突然、れいわクレジット管理株式会社から書類が届いて困惑している方はいないでしょうか。
多くの場合、三菱UFJニコスのカードやローンの未払い債務に関する請求であり、詐欺ではなく正規の請求です。対応を誤ると時効の援用ができなくなったり、裁判沙汰になったりする恐れがあります。
今回は、れいわクレジットから通知が届いた場合はどう対応すべきか、放置するとどうなるのか、司法書士の視点から解説していきます。正しい知識を得て、適切な対処法を学びましょう。
れいわクレジット管理株式会社とは?
れいわクレジット管理株式会社からの通知を受け取った場合、まず会社の実態を知ることが大切です。どんな会社なのか、なぜ自分に通知が来たのか理解することが問題解決の第一歩となります。
れいわクレジット管理株式会社の会社概要
れいわクレジット管理株式会社は2011年10月に設立された会社で、三菱UFJニコスから会社分割により承継したクレジット債権などの回収を主な事業としています。
本社は東京都港区南麻布に所在しており、資本金は1000万9900円です。
2019年10月までは「MUニコス・クレジット株式会社」という社名でしたが、三菱UFJニコス株式会社から全株式譲渡を受けた後に現在の社名に変更されました。
れいわクレジットから書類が届く理由と種類
れいわクレジットは三菱UFJニコスカードや提携カードでのキャッシングやショッピングの未払い債務を回収しており、詐欺や架空請求ではありません。
多くの場合、書類には何の請求であるか明記されておらず、「ご利用名称」欄にENEOS CBカードなどのクレジットカード名や三菱UFJ銀行のローン名が記載されていることもあります。
「お知らせ」「残高証明書」「法的手続き移行のご通知」「ご連絡のお願い」などのタイトルの書類が届くことが多いです。
三菱UFJニコスとの関係性について
れいわクレジットは、三菱UFJニコスと提携している様々な会社のカードを利用した未払い債権を引き継いでいるため、三菱UFJニコス系のカードを利用した覚えがなくても請求が来ることがあります。
三菱UFJニコスは多くの会社と提携してカードを発行しているので、提携先の会社名は覚えていても「三菱UFJニコス系のカード」という認識がないケースがあります。
れいわクレジットに身に覚えがなくても、以前利用したクレジットカードやローンの未払い分が請求されている可能性が高いため、安易に詐欺と判断して無視するのは危険です。
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れいわクレジットから書類が届いた場合の対応
れいわクレジットからの書類を受け取った場合、正しい対応をすることが極めて重要です。誤った対応をすると、後々大きな不利益を被る可能性があります。
書類が届いた時にしてはいけないこと
れいわクレジットに電話をして借金の話をするのは避けるべきです。会話中に「自分に借金があること」を認めるような発言をすると、債務承認をしたと判断され、「時効援用」という手続きができなくなる可能性があります。
届いた書類に記載された回答書やアンケートを返送するのも控えるべきです。内容を確認せずに返送すると、こちらも債務承認(借金があると認めること)に繋がるおそれがあります。
借金の一部を振り込むことも避けるべきです。一部でも支払うと時効援用ができなくなる可能性があります。
書類が届いた時に確認すべきこと
届いた書類は、まず「ご利用名称」欄を確認しましょう。クレジットカード名やローンを組んだ支店名や支店コードが記載されていれば、どんな借入だったかを思い出す手掛かりになります。
書類に「約定弁済日」などの記載があれば、最終返済日を確認しましょう。それから5年以上経過しているかどうかが、時効を判断する材料になります。
こうした重要な情報が書類には記載されているため、れいわクレジットから届いた通知は、破棄せず保管しておきましょう。のちの手続きで必要になる場合があります。
裁判を起こされた場合の対応方法
裁判所から特別送達で訴状などが届いたら、無視せずに必ず受け取り、封筒を開けて訴状や呼び出し状を読み、適切に対応する必要があります。
裁判所が定めた期日までに、答弁書を作成して裁判所へ提出しなければなりません。最終返済期日から5年以上経過している場合は、答弁書で時効の援用を主張できる可能性があります。
もっとも賢明な選択肢としては、裁判を起こされた段階で専門家に相談することです。現在のご自身の状況から最適なアドバイスをもらえるでしょう。
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れいわクレジットからの請求を無視するとどうなるか?
