいと借金に鈍感になる
子供時代に適切な金銭教育を受けていない場合、借金の危険性を理解できないまま大人になってしまうのです。お金の価値や借金の仕組みについて正しい知識を持たないまま成人すると、安易に借り入れに頼ってしまう可能性が高くなります。
クレジットカードの仕組みを「便利な支払手段」と誤解する人も少なくありません。リボ払いや分割払いの利息負担の重さを理解せずに利用を続けると、気づいた時には返済困難な状況に陥っていることがあります。
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借金癖の問題点
借金癖は個人の経済状況だけでなく、家族や周囲の人間関係、さらには社会全体にも悪影響を与える可能性があります。借金を重ねることで生じる問題を具体的に把握することで、改善への意識を高めることが重要です。
借金に借金を重ね経済的破綻を招く
複数業者からの借り入れで利息負担が累積し、返済不能に陥る状況が頻繁に発生しています。一つの業者への返済が困難になった際に、別の業者から借りて返済に充てる自転車操業を続けると、借金の総額は雪だるま式に増加してしまいます。
リボ払い利用者のほとんどが、元本が減らず利息のみを支払い続ける実態も深刻です。毎月一定額を支払っているにも関わらず、高い利息により元本がほとんど減らない状況が続くと、完済までに数十年かかる場合もあります。
借金を返済するために別の金融機関からお金を借りる。そして新たにできた借金を返済するためにまた別の金融機関からお金を借りる。このような「借りては返す」の繰り返しで日々の生活や事業を続けている状態を「自転車操業」と言います。 ペダルを漕ぎ[…]
お金の問題が壊してしまう人間関係と信用
友人・家族から金銭を借りたパターンの多くが、関係悪化を招く結果となっています。親族や友人からの借金は利息がかからない分、返済への意識が薄れがちになり、約束を守れない状況が続くと、信頼関係が損なわれてしまうでしょう。
勤務先に借金の事実が発覚すると、あらぬ噂を立てられることもあります。職場での信頼関係に影響が出ると、昇進や転職にも支障をきたす可能性が高まるでしょう。
SNSでの虚偽の生活アピールがバレた際のリスクも無視できません。周囲からの信頼を大きく失うきっかけになりかねないでしょう。
借金がきっかけで陥る犯罪や心の不調
借金苦から万引きや横領に走るケースが多く報告されています。
返済に追われる状況が続くと、正常な判断力を失い、一時的な資金調達のために犯罪行為に手を染めてしまう、というわけです。中には、闇金業者を利用してしまい、さらに追い込まれるケースも多く見られる状況です。
正規の金融機関からの借り入れが困難になった際に、違法な高金利業者に手を出すと、法外な利息や違法な取り立てに発展します。そして闇金業者への返済まで遅延すると、闇バイトへの勧誘など、犯罪行為に巻き込まれるおそれもあるでしょう。
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改善方法と支援策
借金癖の改善には個人の意識改革だけでなく、専門機関の支援や制度の活用が重要な役割を果たします。一人で抱え込まずに、適切な支援を受けながら段階的に問題を解決していくことが改善への近道です。
専門機関の支援で考え方と行動を見直す
日本クレジットカウンセリング協会では、無料の依存症改善プログラムを提供しており、借金癖の根本的な原因となる心理的要因への対処法を学ぶことができます。
専門のカウンセラーによる個別相談やグループカウンセリングを通じて、お金に対する価値観を見直すきっかけを得られるでしょう。
グループセラピーに参加することも有効な手段の一つです。同じ悩みを抱える人たちとの交流を通じて、自分だけでない状況を実感し、改善への意欲を高めることができます。
借りない・借りられない環境を整える
「貸付自粛制度」の利用で、新規借入を物理的に不可能にする方法があります。
日本貸金業協会が提供する制度で、本人からの申告により一定期間の借り入れを制限できます。衝動的な借金を防ぐ効果が期待できるでしょう。
クレジットカードの即時解約も効果的な対策の1つです。カードを手元に置いておけない環境を作ることで、借り入れを制限させることができるでしょう。
債務整理と家計の見直しを同時に進める
債務整理をすれば5~7年間はカード利用などが制限されるため、借金できない生活がスタートすることになります。この期間を利用して借金に頼らない生活習慣を身につけることで、根本的な問題解決につなげることが可能です。
債務整理の中でもっとも利用されている任意整理であれば、金利カットしながら返済計画を立てられるメリットがあります。裁判所を通さない手続きのため、周囲に知られるリスクも最小限に抑えることができるでしょう。
借金が返せなくなり、不安な日々を送っていませんか?そんな時は、債務整理という方法があります。 債務整理には、様々な方法がありますが、どの方法を選ぶべきかは、借金の額や収入、財産状況などによって異なります。 この記事では、債務整理[…]
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まとめ
借金癖は見栄や依存症といった心理的要因から生じる問題であり、個人の意志だけでは解決が困難な場合が多くあります。専門機関の支援を受けながら、借りられない環境を整備し、債務整理と同時に家計の見直しを進めることが、効果的な改善策となるでしょう。
借金問題への着手は、早ければ早いほど多くの選択肢の中から解決を図れます。対応が遅くなるほど選択肢の幅は狭まっていくため、まずは専門家に相談してみることからはじめてみると良いでしょう。
当事務所でも、借金癖の克服にお悩みの方の相談を随時受け付けていますので、まずはお気軽にご相談ください。辛い日々を抜け出すきっかけになるよう、全力でアドバイスさせていただきます。
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当事務所は任意整理・個人再生・自己破産に対応しています(司法書士業務の範囲内に限る)。どの手続きが良いか分からない場合、ご依頼者様の状況を見てご提案しますのでご安心ください。
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