時効の援用、失敗することはある?失敗パターン総まとめ|正しく手続きするための方法を解説

時効の援用、失敗することはある?失敗パターン総まとめ|正しく手続きするための方法を解説
借金の時効が成立したと思っていたのに、突然の請求に頭を悩ませてはいませんか?

「時効の援用」は、知っているようで意外と知らない落とし穴があるもの。手続きの間違いがあれば、せっかくの時効も水の泡に。

失敗せずに時効を実現するためのポイントを、失敗パターンと共に徹底解説いたします。適切な手続きで、借金問題の解決をはかりませんか。

当事務所では24時間365日、借金問題に悩まれている方からのご相談を受付し、最短即日での取り立て停止や借金の減額交渉を行います。まずはご相談ください。

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目次

そもそも時効の援用とは?

そもそも時効の援用とは?

時効の援用がどういうものか、漠然としたイメージでも持っている方は少なくないでしょう。

しかし、債務整理において時効援用の手続きは非常に重要です。正確な理解を得るため、時効の援用に関する要点を、順を追って解説していきましょう。

ポイント1.時効の完成を債権者へ通知・主張する段取り

まず、時効の援用とは、法律上の時効期間が経過し、債務の支払い義務が消滅したことを債権者に通知し、その利益を主張する手続きのことを指します。

借金などの一般的な貸金業者からの債務においては、最新の請求期日の翌日から起算して5年がその期間の原則とされています。

また、時効が成立していることを相手方に伝えるためには、適切な方法で通知することが必要です。債権者への通知は、単なる一方的な主張ではなく、法的な手続きを遵守することで初めて効力を発揮するのです。

ポイント2.時効援用が無い限り時効完成の利益を受けられない

時効が完成したからといって自動的に債務が消えるわけではありません。

もし何も行動を起こさなければ、債務が存在し続けるだけでなく、債権者からの督促を受けるリスクも残ります。さらに、時効の期間中に何らかの行動を起こさなければ、時効が中断される、言い換えればリセットされる恐れもある、ということです。

これは、債権者による新たな請求や、債務者自身の行動によって時効がストップし、また時効期間が一から始まることを意味しています。

したがって、時効の完成後は積極的にその事実を債権者に対して主張し、時効援用を行うことが重要です。

ポイント3.時効を援用した者だけが時効完成の効果・利益を享受可能

最後に、時効を援用する権利は、時効援用を主張した本人にのみ与えられるという点を理解しておく必要があります。これを「相対効」と呼びます。

自らの手で時効援用を行うことで、初めて効果を享受することができるのです。債務整理の過程においては、自己の権利をしっかりと主張し、適正な手続きを踏むことが不可欠となります。

時効の援用は、多くの方にとって一度は耳にする機会があるものの、具体的な手続きや条件については知られていないことが多いものです。

上記のポイントを踏まえ、時効援用に関する理解を深め、万一の債務問題に直面した際には、正しい対応ができるように準備しておくことをおすすめします。

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時効の援用が関係する主な個人信用情報機関まとめ

時効の援用が関係する主な個人信用情報機関まとめ

時効の援用を考える際には、個人信用情報機関の存在を忘れてはいけません。

個人信用情報機関が記録している情報に目を向け、自身の信用状況を正確に把握することが重要になってきます。

時効の援用を成功させるためにも、こういった個人信用情報機関がどのような役割を果たしているのかを理解し、それぞれの特徴を掴むことが大切です。

以下、主な個人信用情報機関についてみていきましょう。

CIC

クレジットインフォメーションセンター(Credit Information Center、略称CIC)は、個人のクレジットカードやローンなどの利用情報を管理する機関です。

CICにはクレジットカードの利用履歴や返済状況などが記録されており、時効の援用を検討する際には、CICでの情報が債権者に知られていないかを確認する必要があります

時効が成立しているかもしれない借金が、CICに記録されていると、債権者による請求の手がかりとなり得るため、この点を見落とすわけにはいかない、というわけです。

JICC

日本信用情報機構(Japan Credit Information Reference Center Corp.、略称JICC)は、CICと同様に個人の信用情報を管理している機関です。