れいわクレジットからの請求を無視し続けると、どのような事態に発展する可能性があるのでしょうか。無視することのリスクについて解説します。
自宅への訪問調査が行われるリスク
れいわクレジットから委託された会社が、調査という名目で自宅を訪問してくる可能性があります。具体的には「トラスト弁護士法人」などが担当していることが多いです。
自宅訪問時にその場の雰囲気に呑まれて借金の存在を認めてしまったり、書類にサインしてしまったりすると、時効援用はできなくなるおそれがあります。
れいわクレジット管理は、督促状を無視されると自宅訪問で借金の取り立てを行うため、家族に不安な思いをさせてしまう可能性もあります。
法的手続きが進められるリスク
れいわクレジットからの督促や自宅訪問を無視し続けてはいけません。連絡が取れているうちは、即座に裁判などの法的手続きを進めてくることはないでしょう。
しかし、無視が続いてしまうと、れいわクレジットは連絡を取るのを諦め、裁判などの法的手続きに着手するというわけです。そして、裁判まで無視し続けていると、れいわクレジットの主張を全面的に認めることになり、借金の元本だけでなく利息や遅延損害金なども含めた全額を支払わなければならなくなります。
訴訟予告通知を無視して裁判が起こされた場合でも、最終返済から5年以上経過していれば時効の援用ができることがあるため、裁判書類が届いたらすぐに専門家に相談すべきです。
財産の差し押さえリスク
裁判所から支払いを命じられても支払えない場合、れいわクレジットは「強制執行」の申立てを行います。
預貯金については、差押えの時点の残高が返済額以下なら全額差押え対象となります。給与については、原則手取り月収の4分の1が差押え対象です。
一括請求を無視し続けると、財産が差し押さえられる最悪の事態に発展する可能性があるため、早めに対応することが重要です。
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れいわクレジットからの請求への対処法
れいわクレジットからの請求に対して、どのように対処すればよいのでしょうか。ここでは、具体的な対処法について解説します。
時効援用の手続きと条件
時効援用とは、一定期間債権者が権利を行使しない場合に、債務者が消滅時効を主張し、法的に債務を消滅させる手続きです。消費者金融からの借り入れであれば、原則5年の消滅時効が定められています。
時効援用が成立する条件は、以下の3点を満たしていることです。
- 5年以内に一度も返済をしていない
- 5年以内に債務承認をしていない
- 10年以内に相手から裁判を起こされていない
どうしても不安な方は、時効援用の手続きを司法書士に依頼すれば、債権者からの督促が止まり、債権者とのやりとりもすべて任せることができるでしょう。
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債務整理による解決方法
時効援用が難しい場合や請求額が一括で支払えない状況では、借金問題を根本から解決できる債務整理という選択肢があります。債務整理は債権者との交渉や法的手続きを通じて借金の減額や免除を実現する方法です。
債務整理には主に3つの方法があり、それぞれメリット・デメリットが異なります。
任意整理は比較的負担が軽く、将来利息のカットと分割返済で解決を図ります。個人再生は借金を大幅に減額しながら財産を手元に残せることが利点です。住宅ローン特則を使えば自宅を維持できる場合もあります。自己破産は借金が免除される代わりに、一定の財産は処分対象となる点に注意が必要です。
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専門家への相談と対応の重要性
れいわクレジットからの請求に関しては、知識不足のまま自分で対応すると思わぬトラブルを招く恐れがあります。債権者との会話で不用意に借金を認めてしまったり、書類にサインをしてしまったりすると、時効援用ができなくなる可能性があるのです。
司法書士は債権回収の法的知識を持っているため、現在の状況を分析し、時効援用が可能かどうか、また時効援用できない場合は任意整理や個人再生など最適な債務整理について的確なアドバイスが可能です。
司法書士に依頼すると、れいわクレジットからの督促がストップし、その後の交渉や裁判所への書類提出など、煩雑な手続きをすべて代行してもらえます。専門家に任せることで精神的な負担も軽減されるでしょう。
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まとめ
れいわクレジット管理からの通知は無視せず、適切に対応することが重要です。時効援用の可能性を検討したり、債務整理を行ったりするなど、状況に応じた対処が必要です。
誤った対応をすると時効援用ができなくなったり、裁判で敗訴して財産を差し押さえられたりするリスクがあります。自分で判断せず、司法書士に相談してみてはいかがでしょうか。
ライタス綜合事務所では、れいわクレジットからの通知に関する相談も随時受け付けています。一人で悩まず、まずはお気軽にご相談ください。適切な解決策を見つけるお手伝いをさせていただければ幸いです。
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当事務所は任意整理・個人再生・自己破産に対応しています(司法書士業務の範囲内に限る)。どの手続きが良いか分からない場合、ご依頼者様の状況を見てご提案しますのでご安心ください。
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