昨今の経済情勢の悪化などを背景に、経済的に苦境に立たされ、多額の借金を背負う人が増えてきています。
借金を抱えてしまった時の解決策である債務整理には、任意整理、個人再生、自己破産といくつかの選択肢がありますが、その中でも自己破産は借金のほとんどが免責となるものであり、検討される方も多くみられます。
そこで今回は、自己破産を含めた借金返済の相談先や、自己破産の相談をスムーズに進めるためのコツ、そして自己破産で借金問題を解決する流れを解説していきます。
自己破産を含めた借金返済の相談先一覧
自己破産を含めた借金の相談先を7つ紹介します。
- 法テラス
- 弁護士会
- 日本司法書士会連合会
- 自治体の法律相談
- 消費者生活センター
- 日本貸金業協会
- 司法書士・弁護士事務所
以下、順を追って詳しくみていきます。
法テラス
法テラスとは、経済的に困窮している方が法的トラブルに直面した際に、弁護士・司法書士との面談や電話などで法律相談を無料で受けることができる場です。
自己破産などの借金問題についても相談を受けてもらえます。相談は30分程度で1つの問題につき最大3回まで受けることができます。
また、特徴として、法テラスから専門家を紹介してもらう場合には、弁護士・司法書士の費用を法テラスに立替えてもらえるケースもあります。
弁護士会
各地の弁護士会で自己破産の相談を受け付けています。
自己破産などの借金問題は無料で相談を受け付けてくれるところもあります。また、15分程度であれば弁護士が無料で質問に答えてくれる電話窓口も設置されています。
弁護士会によって相談費用は異なります。有料での場合は30分あたり5,000円程度の場合が多いようです。
例えば東京都内であれば、東京に存在する3つの弁護士会が法律相談センターを運営しています。
日本司法書士会連合会
日本司法書士会連合会でも、司法書士総合相談センターという司法書士が相談を受け付けてくれる場が用意されています。
相談センターでは、司法書士が親身になって相談にのってくれますし、クレジットやサラ金などへの借金返済や、相続、労働問題などさまざまなトラブルに対応しています。
全国各地の司法書士総合相談センターはこちらからご確認いただけます。
自治体の法律相談
全国の自治体で法律相談が行われています。市役所や区役所などの自治体で開設されている法律相談場所は多くの人が利用するので、身構えずに行くことができます。
借金問題に関しても相談が可能です。借金を返済するのが困難になってしまった方や、返済の方法について少し確認したいといった方には、自治体での法律相談をおすすめします。
また、借金問題に強い弁護士がいない場合もありますので、債務整理を専門としない弁護士が担当になることもあり得ます。
消費者生活センター
消費者センターは全国の市町村に設置されており、商品や消費に関する苦情を受け付けています。
債務整理のアドバイスをもらえたり、必要に応じて専門機関の紹介を受けられます。
また、受付は平日限定です。土日祝は国民生活センターが代わりに受付をしますが、回答が得られない場合もあります。このことから、サラリーマンやOLにとっては利用しにくい可能性があります。
日本貸金業協会
日本貸金業協会では「貸金業相談・紛争解決センター」にて借金関連の相談を受け付けています。貸金業務に関連する借り入れや返済の相談、多重債務者救済の一環としての貸付自粛制度の受付や貸金業者に対する苦情や紛争解決のための窓口となっています。
特に、多重債務問題については、失業による収入減や思わぬ出費の補填だけでなく、ギャンブルや遊興費など様々な原因があります。
相談者の状況に応じて、債務整理の方法などについての情報やアドバイスを行います。また、相談だけでなく、再発防止を目的としたカウンセリングや家計管理の支援も行なっています。
司法書士・弁護士事務所
借金問題の相談先として、司法書士や弁護士事務所で相談するのもおすすめの方法です。
彼らは法律の専門家であり、債務整理に関する知見が深いため、実際的なアドバイスや対処法を提供することができます。
自己破産の相談後、信頼できる事務所が見つかった場合は、そのまま自己破産の手続きを依頼することができます。
【結論】自己破産を含めた借金返済のオススメ相談先は?
