近年、クレジットカードによる借金でお困りの方が増加しています。特に、スマホひとつで簡単に買い物ができる今の時代、ついつい使いすぎてしまうこともありますよね。
そうした中で、最近「カード破産」という言葉を耳にするようになりました。言葉だけは知っていても、具体的にどういう意味なのか、きちんと理解している人は少ないのではないでしょうか。
本記事では、カード破産とは何かを詳しく解説していきます。
カード破産とは?
クレジットカードは便利ですが、使い方に気をつけないと大変なことになってしまいます。まずはカード破産の基本について見ていきましょう。
カード破産の概要
カード破産とは、クレジットカードの利用額が自分の支払い能力を超えてしまい、最終的に自己破産に至る状況のことです。自己破産は、裁判所に申立てを行い、財産を整理したうえで借金を免除してもらう法的な手続きのことです。
特に、リボ払いを利用している人は注意が必要でしょう。毎月の支払い額が抑えられるので気軽に使ってしまいがちですが、実は利息がどんどん膨らみ、いつの間にか元金よりも利息の方が多くなってしまいます。
近年はインターネットの普及やキャッシュレス決済の増加により、クレジットカードを使う機会が格段に増えました。お金を使っている実感が湧きにくいのも問題です。
カード破産が増えた背景
バブル崩壊後の長引く不景気や、消費税増加などでお金に困り、借金を別の借金で返すようになる人が増えました。
特に近年は、ネットショッピングやサブスク、ゲーム課金なども登場していることから、若年層を中心にクレジットカード利用が日常化しています。スマートフォン一つで簡単に買い物ができるため、気づけば請求が何万円も……なんてことも珍しくありません。
さらに、コロナ禍も影響しています。外出自粛によりオンラインサービスの契約が増え、動画配信サービスや食事デリバリーなど、複数のサービス利用への抵抗感が薄れました。毎月の固定支出が増え、カードの利用額の引き落としに対応できなくなり、返済が滞るといったケースも。
カード破産しやすい人の特徴
収入が不安定な人や、生活費をカードに頼りがちな人は、危険信号が出ているかもしれません。
リボ払いや分割払いを多用する人も要注意です。各支払い方法は毎月の返済額を抑えられる一方で、返済期間が長引き、金利負担が大きくなりやすいです。いつの間にか元金よりも利息の方が多くなり、返済額が雪だるま式に増えていきます。
最も危険なのは、借金を別の借金で返済することです。例えば、カードの支払いが厳しいからといって別のカードでキャッシングしたり、消費者金融からお金を借りたりなど。どんどん借金が増えて、最後には自分だけではどうにもならなくなってしまいます。
\LINEで気軽に相談可能!/
カード破産が生活に与える影響
一度でもカード破産に至ってしまうと、その影響は計り知れません。特に、金融サービスの利用が長期間制限されるため、事前にしっかり知っておくことが大切です。
自己破産後の生活で制限されること
自己破産後は、クレジットカードやローンが5~7年間使えなくなります。信用情報機関にその記録が残るため、新しくカードを作ったり、住宅ローンや自動車ローンを組んだりするのが難しくなります。
それだけではなく、自己破産の事実は官報に掲載されるため、周りの人に知られる可能性もゼロではありません。また、弁護士や税理士など一部の職業では資格制限がかかり、就職できないことも。
さらに、裁判所の手続き中は住居に関する制限が出ることもあります。例えば、免責が決定するまでは、裁判所の許可なしに引っ越しや長期の旅行ができなくなる……といったことです。
「債務整理をすると、ブラックリストに載ってしまうのでは?」と不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。 確かに、債務整理にはさまざまな影響が考えられ、今後のクレジットカードの取得やローンの利用が難しくなる可能性もあります。 […]
クレジットカードを再度作れるのか
自己破産の記録は、5~7年経てば信用情報から削除されるため、その後は新しくカードを作ったり、ローンを利用したりすることが可能です。
いわゆる「ブラックリスト」期間中は、クレジットカードの代わりに、デビットカードや電子マネーを上手に活用しましょう。
破産後に再びクレジットカードを作るには、安定した収入を確保し、きちんとした家計管理を心がけていることが必須条件です。破産を経験したからこそ、正しい金銭感覚を身につけ、もう二度と同じ失敗を繰り返さないようにしましょう。
利用できなくなる支払い方法と代替手段