ただし、JICCは主に金融機関が利用するローンや信販、リースなどの情報を取り扱っており、そこがCICと異なる点と言えます。

借金の時効援用を行う際は、JICCに記録された情報が時効の成立や援用に影響を及ぼすかどうかを慎重にチェックすることが求められます

借金の詳細な履歴や、過去の延滞情報が残っている場合は、それらが時効の援用にどう作用するのかを理解しておく必要があるでしょう。

KSC

全国銀行個人信用情報センター(KSC)は、銀行系の個人信用情報を専門に扱う機関です。KSCでは、銀行のカードローンや住宅ローンなど、特定の金融機関からの借入情報が管理されています。

時効の援用を検討する際には、KSCに記録されている情報に注意を払い、時効の成立に影響を及ぼす可能性があるかどうかを精査することが必須となります。

特に銀行系の借入については、KSCの情報が鍵となる場合が多く、一連の段取りにおいてKSCの情報を適切に扱うことが成功のための大きなポイントとなるでしょう。

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時効の援用が中断(リセット)される恐れのある理由・事由まとめ

時効の援用が中断(リセット)される恐れのある理由・事由まとめ

金銭的な問題は、しばしば我々の生活に予期せぬ影響を及ぼすものです。特に、債務整理の手続きを進めていく中途において時効の援用がリセットされると、せっかくの救済措置が水泡に帰してしまうこともあります。

では、具体的にどのような場面で時効の援用のリセットが起こり得るのでしょうか。詳細に解説していきます。

①債権者から正式な請求行為を受けた

時効の援用がリセットされる最も一般的なケースの一つは、債権者からの正式な請求行為を受けた場合です。

ここで言う「正式な請求」とは、裁判上の請求と裁判外の請求の二つに大別されます。

裁判上の請求には、訴訟、支払督促手続き、民事調停などが含まれ、これらが行われた場合には時効の援用が中断されます。

裁判外の請求では、内容証明郵便を利用した「催告書」の送付が代表的です。催告書が送られた時点で時効の完成が一時的に6ヶ月間猶予されるのですが、6ヶ月以内に何らかの訴訟等が提起されなければ、そのまま時効が完成します。

しかし、現実には多くの債権者がこの期間内に訴訟を提起し、時効の中断を図るために動き出します

②当該債権について差押(仮差押え、仮処分を含む)を受けた

時効の援用がリセットされるもう一つの理由は、債務に関連する資産が差し押さえられた場合です。

差押とは、債権者が債務者の財産に対して法的な権利を行使し、その財産から債務の支払いを受けることを保証するための措置です。

この場合、通常の手続きに加えて、別途対応が必要となるため、時効の援用を進める上で注意が必要となります。

③債務を承認した

そして、時効がリセットされる可能性が高いのが、債務者が債務の存在を認めた場合です。

債務を承認する行為は、債務承認書、支払い約束書、経緯確認書などに自ら署名することによって生じます。また、電話で「支払いを待ってほしい」と伝えるだけでも、時効のリセットを意味することが多いのです。

こういった行為は、法律的には債務の存在を改めて認めることになるため、時効の進行を阻止する要因となります。

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【ケーススタディ】時効が途中で中断(リセット)される恐れのある失敗パターンまとめ

【ケーススタディ】時効が途中で中断(リセット)される恐れのある失敗パターンまとめ

借金を抱えている方々にとって、時効の援用は一筋の光となる可能性があります。しかし、時効援用の手続きには落とし穴が潜んでおり、知らぬ間に時効が途中でリセットしてしまうケースも少なくありません。