借金問題の相談先としては、債務整理に強い司法書士・弁護士事務所がおすすめです。
そのため、自分自身で債務整理に強い専門家を探し、直接相談することで、安心して任せることができます。
\LINEで気軽に相談可能!/
自己破産の相談をスムーズに進めるためのコツ
自己破産の相談は事前準備を行うことでスムーズに進みます。自分が置かれている現状と希望についてしっかりとまとめておくようにすることが大切です。
以下、詳しくみていきます。
質問を箇条書きにしておく
当面の自己破産の相談には時間と回数に制限があることが少なくありません。限られた時間を有効に使うためには、事前の準備が欠かせません。
特に、複数の質問事項がある場合は、優先順位を付けることで疑問点をスムーズに解決できるようになります。
借金や収入の情報をまとめておく
自己破産の相談をするにあたり、借金や収入の情報をまとめておくことが大切です。
たとえば、以下の情報が必要です。
- どこからいくら借りているか(全債権者名・各借入金額・借入総額)
- 過去に債務整理手続きをしたことがあるか
- 返済を滞納しているか、している場合は滞納期間と滞納先
- 債権者から裁判や支払督促を受けているか
- 20万円以上の財産があるか、ある場合は種類とおおよその価値
- 給与や年収の額
- 居住状況(持ち家か借家か、など)
- 家族構成
- 家計全体の収支状況
これらの情報を提供することで、相談者の状況に応じた解決策を提案しやすくなります。
また、詳細な情報を提供することで、より具体的なアドバイスが受けられます。結果として相談が有意義なものとなるでしょう。
自己破産による希望は相談時点で伝える
自己破産は個々の状況や目的によって対処法が異なります。そのため、自己破産における希望がある場合、相談時点で伝えておくことが大切です。
場合によっては自己破産以外の方法を選択した方が良いこともあります。
そのような相談は、専門家相手であったとしてもなかなか話しにくい内容です。そのため、親身になって相談に乗ってくれる専門家を選ぶことが大切です。
また、口コミを確認するのも有効な方法です。口コミには過去の相談者の意見が書き込まれているため、その事務所や専門家自身の評価を知るにはよい情報源となるでしょう。
\LINEで気軽に相談可能!/
自己破産で借金問題を解決する流れを解説
自己破産で借金問題を解決する流れについて解説します。
実際の流れは以下の通りです。
- 司法書士または弁護士に依頼する
- 受任通知を債権者に送付
- 自己破産の申立準備
- 裁判所での面接
- 自己破産手続の開始決定
- 破産管財人による財産の処分と債権者集会
- 免責確定
一つずつ見ていきましょう。
司法書士または弁護士に依頼する
借金などのトラブルで自己破産を検討する場合、司法書士などの専門家に相談し依頼することをおすすめします。
専門家を探すときに大切なのは、債務整理の手続きに熟練している事務所を探すことです。
相談の時には必ず専門家に支払う料金について聞いておくようにしましょう。
自己破産になった場合は専門家に着手金を払う必要があります。着手金の目安は約20万円と安い金額ではありません。なお、着手金については多くの事務所で分割払いが可能です。
受任通知を債権者に送付
自己破産において、受任通知は、専門家に依頼した日または翌日中に債権者である各貸金業者に発送されます。
受任通知の内容を簡単に説明すると「(司法書士または弁護士)は(依頼者)の依頼を受け、これから自己破産の手続きを開始します」というものです。
自己破産の申立準備
自己破産の手続きの準備として、裁判所に提出する書類を作成する必要があります。
司法書士や弁護士といった専門家に頼む場合は、書類の作成はお任せすることができます。本人の仕事は、専門家と打合せし、必要な資料を揃えることだけです。
裁判所での面接
必要な書類を準備し、裁判所に自己破産の申立書を提出すると、裁判官との面接が行われます。
自己破産手続の開始決定
自己破産手続きの開始決定と同時に、同時廃止、管財事件、少額管財のどの方法になるかが決定されます。
ほとんど財産がない場合は同時廃止となります。同時廃止の場合は、破産手続開始決定が出ると同時に免責手続きに入るため手続きはここで完了となります。
一方で財産がある場合、管財事件や少額管財となります。この場合は破産管財人が選任されて財産の処分等が行われるため手続きが続きます。
破産管財人による財産の処分と債権者集会
管財事件・少額管財の場合、破産手続開始決定と同時に破産管財人が裁判所から選出されます。破産管財人は破産者の持っている財産を現金化して、全ての債権者に対して平等に配分します。
裁判所での面接から1週間〜2週間後に、管財人の事務所で管財人による面接が行われます。破産者はこの面接に出席する必要があります。
面接では、借金や収支などに関する質問があり、問題がなければ30分程度で終了します。
さらに3ヶ月後程度で債権者集会が裁判所で行われます。これにも破産者は出席する必要があります。
この集会では、破産管財人が財産や収支などに関する報告と免責についての意見申述が行われます。異議がある債権者が出席しない限り、債権者集会は5分程度で終了します。
免責確定
財産の売却と債権者へ平等に配分される手続きには約3〜6ヶ月かかります(少額管財の場合は約2〜3ヶ月)。
自己破産手続きの開始により、債務の返済義務は一時的に停止されますが、裁判所から免責許可決定を受けた後に返済義務が「完全に」解除されます。
「明けない夜はない」というように、解決できない借金問題はない、というのが我々、債務整理関係に強い、あるいは様々な現場を見てきている人間の共通見解です。 しかし一般の方の多くは借金問題で大変に苦しみ、中には救済措置や専門家の介入が必要な[…]
\LINEで気軽に相談可能!/
まとめ
今回は、自己破産を含めた借金返済の相談先や、自己破産の相談をスムーズに進めるためのコツ、そして自己破産で借金問題を解決する流れを解説してきました。
借金に悩み、自己破産を検討されている方は、法律の専門家である司法書士に相談することをおすすめします。
まずは一度、司法書士業務の範囲内で債務整理全般に対応している当事務所までお気軽にご相談ください。
当事務所では24時間365日お電話・メール・LINEで、債務関係のことについてご相談を受け付けております。
詳細は下記ボタンよりご確認いただけます。
借金返済にお困りなら今すぐご相談ください
当事務所は任意整理・個人再生・自己破産に対応しています(司法書士業務の範囲内に限る)。どの手続きが良いか分からない場合、ご依頼者様の状況を見てご提案しますのでご安心ください。
当事務所は任意整理・個人再生・自己破産に対応しています(司法書士業務の範囲内に限る)。どの手続きが良いか分からない場合、ご依頼者様の状況を見てご提案しますのでご安心ください。