自己破産後は、クレジットカードによる分割払いやリボ払いといった後払い方式の決済手段が利用できなくなります。普段カード払いに頼っていた人にとっては、日常生活への影響は大きくなることでしょう。
たとえば、スマホ本体の分割購入や、携帯会社が提供するローンサービスも使えなくなることがあるので、高額商品については買い方を工夫しなくてはいけません。
クレジットカードがなくても、デビットカードや現金払いでやりくりすることは可能です。デビットカードは銀行口座から即時引き落としされるため、無駄遣いを防ぐのにぴったりです。
また、プリペイド式の電子マネーも、事前にチャージした金額内で利用できるため、お金の管理に慣れることにも繋がりますよ。
\LINEで気軽に相談可能!/
カード破産を避けるための対策
カード破産を防ぐためには、日頃の心がけを怠らないことです。問題が深刻になる前に、普段からお金の使い方に気をつけなくてはいけません。
カード破産をしないために知っておくべきこと
クレジットカードは「借金」であるという意識を忘れず、本当に必要なものだけに使用するようにしましょう。「欲しいもの」と「必要なもの」をしっかり区別して、お金の管理をきちんとすることが大切です。
毎月のカード利用額をきちんと把握し、一括払いを基本にしましょう。リボ払いや分割払いは手軽な反面、その分利息が増えてしまうため、注意しなくてはいけません。
返済計画を立てた上で、無理なく返済できる範囲でカードを利用しましょう。月々の収入から固定費を差し引いて、その金額から返済可能額を把握しておくとお金を管理しやすいです。
また、カードを複数枚持つ場合は、利用状況がわからなくならないよう、アプリなどでひとつにまとめておくことをおすすめします。
早めに専門家へ相談を
もし、カードの支払いが厳しくなってきたと感じたら、専門家に相談するのも一つの手です。弁護士や司法書士に相談すれば、任意整理や個人再生など、自己破産をせずに済む方法が見つかります。
任意整理では、債権者との交渉により将来の利息をカットしたり、分割回数を増やしたりすることで、毎月の返済額を抑えられます。カードの利用はできなくなりますが、財産を手放さずに済むメリットは見逃せません。
個人再生は、一定の収入がある人向けの手続きで、財産を保持しながら借金を大幅に減額できる制度です。住宅ローン特則を利用すれば、マイホームを手放さずに済む場合もあります。
持ち物売却や節約で資金確保する方法
手軽な方法として、不要なものを売るのもおすすめです。ブランド品や電化製品、趣味の道具など、普段使わないものを整理して現金化することで、返済の足しにすることができます。オークションサイトやリサイクルショップを活用すれば、比較的高値で売却できることも。
生活必需品であっても、支出の見直しは大切です。例えば、スマートフォンの機種や通信プランを変えたり、サブスクを整理するなどで、毎月の固定費を抑えられます。小さな節約の積み重ねが、今後のあなたの生活を助けることでしょう。
浪費癖を改善し、節約習慣を身につけることは、将来の自分のためにもなります。収支を記録するアプリを活用したり、家計簿をつけたりすることで、支出の無駄を見つけることができますよ。ちょっとした工夫で生活費を抑えられるので、できることから始めてみましょう。
\LINEで気軽に相談可能!/
まとめ
カード破産とは、クレジットカードの使い過ぎによって自己破産に至る状況のことです。背景には、キャッシュレス決済の普及やオンラインサービスの増加、経済状況の悪化など、現代社会特有の要因があります。
自己破産に至ると、クレジットカードの利用制限や官報掲載など、日常生活にさまざまな影響を及ぼします。信用情報機関の記録は5~7年後に削除されますが、その間はローンなどの金融サービス利用が制限されることに。
カード破産を避けるためには、無理な借り入れを避けて、支出の管理を徹底することが大切です。もし「ちょっと支払いが厳しいかも?」と感じたら、一人で悩まず、早めに専門家に相談することで、あなたにぴったりの方法を提案してくれますよ。
当事務所では、カード破産に関する相談も随時受け付けています。借金返済に不安を感じたら、一人で悩まずいつでもご相談ください。あなたが新たな一歩を踏み出せるよう、しっかりとサポートいたします。
借金返済にお困りなら今すぐご相談ください
当事務所は任意整理・個人再生・自己破産に対応しています(司法書士業務の範囲内に限る)。どの手続きが良いか分からない場合、ご依頼者様の状況を見てご提案しますのでご安心ください。
当事務所は任意整理・個人再生・自己破産に対応しています(司法書士業務の範囲内に限る)。どの手続きが良いか分からない場合、ご依頼者様の状況を見てご提案しますのでご安心ください。