失敗を避けるためにも、どんなパターンで時効が中断されてしまうのか、事例を交えて詳しく見ていきましょう。

パターン1:時効完成時期を勘違いして時効援用手続きを行った

借金の返済に関する時効は、通常、最後の請求から5年が経過すると完成することが多いです。

しかし、時効が完成していない段階で手続きを進めてしまい、結果として債権者に自分の現住所を知らせ、時効が近いことをアピールしてしまうことがあります

このような場合、債権者はすぐさま訴訟を起こし、時効が中断されるリスクが高まります。時効の援用を考える際には、時効完成時期を正確に理解しておくことが肝要です。

パターン2:時効が完成しているのに債権回収業者から「1,000円だけでも今日払って欲しい」と電話が来てつい振り込んでしまった

時効が完成していても、その事実を債権者に対して主張しないと、債務が存在するかのような状態が続いてしまいます。

その隙を突かれ、債権回収業者からの巧みな言葉によって少額でも支払いをしてしまうと、債務承認とみなされ、時効がリセットされる原因となり得ます。債権者からの甘い言葉に惑わされず、法的な立場をしっかりと把握しておくことが大切です。

パターン3:自宅を訪問してきた債権回収業者に債務があることを認めてしまった

債権回収業者は債務者から債務承認を引き出すためにさまざまな手段を用います。

自宅訪問はそういった手段の一つで、直接的なプレッシャーをかけて債務を認めさせる戦略です。面と向かってのやり取りで、債務があることを認めてしまうと、そこでの言質が時効のリセットにつながりかねません

債権回収業者との対話は慎重に行い、必要であれば専門家のアドバイスを受けるべきです。

パターン4:時効が完成しているのに援用せず後から訴訟により時効を中断された

時効が完成しても、時効完成の事実を適切に援用しなければ、債権者は訴訟を起こすことによって時効を中断させることができます。

時効完成後は迅速に援用手続きを行うことが、時効の利益を確実に受けるためには不可欠です。時間を置くことなく行動を起こし、債権者に対する主張を明確にすることが重要です。

パターン5:督促状を見た家族が良かれと思って本人名義で少額の返済をしていた

家族が債務者を心配して、時効が成立しているにも関わらず、代わりに返済をしてしまうケースがあります。

しかし、その行為は時効をリセットすることになり、せっかくの時効のメリットを失ってしまう原因となります。家族には債務の状況をしっかりと伝え、時効の援用に関する重要性を理解してもらいましょう。

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【完成後】時効の援用に失敗するケースまとめ

【完成後】時効の援用に失敗するケースまとめ

時効が成立した後でも、時効の援用には注意が必要です。失敗につながる落とし穴は案外身近に潜んでいます。

ここでは、時効の援用に失敗するケースを分析し、理由を明らかにしていきます。知識は力なり、という言葉があるように、これから紐解く事例を知ることで、同じ過ちを犯さぬよう対策を練ることができることでしょう。

1.時効完成後に援用手続きを取らない

時効が完成したからといって安心してはいけません。時効を援用しなければ、効果は自動的には生じません。

たとえば、借金があったとしても、5年間何も請求がなければ時効が成立すると考えがちですが、債権者からの請求がなくても、自分から時効の援用を主張しない限り、債務は残り続けます

つまり、時効完成後には、速やかに債権者に対して時効の援用を通知する必要があります。そうでないと、債権者からの突然の請求によって、せっかくの時効が無効になってしまう危険性があるのです。

2.時効完成後に書面での援用通知を送らず、かつ債権者に電話で時効援用の旨を伝える

時効の援用は、書面での通知が最も確実です。電話で時効の援用を伝えたとしても、それが債権者に受け入れられる保証はどこにもありません。

実際、口頭でのやり取りは証拠が残らないため、後になって「そんな会話はなかった」と否定されるリスクを孕んでいます。

さらには、電話のやり取り中に、無意識のうちに債務を認める発言をしてしまうこともあるでしょう。そうなると、時効の援用は覆り、時効がリセットされる可能性が高くなります。

だからこそ、時効の援用は書面で行い、書面のコピーを保管しておくことが重要なのです。

3.時効完成・援用後に少額の返済を行う

時効の援用が成功し、一安心と思っていた矢先、感情に流されて少額でも返済をしてしまうと、債務承認とみなされるリスクがあります。法的には、返済行為は債務の存在を認めたと解釈されるため、時効がリセットされてしまう可能性があります

たとえ良心の呵責から、または債権者との人間関係を考慮しての行動だったとしても、結果としては時効の利益を失うことになりかねません。時効援用の後は、どんなに少額であっても、返済を行わないよう心がけるべきです。

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時効援用を正しく行うための段取りまとめ

時効援用を正しく行うための段取りまとめ

借金の負担は誰にとっても重いものです。しかし、時効の援用という法的な救済手段が存在します。

時効援用の手続きを適切に行うためには、しっかりとした準備が不可欠です。ここでは、時効援用に成功するための重要なステップをご紹介します。

1.時効援用したい借入・契約についての情報を可能な限りまとめて用意する

時効援用を考える上で、最初に行うべきことは、対象となる借入や契約に関する情報を集めることです。これは、時効援用を主張する際に必要な基盤となります。

必要な情報には、債権者と取り交わした契約書やこれまでに届いた督促状、訴訟予告書などが含まれます。これらの書類からは、借入金額、契約日、支払いの状況など、時効援用を進める上で重要な情報が得られるのです。

借入時の契約書が見当たらない場合でも、これまでの取引履歴や支払い記録をまとめておくことは有効です。詳細な情報があればあるほど、時効援用の段取りはスムーズに進みます。

逆に、情報が不足していると、時効援用の適正なタイミングを見誤るリスクも高まります。そのため、過去の記録を徹底的に精査し、時効援用の準備を整えることが肝心です。

2.時効援用に対応できる司法書士事務所へ相談する

時効援用の手続きには、専門的な知識が必要となります。自力で進めるのは難しいため、経験豊かな司法書士に相談することが賢明です。

司法書士は、時効援用の手続きに関しても多くの知識を持っています。司法書士に相談することで、個々のケースに応じたアドバイスを受けられるだけでなく、時効援用の正式な手続きを代行してもらえます。

信頼できる司法書士事務所を見つけるためには、インターネットの口コミや評判、事務所のホームページを確認することが有効です。時効援用に関する実績や、相談者の声などを参考にしながら、最適な事務所を選ぶべきです。

また、初回の相談が無料である事務所も多いため、気軽に相談できるのも大きな利点と言えるでしょう。

3.委任契約&司法書士による時効援用手続

司法書士に相談し、時効援用の方針が決まったら、委任契約を結びます。委任契約は、司法書士が依頼者に代わって時効援用の手続きを行うための正式な合意書です。

委任契約を結ぶことで、司法書士は法的な代理人として債権者に対して時効援用を通知し、必要な手続きを進めてくれます

司法書士は、時効の援用を適切に行うために、内容証明郵便を使用して債権者に通知を行ったり、必要に応じてその他の手続きを代行します。

この過程で起こることが予想される債権者からの反論や疑問に対しても、適切に対応してくれるため、依頼者は安心して手続きの進行を任せることができるでしょう。時効援用の手続きを経て、時効が確定すれば、それ以上債権者から返済を迫られることはなくなります。

正しい知識と適切なサポートがあれば、時効援用は難しい手続きではありません。信頼できる司法書士に相談することで、負担を軽減し、新たな一歩を踏み出すことが可能となるでしょう。

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まとめ

まとめ

今回の記事では、時効の援用について、基本から失敗パターン、正しい手続き方法に至るまで詳しく解説しました。

時効の援用は適切に行わなければ、せっかくの時効完成も無駄になってしまう可能性があるため、非常に注意が必要です。

借金に関する問題でお困りの方は、ぜひ司法書士にご相談ください。当事務所「ライタス綜合事務所」は、債務整理や時効援用に関して強みを持っており、無料の相談料でご対応しております。

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